ここから本文です。
小学校・中学校等において一流の文化芸術団体による実演芸術の巡回公演を行い,または小学校・中学校等に個人又は少人数の芸術家を派遣して,子供たちに質の高い文化芸術を鑑賞・体験する機会を確保し,豊かな人間性や創造性を育むとともに,想像力や思考力,コミュニケーション能力等を養います。
また,質の高い文化芸術を表現する芸術家とのかかわりを通して,自らの在り方や生き方について主体的に探究し,「志」を高めます。
文化庁が,講師等謝金,派遣旅費,講演等諸雑費及び本事業を実施するために必要な事務経費等を,予算の範囲内で負担します。
主催は,文化庁,都道府県・都道府県教育委員会,実施主体となる各小学校・中学校となります。
【演目】公演団体 | 本公演期日 | 実施予定校 |
---|---|---|
【オーケストラ等】東京フィルハーモニー交響楽団 | 令和3年9月14日(火曜日) | 栗原市立高清水小学校 |
令和3年11月15日(月曜日) | 大崎市立古川西中学校 | |
【演劇】一般社団法人演劇集団ワンダーランド | 令和3年10月26日(火曜日) | 栗原市立栗原西中学校 |
【バレエ】バレエシャンブルウエスト | 令和3年10月27日(水曜日) ⇒中止 |
大崎市立鹿島台中学校 |
令和3年10月28日(木曜日) | 大崎市立鳴子小学校 | |
【演芸】公益社団法人日本奇術協会 | 令和3年11月4日(木曜日) | 美里町立南郷小学校 |
【演目】公演者・団体 | 本公演期日 | 実施予定校 |
---|---|---|
【大衆芸能・落語】六華亭遊花 | 令和3年7月15日(木曜日) | 田尻さくら高等学校 |
【音楽・パーカッション】野尻小矢佳 | 令和3年10月7日(木曜日) | 田尻さくら高等学校 |
【演劇】髙山広 | 令和3年12月2日(木曜日) | 田尻さくら高等学校 |
【伝統芸能・能楽】安田登 | 令和3年9月14日(火曜日) ⇒変更:11月8日(月曜日) |
大崎市立大貫小学校 |
【伝統芸能・和太鼓】 佐藤三昭(3D-FACTORY) |
令和3年6月8日・7月13日・9月28日 | 大崎市立敷玉小学校 |
令和3年7月14日・9月30日・11月10日 | 小牛田高等学園 |
前半では,鎌倉女子大学の田村准教授が能に関する講義を行いました。児童に能のイメージをつかませるために,能面や掛け軸の実物を提示しながら説明しました。後半では,新田ノ目春藤流謡曲保存会の会員が「高砂」等を範唱し,能の謡の魅力を伝えました。講師たちの指導や実演等を通して,児童は謡の意味を感じ取りながら大きな声で謡えるようになりました。大貫小学校では本事業を10年間継続しており,児童にとって能は誇るべき地域の伝統芸能として定着しています。
「おしゃべりマジック」のコーナーでは,マジックの種明かしをしながら和やかに進行しました。その後,6名の代表児童が事前のワークショップで習得したマジックを実演しました。司会者は「マジシャンはオリンピック選手と同様に毎日練習している」と紹介し,児童に努力を継続することの大切さを伝えました。後半では,日本の伝統奇術「和妻」を紹介しました。日本刀や和紙等を用いた素早い技が決まると,児童は歓声を上げていました。終幕では,マジシャンが消えたり一瞬で移動したりする本格的なイリュージョンを披露しました。公演全体で児童の好奇心を刺激しながら,マジックの魅力が十分に伝わるように構成されていました。
「日本のエジソン」と呼ばれる田中儀右衛門の生涯を描いた物語で,幕末~明治期の偉人(大塩平八郎や大隈重信)との交流を描きながら,激動の時代を切り開いた先人に対する敬愛の念を醸成しました。主人公が発明した久留米絣の技法「絵糸書き」や「ねじ切りゲージ」等の特殊な用語については,画像投影や影絵を交えながら,生徒が理解しやすいように演じました。新型コロナウイルス感染症への感染予防対策のため,劇団員はフェイスシールドを着用し,代表生徒6名と共演しました。
冒頭の楽器紹介コーナーでは,「弦楽器」「管楽器」「打楽器」の3つに分けて紹介し,それぞれの音色の特徴を示す楽曲をいくつか演奏しました。指揮体験コーナーでは,代表児童3名がハンガリー舞曲第5番の指揮に挑戦しました。「みんなで鳴らそう」のコーナーでは,ベートヴェンの交響曲第5番『運命』等に合わせてボディーパーカッションを行いました。「みんなで歌おう」のコーナーでは,シベリウスの交響詩『フィンランディア』の演奏に全校児童で作詞した歌詞を付けて合唱し,最後はオーケストラの演奏による校歌斉唱で締めくくりました。
本事業の豊富なプログラム構成によって,児童は一流の芸術家と交流し,創造することや表現することの楽しさを体感することができました。
ほとんどの生徒が落語に触れた経験がないことを確認したうえで,寄席文字の特徴や小道具(扇子と手ぬぐい)の使い方等を紹介したり,落語の登場人物を演じ分けるポイントを実演したりしながら,落語の基礎知識を伝えました。後半は,身近な方言(体の部位の呼び方等)を話題にしながら徐々に和やかな雰囲気を創り出し,東北弁による落語を演じました。
講師の巧みな話術により,落語の楽しさや奥深さを味わいながら日本の伝統芸能に親しむ貴重な機会となりました。
お問い合わせ先
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください