令和元年度第2回子育てサポーター養成講座【北部】
令和元年6月12日(水曜日)に栗原合同庁舎において,「子育てサポーター養成講座(第2回)」を実施し,大崎圏域及び栗原圏域住民を中心として,25名の方が受講しました。
講義に先立ち,「はやね はやおき あさごはん体操」の動画を視聴し,基本的生活習慣の大切さを確認しました。
【領域】子どもの理解とかかわり方
【講師】柴田 千賀子 氏(仙台大学 准教授)
柴田氏は幼児教育や比較保育を専門研究し,保育の国際比較に知見が深いことから,本講座では“フィンランドの保育”に照らした「日本の講義のあり方」ついて講義を受けました。
氏は,“日本の保育体制が悪く,フィンランドの保育体制が良いわけではない”ということを強調し,フィンランドの保育体制を知ることで,日本のそれと比較し,子供を違った視点から見つめ理解することが大切だと説明しました。
講義内容
- 「子どもの理解」とフィンランド
- フィンランドが“幸福度の高い国”であるのは,幸せの尺度に違いがある
- お母さんに優しい国:育児パッケージ(育児グッズ)を支給
- フィンランドの保育を見る
- 保育の質が高い
…「子供に話す」のではなく「子どもと話す」対話を重ねて「子供の理解」を深化
- ポートフォリオを活用:先生と保護者が書き込む⇒小学校引継ぎ資料としても活用
- 『外国との比較』がなぜ必要か
- それぞれ「子供観」(子供理解)を持っている
- 「レッジョエミリア」のアプローチ
- 自分(=保育者)が持っている子供観を「振り返る」「問い直す」ことは難しい。
柴田氏は柔らかな口調で丁寧に説明し,多くの保護者が,子供との対話や関係する大人同士の議論が大切であるという話に共感を示しました。
参加者の事後アンケート
<一部抜粋>
- とっても楽しかったし,環境の良さ,一歩引いてみてみると共通,自主性,まつ,遠くから心の余裕,ゆとりの大切さ,プラスαも感じる大切さ,実感しました。
- 子どもに一番大切な事,やり方,理解,自分と思う事がよく知り,孫との接し方にとても勉強になり,本当に良かったです。
- 俯瞰で見るという保育の大切さが良くわかりました。
フィンランドの保育環境は,子どもを一人の個人として尊重する心,信じる心を持って接しており,非常に整備されていると感じました。日本の場合,いろいろな制限がキツいため,子どもと保育者の指揮下に置くような,ある種「統率」的なところがある。日本はよく諸外国から様々な仕組みを取り入れたり,取り入れようとするが,結局ガワだけの真似になってしまっており,本質を理解し取り組まなければならないと感じました。
- フィンランドの実状,良く分かりました。日本でもそのいいところを導入してくれればいいんでしょうけど,難しいんでしょうね。1クラス7~8人は,とても無理だもんね。
- 「子どもはあらゆるものに興味関心を持っている」←根気強く関わることの難しさ,そして大切さを学ぶ講座内容で,大変良かったです。
- 外国(フィンランド)と日本の違い,簡単に保育士になれないと再度認識しました。勉強の量の違い,意識(保育者)の違い。とても勉強になりました。自分の子育てに活かしていこうと思います。
- 子どもに「関わる」という事,自分育てになるのでいつまでも学びたいと思います。
- とても優しい口調でのお話は,心地よく聞くことができ,大変勉強になりました。自分の「子ども観」を改めて考える機会にもなり,子どもとの関わり方も考えさせられました。どうもありがとうございました。
- 外国(フィンランド)との保育の違いにビックリ!!あんな風にできたらいいのにと思う事がたくさんありました。子どもとの関わり方の大切さを改めて思い直しました。
- フィンランドに行きたくなりました!!外国との比較は考えた事もなかったので,とても興味深かったです。