宮城県IT推進計画/概要版
目次
はじめに
1.安全・安心な生活環境の実現
- 防災対策の推進
- 食と環境の安全・安心対策の推進
- 情報に関する安全・安心対策の推進
- 防犯・交通安全対策の推進
2.県民生活に関する情報化の促進
- 医療・健康に関する情報化の促進
- 福祉に関する情報化の促進
- 学習・文化・スポーツ分野における情報化の促進
3.ITによる地域経済の活性化と富の創出
- ITを活用した産業の振興
- IT企業成長支援
- IT技術者の養成
- IT関連企業の立地・集積促進
4.電子自治体化の推進
- ITによる情報提供,発信の推進
- 行政手続の電子化の促進
- ITを活用した業務改革の推進
- 電子県庁構築のための環境整備
- 電子市町村化の推進
- 全体最適化の推進
5.人材育成の強化
- 情報教育環境の充実
- 県民の情報リテラシーの向上
- IT技術者の養成
6.県内全域ブロードバンドサービスの実現
- 行政機関相互の情報通信ネットワークの整備
- 学校における情報通信ネットワークの整備
- いつでもどこでも誰でも気軽にアクセスできる情報通信環境の整備
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これまでの取組
本県では,平成13年に「みやぎマルチメディア・コンプレックス構想」「みやぎIT戦略」「宮城県IT戦略推進計画」をそれぞれ策定し,県民生活,産業振興,電子自治体化,人材育成,高速情報通信ネットワークの重点5分野における各プロジェクトを推進してきました。
その後,社会経済情勢の変化や,県の「電子県庁推進アクションプログラム」,「宮城県緊急経済産業再生戦略」などの動きを踏まえ,平成16年3月に「宮城県IT戦略推進計画2」を策定し,これまでITを活用した様々な施策を進めてきました。
計画の位置づけ
今回策定する「宮城県IT推進計画」は,宮城県IT戦略推進計画2の計画期間満了を受けて,ITを取り巻く様々な動きや急速に進展する高度情報通信ネットワーク社会に対応するとともに,「(仮称)みやぎの将来ビジョン」の着実な実行を支える計画として位置づけ,本県のIT施策推進のための新たな行動計画となるものです。
計画の推進期間
平成18年度を初年度とし,平成20年度までの計3か年計画とします。
計画の目標及び重点分野
目標達成のため,6つの重点分野ごとにプロジェクト(事業)を設定
ITプロジェクト 全80プロジェクト
安全・安心
(宮城県総合防災情報システムの運用,食の安全・安心情報提供,産業廃棄物追跡管理システムの普及促進,地域住民への防犯情報の提供等 計16事業)
県民生活
(地域医療医師登録紹介事業,みやぎ障害者ITサポートセンターの運営,図書館貴重資料保存修復事業等 計16事業)
地域経済
(インターネット等による戦略的観光情報の発信,IT人材育成・確保支援,情報通信関連企業の戦略的誘致等 計10事業)
電子自治体
(電子入札・電子調達の推進,内部事務システムの整備・再構築,情報セキュリティ対策の強化,職員研修の充実,情報システムの最適化等 計29事業)
人材育成
(みやぎIT教育推進事業,ICTスキルアッププログラムの実施,みやぎ県民大学の実施,みやぎデジタルアカデミーの開催等 計15事業)
ブロードバンド
(みやぎハイパーウェブの整備・運用,宮城県学習情報ネットワーク(みやぎSWAN)の充実,県立盲・聾・養護学校校内LAN整備事業等 計10事業)※事業数は全体が実数,分野ごとは重複事業を含む
ITによる安全・安心な地域社会の実現
1)防災対策の推進(計6事業)
災害発生による被害の未然防止,発生直後の混乱解消,迅速な対応など,ITを活用した平常時及び非常時における県民生活の安全確保の充実を図ります。
- 宮城県総合防災情報システムの運用(MIDORI)
- 津波情報ネットワーク構築の検討
- 防潮水門緊急整備事業
- 宮城県土木部総合情報システムの運用・拡充(MIRAI,MIDSKI,道路管理GISシステム)
- 災害時外国人サポート・ウェブ構築事業
- 災害ボランティア情報ネットワークの推進
2)食と環境の安全・安心対策の推進(計4事業)
ITの活用により,食材情報提供による県産食材の信頼性向上と需要拡大を図るとともに,環境分野における循環型社会の形成や廃棄物の適正処理を推進します。
- 食材データベースによる食材セールス基盤の整備
