イオン富谷大清水ショッピングセンターの届出に対する市町村等の意見
大規模小売店舗立地法(平成10年法律第91号)第五条第一項の規定により届出があった次の大規模小売店舗設置者が実施する周辺の地域の生活環境の保持のため配慮すべき事項に対する市町村等の意見を同法第8条第3項の規定により、次のとおり縦覧に供する。
平成14年4月23日
宮城県知事 浅野 史郎
1.大規模小売店舗の名称および所在地
イオン富谷大清水ショッピングセンター
黒川郡富谷町富谷字大清水土地区画整理事業地内
2.市町村の意見の概要
- 出店に伴う発生交通については、交通解析を実施して道路管理者と協議し、周辺道路に交通渋滞が発生しないよう対策を講じること。
- 駐車場出入口の構造については、道路法に基づく協議を道路管理者と行うこと。
- 駐車場入口の左折レーンについては、道路構造及び地形を考慮の上、可能な限り延長すること。
- 資料6―1に示してある道路の内、成田地区中央部の道路は平面交差(接続)していないので訂正すること。
- 周辺道路の現在の通行区分は、届出書内の図面とは異なるので、変更を必要とする場合には、道路管理者及び交通管理者と協議すること。
- 富ヶ丘明石線の歩道は歩行者専用であり幅員が狭い。出店後は交通量が増加し、車道の自転車通行の危険性が増すので、歩道の拡幅をお願いする。
- 自動車及び歩行者の通行量の増加に伴い、新設(イオン東側)交差点の安全性の確保が重要となることから、交差点前後にガードパイプの設置をお願いしたい。
- 出入口周辺は、歩行者の安全確保のため交通整理員を常時配置すべきであり、特に富ヶ丘明石線は通学路でもあり一層の配慮を望む。
- 騒音・振動規制法に基づく特定施設設置届が必要になること。
- 廃棄物の減量化・リサイクルに努め、適切に処理すること。
- 当該地区は、用途地域変更と同時に地区計画を定めることになっているので遵守すること。特に屋外広告物の設置に際しては、意匠・形態に配慮すること。
- 開店後に予測と異なる事態が生じたときは、誠実に対応すること。
- 町の各種施策に積極的に協力願いたい。
3.地域住民等の意見の概要
A.富谷町商工会の意見の概要
- a.富ヶ丘明石線の交通渋滞が予想されるので、渋滞回避レーンを国道四号入り口辺りから設置し、充分な長さを確保する必要がある。
- b.富ヶ丘明石線と穀田大沢線の交差点について、渋滞の回避と歩行者の安全を確保するため、交通信号等の整備を図る必要がある。
- c.富ヶ丘明石線は、富谷高校への自転車通学が多いので、当該ショッピングセンターの出入口については、安全を確保できる構造及び下校時の誘導員の配置が必要である。なお、富谷高等学校の自転車通学者の安全確保対策等については、富谷高等学校と事前に話し合うことが望ましい。
- d.国道四号にバス停留所があり、これに隣接して当該ショッピングセンターへの車両の出入口及び渋滞回避レーンが計画されているが、バス利用客の歩行の安全確保のための施策をショッピングセンター設置者の責任において講じる必要がある。
- e.富ヶ丘明石線の南側にカインズホーム新富谷店が計画されており、当該ショッピングセンターの開店後は両店の顧客の往来が予想されることから、横断歩道や信号機の設置を当該ショッピングセンター設置者の責任において行う必要がある。
- f.当該ショッピングセンターは、敷地内に分散して店舗施設が計画されており、顧客の安全を確保するため歩行者専用モールを設置する必要がある。
- g.当該ショッピングセンター計画敷地の北側及び東側は住居地域であり、閑静な居住環境が求められる。地域全体の夜間の騒音を防止するため午前九時から午後十時の営業とするべきである。
- h.穀田大沢線の出入口については、午後十時で閉鎖すべきである。
- i.当該ショッピングセンター計画によると、国道四号及び富ヶ丘明石線側に複数のレストランが計画されているので、生ゴミ等の悪臭が出ないように万全の対策が必要である。
- j.小売業店舗、特に飲食店等の廃棄物処理にあたっては、富谷町と十分協議の上対応し、分別収集やリサイクル等に主体的に取り組むべきである。
