令和2年度大崎圏域第3回親の学び研修会
令和3年2月20日(土曜日)に涌谷町立涌谷幼稚園において,所属する子供の親37人が参加して,「大崎圏域第3回親の学び研修会」を実施しました。
当教育事務所員が,事前に親を対象に行ったアンケートの集約結果を示しながら,参加者が互いに親としての気持ち等を共有し,子育てについての新たな気付きを得ることができるように展開しました。
研修の様子
「子供にどんな言葉をよく掛けているか」という質問への回答として,『賞賛』や『指示』,『励まし』,『問い掛け』等の言葉が挙げられました。特に『賞賛』の言葉掛けが多く行われていることから,子供を褒めることが自己肯定感を高め,積極的な行動につながることを確認しました。さらに,『励まし』は子供に安心感を与えることや,『問い掛け』は子供の表現力を高めること等,それぞれの言葉掛けの効果について考えました。参加者に普段の言葉掛けについて尋ねると,「忙しいときや心の余裕がないときには『指示』や『注意』が多くなる」という発言もありました。
「子育ての大変さや困難を感じるのはどんなときか」という質問に対しては,「言うことを聞かないとき」や「片付けをしないとき」等,子供の行動や生活習慣に関する記述が多く見られました。そこで,身近な人からの助言や図書等から知識を得て対応したことで改善した事例を紹介し,育児に関する絵本の読み聞かせを行いました。参加者は登場人物と自分自身を照らし合わせながら,我が子への接し方を振り返っていました。
最後に,「子育てをしていてほっとするのはどんなときか」という質問への回答を確認しました。「子供の寝顔や笑顔を見たとき」や「子供の成長を感じたとき」等の記述が多く,「このようなときがあるから苦労が報われ,やりがいや喜び,活力を感じることができる」ということを参加者全員で共有しました。
参加者の事後アンケート(抜粋)
- 子供のことについて,いつも自分本位のことしか考えていなかったが,他者の考えなどを知ることができて,少し気持ちが楽になった。
- 皆さんも自分と同じようなことを思っていたり,また違う事情等あったりするのだと知って気持ちが少し軽くなりました。
- 子育ては楽しむことも大事なんだと思った。
- 他の親さんの意見なども聞けてとても心にグッときました。
- 子どもをもっとほめようと思った。共感することが多々ありました。
- うちだけ大変だと思ってしまうことがありましたが,どのご家庭も大変だと思い安心しました。
- 今悩んでいる内容でした。少し子どもに対しての接し方を変えてみようと思いました。
- 絵本を園長先生に読んでいただき,内容がとても良くて感動しました。
- 最近,絵本の読み聞かせをしていないことに気付かされました。「ちょっとだけ」を聞かせてもらい,とても感動しました。このような良い絵本があったことに驚くとともに,ぜひ読んであげたいなと思いました。
- 絵本の読み聞かせ,涙をこらえてしまうほどグッとくるものがあった。3人兄妹だが,どうしても一番下の面倒をみることが多く,お兄ちゃん2人に我慢させてしまうことがあるので,たまにはゆっくり時間をかけて接したい。]
- 今回の研修会で,今までの子供との接し方で良かった所と直さなければいけない所が確認できた。機会があれば,絵本の読み聞かせをしてみようと思いました。
- 子供とのコミュニケーションの重要性を改めて認識できた研修会でした。
- ほめたり,ぎゅっとだきしめるなどの愛情表現をもっともっとしなければなぁと感じました。平日は,どうしても仕事などで時間に追われることが多いので,休日や寝る前など時間を作りたいと感じました。
- 子どもに愛情をもって接していればちゃんと伝わってくれるんだなと再確認しました。
- 大人も子どもも認められることによって心も体も元気になるので,これからの関わりを大切にしたいです。
- 忙しいときに子供に協力してもらうだけでなく,親も時間に余裕をもとうと気付けました。
- いつもとは違うひと声や対応で,子供の考えや行動が変化することを改めて考えました。
- 普段から子供に対しての接し方には気を付けているつもりですが,改めて気付くことも多く感じました。子供1人1人に対してゆっくりと向き合うことの大切さや,声がけ,言葉がけの大切さを考える良い機会になりました。
- 普段すぐに感情的に子供たちを怒ってしまうことが多いので気をつけなくてはいけないと思いました。
- 自分自身が疲れてくると,子供に対して優しくなれなかったり,後回しにしがちで,叱り方も否定的になってしまうことがあるので,気をつけなければならないなぁと感じました。
- 「ほめる=自己肯定感が得られる」というお話を聞き,とても勉強になりました。ほめることで自信を持ち,言動にあらわれるのかなと思いました。愛情を伝えることは私も恥ずかしくてなかなかできませんが,それで子供が安心できることも分かったので,少しずつでも伝えていきたいなと思いました。
- 前向きな言葉をかけ続け,愛情を示していきたいと思いました。毎日成長し続ける子供とともに,親としてこれからも成長していけるよう今回の学びを今後に活かしたいと思います。