令和元年度第3回子育てサポーター養成講座【北部】
令和元年6月19日(水曜日)に大崎合同庁舎において,「子育てサポーター養成講座(第3回)」を実施し,大崎圏域及び栗原圏域住民を中心として,25名の方が受講しました。
領域講義の終了後,文部科学省発行「家庭教育手帳」と宮城県版親の学びのプログラム「親のみちしるべ」について紹介し,その概要や活用方法について説明をしました。
【領域】親の理解とかかわり方
【講師】今野 廣子 氏(ニューエイジカウンセリング研究会)
今野氏は,県教育事務所専門カウンセラーやスクールカウンセラーを歴任し,現在はニューエイジカウンセリング研究会の代表を務める傍ら,石巻市精神保健心の相談カウンセラー,石巻市虐待防止センターカウンセラーとして,保護者の悩み相談や学校不適応への支援に取り組んでいます。
本講座では,氏のカウンセリングの実践を踏まえて,「傾聴」の大切さやポイントについて講義がありました。相談者の感情や気持ちを汲みながら聴くことによって安心感や安全感を与えられることや,相談者との信頼を厚くしていった取組などを,受講者は感慨深げに聞き入っていました。
講義内容
- 傾聴の大切さ:「話を聴く」ことの3つの過程
- メッセージを受け取る
- メッセージに含まれる情報を処理する
- メッセージを送り返す
- 話を聴いてもらう⇒自尊感情の高揚
- コミュニケーションで伝わる要素
- 非言語的メッセージの重要性
- 視覚情報:服装,態度,相手との距離,表情,視線,うなづき等
- 聴覚情報:声の大きさなど
- ペーシング:ペースを合わせることにより,相手に安心感を与え,信頼関係を深める
- 傾聴のポイント
- 集中して聴く
- 相手の感情,気持ちを汲みながら聴く
- 気持ちの汲み方
- 話の内容だけでなく雰囲気や態度,語調など全体に関心を向ける
- 相手の立場に身を置く…どんな感情を沸くだろうか
今野氏はカウンセリングの技法を通して,「人は安心と安全が脅かされると落ち着いて行動できなくなり,どうしていいかわからなくなる。不安の原因と安心,安全を得るために何が必要かを考え,答えを導く手伝いがサポーターの役割である」と話しました。
「人には問題を解決する力があり,クライアントを信じることが大切である」という話に,受講者は,傾聴することの大切さを改めて感じていました。
参加者の事後アンケート
<一部抜粋>
- なるほどなぁと思うことばかりでした。集中するコツ,自分のものにまだできませんが練習してみます。
- 言葉のはぎれの良さ,要点,分かりやすかった。声のトーン最高。「あいメッセージ」生かしていきます。来て良かったです。
- とても勉強になりました。もっと続けて受講したいと思いました。次回また来ていただきたいです。
- 人と接することで今まで自分が相手を思って話していたのか,今日の先生の話で,これからが自分の生活にとても役にたって本当に良い勉強になりました。
- 話をする時の大切さ等,とても分かりやすかった。
- 自分も子育ての真っ最中で,頭いっぱいいっぱいになる事も多々ありますが,今日の話を頭に入れて取り組んでいきたいと思いました。
- アイメッセージは今日すぐにでも実行していこうと思いました。タイプに合わせてペースを合わせるという話は,息子との対話で実感する部分があり,この対話のしかたでも大丈夫なんだと,ちょっと安心しました。
- 感情を言葉にして伝える「言語化」はとても理解できました。どうしても「察してよ」という生き方になりがちなので,今頃になってストン!と落ちました。
- 私は視覚優位の人間のようです。きちんとメモを取らないと不安です。目の前の方の気持ちを汲んで対応していくようにしたいと思いました。いい勉強になりました。
- 何度か「傾聴」という言葉を聞いてきましたが,先生の言葉が一番私の心に入りました。