平成30年度第2回子育てサポーター養成講座【北部】
平成30年6月13日(水曜日)に栗原合同庁舎において,「子育てサポーター養成講座(第2回)」を実施し,大崎圏域及び栗原圏域住民を中心として,13名の方が受講しました。
講義に先立ち,「はやね はやおき あさごはん体操」を紹介し,子供に基本的生活習慣の定着と食への関心の向上を図る取組について説明をしました。
【領域】子どもの理解とかかわり方
【講師】佐々木 博美 氏(だいちゃん文庫 主宰)
佐々木氏は,「だいちゃん文庫」の主宰(平成2年5月~)をはじめとして,「みやぎ親子読書をすすめる会」や「紙芝居文化の会みやぎ」の各運営委員を歴任するなどし,読書活動の推進,児童文学の振興,わらべうた・手遊びの普及等に功績を挙げています。近年は「NPO法人アートワークショップすんぷちょ」副理事長,「NPO法人みやぎダンス」副理事長を務めるなどし,幅広く文化芸術活動の支援にも取り組んでいます。
自身が子育てを通じて向き合った“波瀾万丈”の経験をはばかることなく伝える佐々木氏の講義は,受講者に「“子供を理解する”とはどういうことなのか」ということを,絶えず意識させるものでした。
講義内容
- 親として,多くの方々に「子育て」を支えられた。
- 子供の言葉は,“コップに注いだ水”のようなものである。
- コップが空っぽならば,そこからは何も出てこない。
- コップが満タンならば,一滴入れると一滴溢れ出す。
- 言葉で満タンにすること,コミュニケーションによって言葉を注ぎ続けることが,親や周囲の人間の役割。
- 日常生活だけでは得ることのできない「美しい言葉」や「美しい表現」を,子供は絵本を通じて知ることができる。
- 絵本の中の登場人物を模倣することをとおして,子供は言語や身体の動きを豊かにする。
- 通学途中につないだ母の手を握る力が,学校が近づくにつれてどんどん強くなっていく様子や,弁当の箸をわざと置き忘れる姿から,我が子が学校生活に抱く苦悩を知ることができた。
- 児童期の苦悩を,大人になってから消化することがある。
- 手遊びやわらべうたを供す親をほめてやり,自信を高めてあげたい。
佐々木氏は自身の子供の飄々とした言動を和やかに話す一方で,子育ての苦労話を振り返って涙を流す場面もあり,ほとんどの受講者が,佐々木氏の講義に感情を寄せながら聞き入っていました。「子供の理解と関わり方」について深く考える機会となっただけでなく,ブックスタートにおける読み聞かせの手法やわらべうたの有効性などについても学ぶことができました。
参加者の事後アンケート
<一部抜粋>
- 佐々木先生の子育て体験談を通しながら,子供の気持ち,心で感じている思いに,もっともっと寄り添っていきたいなぁと思いました。たくさんの絵本の紹介もあり,とっても勉強になりました。また機会があれば佐々木先生のお話をうかがいたいです!!
- 絵本を通しての親と子の関わり,子育て。子供(幼児期)には,心を豊かにする絵本が本当に大切なんだなと気づかされました。手遊び,わらべ歌。図書館に行って勉強してみたくなりました。ありがとうございました。
- とても参考になりました。
- 絵本の持つ力を再確認させられました。
- 今後,サポーターの活動に活用できる内容でした。子どもの心,成長,親の心,寄り添うことを,本を通じて学べました。
- 自分も小学校の読み聞かせに入っているので,日常生活での絵本の存在を再認識した。子どもが小さかった頃の読み聞かせのシーンがよみがえってきた。感慨深いものがあった。
- 読み聞かせの大切さがよくわかる。孫も本が大好きで,仙台の娘は図書館から定期的に借りてきて本を読んであげている。本の選び方が分かり,さっそくロングセラーの本をさがしてみます。
- すごく楽しく参加させていただきました。ありがとうございました。
- 実体験に基づいた講話は素晴らしいです。質問コーナーよりも,別枠の時間をつくってあげたら,悩んでいる担当者はもっとフィードバックしやすいのかと思いました。せっかくの集まりがもったいないなと思いました。ネットワークは大事です。
- とても貴重なお話でした。私の経験と重なる部分もあり,心が軽くなった気がします。
- 絵本の大切さを知りました。自分が子育ての時,読み聞かせをしなかった事を反省し,孫には沢山読んであげたいと思います。
- 遠くに居る孫たちに「え本」を送ってやりたくなりました。
- ことばのゆたかさ(語りかけ,うた,絵本のよみきかせ)。絵本のよみきかせの大切さを再確認できました。今日,帰ったら,子ども(小6)に読んでみたいと思います。(拒否されるかもしれませんが…)