- 食の安全・安心情報提供(HP「みやぎ食の安全安心」)
- 環境情報共有システムの運用(HP「みやぎの環境情報館」)
- 産業廃棄物追跡管理システムの普及促進
3)情報に関する安全・安心対策の推進(計3事業)
年齢や性別などに関係なく,誰もがインターネットや携帯電話などの情報伝達手段を安全で快適に利用できる高度情報通信ネットワーク社会の構築を推進します。
- 地域における情報セキュリティ対策の確立支援
- 情報モラルと情報セキュリティ意識の醸成
- 消費生活相談,啓発・情報提供
4)防犯・交通安全対策の推進(計3事業)
高度化が進むITの機能を駆使し,犯罪発生や交通事故の未然防止を図り,安全で安心な生活環境の構築を推進します。
- 地域住民への防犯情報の提供
- 子どもの安全確保システムの推進への支援
- 高度道路交通システム(ITS)の推進
ITによる利便性と効果が実感できる県民生活の実現
1)医療・健康に関する情報化の促進(計5事業)
少子高齢化が本格化するなか,安全・安心な医療システムの構築を図るなど,医療・健康分野での情報化を促進します。
- 周産期医療情報システムの運用
- Web型救急医療情報システムの運用
- 地域医療医師登録紹介事業
- 県立病院情報システムの整備・運用
- 保健医療福祉の情報提供(HP「ほっとページ@みやぎ」)
2)福祉に関する情報化の促進(計6事業)
ITの利活用機会の拡大を図り,就労・社会参画に向けた自立を支援するなど,福祉分野での情報化を促進します。
- 電話ナビゲーションシステムの推進
- みやぎ障害者ITサポートセンターの運営
- ちゃれんじど情報塾の開催
- みやぎUPプログラムの実施
- 母子家庭等就業支援講習会の実施
- 保健医療福祉の情報提供(HP「ほっとページ@みやぎ」)【再掲】
3)学習・文化・スポーツ分野における情報化の促進(計5事業)
県民の多様なライフスタイルに対応し,その充実に寄与するため,学習・文化・スポーツ分野における情報化を促進します。
- 図書情報の総合目録化,インターネット情報発信の充実
- 図書館貴重資料保存修復事業
- 東北歴史博物館館蔵資料管理及び情報公開事業
- 美術館の情報発信の充実
- みやぎ広域スポーツセンター・スポーツ情報提供の充実(HP「みやぎスポーツネットワーク」)
産業の情報化,情報産業の集積促進
1)ITを活用した産業の振興(計5事業)
地域産業の振興を図るために,情報提供の充実やITを活用した経営革新など,産業分野での情報化を促進します。
- インターネット等による戦略的観光情報の発信
- 農山漁村を舞台にした多様なツーリズムの情報受発信
- みやぎ食MBCネットプロジェクトの推進
- 食材データベースによる食材セールス基盤の整備【再掲】
- 中小企業のIT化支援
2)IT企業成長支援(計1事業)
組込みシステムやオープンソースソフトウェア,情報セキュリティ,デジタルコンテンツ,保健医療福祉分野において,県内企業の取組を支援することにより,商品開発力向上や販路拡大につなげるなど,「情報産業振興戦略」を推進し,国内外とのビジネスマッチングが展開される拠点形成を目指します。
- 「企業創業・成長」「人材確保・育成」「市場獲得」「企業立地」支援(組込みシステム分野,オープンソースソフトウェア分野,情報セキュリティ分野,デジタルコンテンツ分野,保健医療福祉分野)
3)IT技術者の養成(計1事業)
組込みシステムやオープンソースソフトウェア,情報セキュリティ,デジタルコンテンツ,保健医療福祉分野において必要とされる人材育成に向けた取組を支援するとともに,地元卒業学生の首都圏流出回避や,首都圏等からの人材回帰支援を図り,人材の育成・確保を進めます。
4)IT関連企業の立地・集積促進(計3事業)
雇用の場の創出と,企業集積による人材・技術・情報面での相乗的効果の創出を目指し,IT関連企業の集積を促進します。
- 情報通信関連企業の戦略的誘致
- 立地促進奨励金の交付等による支援
- 立地企業へのフォローアップ強化
ITを活用した効率的・効果的な行政サービスの提供
1)ITによる情報提供,発信の推進(計8事業)
いつでもどこでも必要な情報を入手できるようにするとともに,行政と県民の協働関係を実現していくため,より一層県民サービスの向上,充実を図ります。
- 県ホームページの充実
- メールマガジン「メルマガ・みやぎ」発信事業
- 「インターネット放送局」発信事業
- 県議会情報提供の充実
