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水稲高密度播種育苗における苗質と育苗日数の目安(PDF:209KB)
水田営農部 営農企画チーム TEL:0229-26-5106
近年,1箱あたりの播種量を多くし,移植時のかき取り幅を小さくすることで,移植時に必要な苗箱数を減らす高密度播種育苗が県内で普及拡大しています。しかし,高密度播種育苗では,慣行稚苗育苗と比べ徒長しやすく,苗の老化が早いなどの問題があることから,本県における高密度播種育苗の苗質と移植可能な育苗日数の目安を検討しました。
高密度播種育苗(乾籾220~300g/箱)の苗質は,苗長10~15cm,マット強度2kgf以上,老化程度1未満(第1葉の黄化面積率が50%以下)を目標とし,加温出芽の場合,育苗日数の目安は14~20日とします(表1)。
高密度播種育苗では,慣行の播種量に比べてマット強度の確保は早まりますが,葉数の進展が遅く,充実度は低くなり,徒長しやすくなります。また,第1葉の黄化や枯れ上がりが慣行播種量よりも早く,苗が老化しやすくなります(写真1)。
表1高密度播種育苗の苗質の目標値と育苗日数の目安
写真14月21日播種,30日育苗の苗の状況(令和2年)(左から,160g播種/箱,250g播種/箱,300g播種/箱)
注)品種は「ひとめぼれ」,加温出芽,プール育苗で管理した。
平均気温の高い5月播種では4月播種よりも苗長が伸びやすく,マット強度は確保しづらく,老化苗になるのも早いので,苗の伸びに留意してください。また,高密度播種育苗では慣行の稚苗に比べ,移植時の欠株が発生しやすく,播種量が多くなるほど欠株率が高まるので留意が必要です。
※本研究の一部は農林水産省の「先端技術展開事業の研究成果の社会実装促進」により実施しています。
より詳しい内容は「普及に移す技術」第96号(令和3年発行)「高密度播種育苗における苗質と育苗日数の目安」をご覧ください。
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