宮城県自動車交通環境負荷低減計画(第3期)の策定について
宮城県自動車交通環境負荷低減計画(第3期)策定の背景
基本的事項
1計画見直しの趣旨・背景
- 自動車排ガス規制の段階的実施や,規制に応じた自動車の開発,技術の進展,低公害車の導入に対するインセンティブ,交通網の整備や国民の環境意識の浸透などが進み,全体としては自動車交通による環境負荷が低減されてきたが,人口減少や新型コロナウイルス感染症拡大に伴う在宅勤務等により,公共交通サービスの維持・確保が厳しさを増し,高齢者の運転免許返納等,地域の暮らしを支える移動手段の確保が重要となっている。
- 環境目標のうち,大気汚染に係る目標及び二酸化炭素排出量は達成しているが,自動車交通騒音は令和元年度時点において目標達成まであと4.7ポイントとなっている。大気汚染に係る目標については,引き続き維持していく必要がある。二酸化炭素排出量及び未達成の自動車交通騒音については,さらなる施策の推進等により,自動車交通に係る環境負荷の低減に取り組む必要がある。
2目的
- 自動車交通環境負荷低減を図るとともに,地球温暖化の防止に寄与する。
- “脱炭素社会”の実現に向け,各主体の自主的・積極的な行動を促進し,相互に連携した推進体制を構築する。
3計画期間
令和3年度から令和12年度まで(目標年度:令和12年度)
基本方針と目標
1計画の目指す将来像
自動車に過度に依存しない地域社会
- 物・人の移動における低炭素化の推進
- コンパクトで機能的なまちづくり
- 公共交通機関の利便性の向上・地域独自の公共交通の整備
- 駅前駐車場・駐輪場の整備(パークアンドライド等の推進)
道路沿線の大気汚染,騒音が改善された地域社会
- 幹線道路沿線での生活環境の改善
- 沿道環境の保全への配慮
- 低騒音舗装(排水性舗装)敷設による騒音,振動への配慮
環境に配慮した生活,事業活動が普及した地域社会
- クリーンエネルギー自動車の導入促進
- エコドライブへの積極的な取組
- 物流の効率化(モーダルシフト,共同集荷・配送)
環境への負荷の少ない交通インフラが整備された地域社会
- 都市緑化等における道路の位置付けの明確化
- 水素エネルギー等を利用する車両に関するインフラ整備
- 路面の平坦性の確保
2環境目標
大気汚染(維持管理目標)
- 二酸化窒素
沿道において環境基準の下限値(0.04ppm)を超えないこと
- 浮遊粒子状物質(SPM)
沿道において環境基準を超えないこと(※1)
※1黄砂等の影響を受けた時間帯を除く。
- 微小粒子状物質(PM2.5)
沿道において環境基準を超えないこと(※1)
※1黄砂等の影響を受けた時間帯を除く。
騒音
- 自動車交通騒音
道路に面する地域の環境基準を超えないこと
地球温暖化
- CO2排出量(自動車由来)
平成25年度の排出量から19.6%以上削減すること(※2)
※22013(平成25)年度運輸部門から排出されるCO2の91%が自動車由来であったため,「宮城県地球温暖化対策実行計画(区域施策編)」で目標とする運輸部門の二酸化炭素削減率21.5%に0.91を乗じた数値を本計画の目標値とした。
3間接目標
- 県内各地において,コンパクトで機能的なまちづくりを意識した取組を進める。
- 県内保有車両数に対するクリーンエネルギー自動車の割合50.1%を達成する。
- 自動車排出ガスにおけるPM2.5の動向把握を強化する測定体制を構築する。
- 自動車1台当たりのガソリン消費量を32.4%(272.4L/年)削減する。
- エコドライブの普及促進に取り組む。
宮城県自動車交通環境負荷低減計画(第3期)(令和3年3月策定)
過去の計画