- 警察情報提供の充実
- 携帯情報サイト「ポケットみやぎ」情報発信事業の推進
- インターネット公売の実施
- 地上デジタル放送等の活用(行政情報の提供)
2)行政手続の電子化の推進(計8事業)
行政分野でのITの利活用を進め,県民の視点に立った利便性の高いサービスの提供を図ります。
- 電子申請の推進
- 警察電子申請システムの導入
- 電子入札・電子調達の推進
- CALS/ECの整備
- 公金収納の電子化(※OSSを除く)
- 地方税電子申告システムの運用
- 自動車保有関係手続のワンストッフ゜サーヒ゛スシステム(OSS)の整備
- 電子認証基盤の運用(地方公共団体組織認証基盤,公的個人認証基盤)
3)ITを活用した業務改革の推進(計5事業)
ITの活用により,県民サービスの向上,内部事務の簡素化・効率化を目指した業務改革を実施し,よりコストパフォーマンスの高い県庁組織を目指します。
- 内部事務システムの整備・再構築
- 宮城県電子県庁共通基盤システムの運用
- 地方税電子申告システムの運用【再掲】
- 自動車保有関係手続のワンストップサービスシステム(OSS)の整備【再掲】
- 森林情報管理システムの整備
4)電子県庁構築のための環境整備(計2事業)
情報セキュリティ対策の強化や職員のITスキルの向上に向けた取組を実施し,県民が安心して利用できる電子県庁を構築します。
5)電子市町村化の促進(計4事業)
県民にとって最も身近な自治体である市町村の電子化を促進し,行政サービスの向上,拡大を図ります。
- 市町村共同アウトソーシングの推進
- 総合行政ネットワーク(LGWAN)の運用
- 住民基本台帳ネットワークシステムの運用
- 職員研修の充実【再掲】
6)全体最適化の推進(計2事業)
県の情報システムの開発・運用に当たっては全体最適化を図り,費用対効果の高い情報システム化を実現していきます。
次世代を担うIT人材の創出・育成
1)情報教育環境の充実(計4事業)
ITを活用して,創造性豊かな子どもたちを育てるとともに,学校の情報教育環境の整備を進めます。
- 宮城県学習情報ネットワーク(みやぎSWAN)の充実
- みやぎIT教育推進事業
- 教育研修センターの研修の充実
- ICTスキルアッププログラムの実施
2)県民の情報リテラシーの向上(計7事業)
高度情報通信ネットワーク社会に適応した豊かな県民生活を実現するため,県民のITの利活用能力の向上を促進します。
- IT講習(利活用技能)の実施
- 情報モラルと情報セキュリティ意識の醸成【再掲】
- みやぎ県民大学(生涯学習講座)の実施
- みやぎ障害者ITサポートセンターの運営【再掲】
- ちゃれんじど情報塾の開催【再掲】
- みやぎUPプログラムの実施【再掲】
- 母子家庭等就業支援講習会の実施【再掲】
3)IT技術者の養成(計4事業)
高度情報通信ネットワーク社会に対応できる専門的な人材を育成することにより,企業活動におけるITの活用を促進し,地域産業の育成及び活性化を図ります。
- みやぎデジタルアカデミーの開催
- 職業能力開発の実施(IT関連分野の充実)
- 障害者職業能力開発の実施(IT関連分野の充実)
- IT人材育成・確保支援【再掲】
高速情報通信ネットワークの整備促進
1)行政機関相互の情報通信ネットワークの整備(計3事業)
効率的で透明性の高い自治体業務の遂行と県民の行政サービスの利用度を高めるため,行政機関・公共施設等を結ぶ情報通信ネットワークの充実を図ります。
- みやぎハイパーウェブの整備・運用
- 総合行政ネットワーク(LGWAN)の運用【再掲】
- 住民基本台帳ネットワークシステムの運用【再掲】
2)学校における情報通信ネットワークの整備(計3事業)
ITを活用し,創造性豊かな子どもたちを育てるため,学校の情報通信ネットワーク環境の整備を進めます。
- 宮城県学習情報ネットワーク(みやぎSWAN)の充実【再掲】
- 県立盲・聾・養護学校校内LAN整備事業
- 県立高校業務系校内LAN整備事業
3)いつでもどこでも誰でも気軽にアクセスできる情報通信環境の整備(計4事業)
放送と通信の融合が進む中,情報通信インフラの整備を促進し,条件不利地域における情報格差(デジタルディバイド)の解消を目指します。
- ブロードバンド対応型情報通信環境の整備促進
- CATV網の整備促進
- 移動通信用鉄塔施設の整備促進
- 地上デジタル放送等の活用【再掲】(難視聴対策,普及促進)