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小学校・中学校等において一流の文化芸術団体による実演芸術の巡回公演を行い,または小学校・中学校等に個人又は少人数の芸術家を派遣して,子供たちに質の高い文化芸術を鑑賞・体験する機会を確保し,豊かな人間性や創造性を育むとともに,想像力や思考力,コミュニケーション能力等を養います。
また,質の高い文化芸術を表現する芸術家とのかかわりを通して,自らの在り方や生き方について主体的に探究し,「志」を高めます。
文化庁が,講師等謝金,派遣旅費,講演等諸雑費及び本事業を実施するために必要な事務経費等を,予算の範囲内で負担します。
主催は,文化庁,都道府県・都道府県教育委員会,実施主体となる各小学校・中学校となります。
【演目】公演団体 | 本公演期日 | 実施予定校 |
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【児童劇】有限会社 劇団角笛 | 令和2年9月17日(木曜日) | 美里町立南郷小学校 |
【演劇】一般社団法人 演劇集団ワンダーランド | 令和2年10月27日(火曜日) ⇒中止 |
美里町立北浦小学校 |
【児童劇】有限会社 劇団あとむ | 令和2年11月18日(水曜日) ⇒中止 |
美里町立小牛田小学校 |
【オーケストラ等】新日本フィルハーモニー交響楽団 | 令和2年12月1日(火曜日) ⇒中止 |
大崎市立古川西中学校 |
令和2年12月2日(水曜日) | 大崎市立鹿島台中学校 | |
【現代舞踊】平富恵スペイン舞踊団 | 令和2年12月2日(水曜日) | 大崎市立鳴子小学校 |
【演目】公演者・団体 | 本公演期日 | 実施予定校 |
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【音楽・和楽器】髙橋洋江 | 令和2年7月10日(金曜日)⇒中止 | 加美町立宮崎中学校 |
【音楽・パーカッション】野尻小矢佳 | 令和2年10月8日(木曜日) | 田尻さくら高等学校 |
【演劇】髙山広 | 令和2年12月3日(木曜日) | 田尻さくら高等学校 |
【大衆芸能・落語】六華亭遊花 | 令和2年7月16日(木曜日) | 田尻さくら高等学校 |
【伝統芸能・能楽】安田登 | 令和2年9月1日(火曜日)⇒中止 | 大崎市立大貫小学校 |
【伝統芸能・和太鼓】佐藤三昭(3D-FACTORY) |
令和2年6月9日⇒変更:11月6日・7月14日・9月29日 |
大崎市立敷玉小学校 |
【伝統芸能・和太鼓】佐藤三昭(3D-FACTORY) | 令和2年6月10日・9月16日⇒変更:9月24日・12月9日⇒変更:11月5日 | 大崎市立岩出山小学校 |
【演目】公演者・団体 | 本公演期日 | 実施予定校 |
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【音楽・オーケストラ】仙台フィルハーモニー管弦楽団 | 令和2年11月5日(木曜日) | 大崎市立田尻小学校 |
【児童劇】オペレッタ劇団ともしび | 令和2年12月3日(木曜日) | 加美町立鹿原小学校 |
朝鮮民話のオペレッタを上演しました。トラと人間の友情を描いた物語をとおして,立場の異なる相手を理解し思いやることの大切さを児童に感じ取らせました。マイク等の音響機器を使用せず,歌唱や楽器の生演奏で臨場感を演出しました。また,ベンチやひな壇を使って客席を設置し,後方からも見やすいように工夫しました。民族楽器(カヤグム等)の演奏や伝統的な大道芸の披露もあり,児童が異文化に触れる機会にもなりました。
公演終了後には,児童に舞台裏を見学させました。舞台セットの構造や小道具の作り方等を紹介しながら,児童からの質問に応じました。劇団員が職業人としての姿を示すことで児童の好奇心を刺激し,演劇に携わる仕事への興味を引き出しました。
「スター・ウォーズ」組曲の勇壮な楽曲で開演し,ベートーヴェンの「運命」やチャイコフスキーの「くるみ割り人形」等,どの児童も一度は耳にしたことがあるような楽曲を中心に演奏しました。
楽器紹介のコーナーでは,楽器を種類ごとに分類し,1つずつ丁寧に紹介しました。「バイオリンとビオラはどこが違うかな」等,児童に楽器の大きさや音色の違いを問いかけながら,興味・関心を引き出していました。指揮者体験のコーナーでは,オーケストラが代表児童の指揮に合わせて忠実に演奏する姿を見せ,指揮者が全体をまとめる重要な役割を担っていることを感じ取らせました。
公演後,代表児童が「オーケストラの演奏を初めて生で聞けてよかった」と感想を述べました。プロの芸術家による管弦楽に触れて感性を磨く貴重な機会となりました。
マリンバとトロンボーンそれぞれの楽器の特徴を際立たせるために,曲中の演奏パートを区切ったり,楽曲ごとにソロとデュオの演奏形態を変えたりしました。演奏の合間で,「マリンバ」がアフリカの言葉で「たくさんの木の枝」を意味することや,音板の下にある共鳴パイプが独特な響きを生み出すこと等を紹介しました。演奏者の唇の振動がリードをとおして楽器に伝わることで音の大きさが変化する様子を動画で示し,トロンボーンの音が出る仕組みを説明しました。公演の終盤では,生徒に手拍子と足踏みをさせながら講師の演奏を聞かせ,音楽が「リズム」・「ハーモニー」・「メロディー」の三要素から成り立っていることを体感させました。
本公演では,楽器の成り立ち等に関する知識が数多く紹介され,生徒は「知識を得た上で音楽を鑑賞すると楽しみ方の幅が広がる」ということを体験をとおして学びました。
公演プログラムを4部構成とし,変化に富んだ内容で児童の関心を高めました。第1部では,「花さき山」の物語を上演し,登場人物の言葉をとおして人間の心の美しさや気高さについて考えさせました。第2部では,自分の手やボール等で作る影絵を紹介し,影絵を身近な遊びとして捉えさせました。第3部では,「ドレミの歌」や「手のひらを太陽に」等の楽曲の世界観を歌と影絵で幻想的に表現しました。第4部では,児童を小グループに分けて舞台裏へ誘導し,BGMに合わせた影絵人形の操作を体験させました。児童は初めて目にする舞台裏の様子に目を輝かせながら,影絵人形の操作を楽しんでいました。
佐藤氏(3D-FACTORY)が,敷玉小学校の所在地名(大崎市古川石森石神)の由来を基に作曲した「石神」を用いて,5・6年生児童に指導を行い始めて6年目を迎えました。「曲が表現する物語を想像して演奏すると良い演奏ができる」ということを例にあげ,「何かを想像することは,物事を創造することにつながる」という大切さを,敷玉小学校の児童の心情に定着させてきました。
児童の太鼓には,タイヤにビニールテープを巻き付けて製作した輪太鼓を折りたたみ式の台に乗せた「大太鼓」と「中太鼓」,太い竹を横に配置して叩く「締太鼓」の3種類を使用しました。講師は太鼓を叩く姿勢を「おへそにある重い球が一瞬で落ちるように」と表現し,上体の姿勢を崩さずに膝を素早く曲げる動作を感覚的にとらえて実践できるように指導しました。また,自らバチを素振りして空を切る音を児童に聞かせながら,静と動のメリハリをつけて叩く動作の模範を示しました。
講師の熱心な実技指導を受けた児童は,「分かりやすく教えてもらって良かった。もっと上手にできるように練習したい」と感想を述べました。多くの児童が演奏のコツをつかんで自信を深め,更なる向上に向けて意欲を高めていました。
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