- k.当該ショッピングセンター計画敷地の北側及び東側は住居地域であるので、店舗施設及び看板等の形態・デザイン・色彩等は地域全体の景観に適合するように配慮すべきである。
- l.当該ショッピングセンター計画敷地は、国道四号及び富ヶ丘明石線側に法面が多いが、道路からの景観に配慮した擁壁及び植栽が必要である。
- m.建物内のトイレや死角になる場所等について、青少年犯罪が発生しないような配慮が求められ、また、警備員の巡回等によって青少年犯罪等の防止に努める必要がある。
- n.駐車場利用時間帯以外の駐車場管理においては、暴走族が侵入しないように施錠等を行うことが必要である。
- o.地域住民や富谷町商工会、富谷高等学校をはじめ周辺教育施設などと定期的に意見交換をする場を設定し、周辺地域の環境の保持に一層の努力をする必要がある。
2.仙台商工会議所の意見の概要
- a.富ヶ丘明石線の交通渋滞が予想されるので、渋滞回避レーンの長さを十分に確保する必要がある。
- b.富ヶ丘明石線と穀田大沢線の交差点について、渋滞の回避と歩行者の安全を確保するため、交通信号等の整備を図る必要がある。
- c.国道四号から富ヶ丘明石線に右折する車両が増加し交差点手前の交通渋滞の発生が予想されるので、交通信号処理等の一層の改善と右折車両の立体交差等について考慮すべきである。
- d.富ヶ丘明石線は、富谷高校への自転車通学が多いので、当該ショッピングセンターの出入口については安全を確保できる構造とし、下校時の誘導員の配置が必要である。
- e.富ヶ丘明石線の南側にカインズホーム新富谷店が計画されており、当該ショッピングセンターの開店後は両店の顧客の往来が予想されることから、横断歩道や信号機の設置を当該ショッピングセンター設置者の責任において行う必要がある。
- f.当該ショッピングセンターは、敷地内に分散して店舗施設が計画されており、顧客の安全を確保するため歩行者専用モールを設置する必要がある。また、車両の移動時の安全を確保するため敷地内の車道は二車線とする必要がある。
- g.当該ショッピングセンター計画敷地の北側及び東側は住居地域であり、清閑な居住環境が求められる。地域全体の夜間の騒音を防止するため午前九時から午後十時までの営業とするべきである。
- h.穀田大沢線の出入口については、午後十時で閉鎖すべきである。
- i.店舗本棟の三階及び四階北側に冷暖房施設の室外機等が配置されているが、当該ショッピングセンター計画敷地の北側が住居地域であり、この地盤と同レベルと推察される。北側の室外機等は、住居地域に近接しない場所に移動すべきである。
- j.荷さばき時間帯は午前五時から午後十一時までとなっているが、計画店舗の周囲が住居地域であるのでアイドリングストップ等の騒音を防止するため、午前六時から午後十時とすべきである。
- k.当該ショッピングセンター計画敷地の北側及び東側は住居地域であるので、店舗施設及び看板等の形態・デザイン・色彩等は地域全体の景観に適合するように配慮すべきである。
- l.当該ショッピングセンター計画敷地は法面が多い地形である。地域の景観形成と自然環境回復のために植栽が必要であり、特に「成木」及び「地被植物」等による植栽を行うべきである。
- m.建物内のトイレや死角になる場所等について青少年犯罪が発生しないような配慮が求められ、また、警備員の巡回等によって青少年犯罪等の防止に努める必要がある。
- n.駐車場利用時間帯以外の駐車場管理においては、暴走族が侵入しないように施錠等を行うことが必要である。
- o.「仙台初売り」は、伝統ある地域文化行事として正月二日から全市一斉に実施されているが、当該ショッピングセンターの正月初売りが元旦から実施された場合は、隣接する仙台市内の大型店や商店街等に大きな影響を及ぼすと考えられるので、当該ショッピングセンターの初売りは正月二日から実施されたい。
4.縦覧場所
宮城県経済商工観光部商業・流通課、宮城県県政情報センター、富谷町役場
5.縦覧期間
平成14年4月23日から平成14年5月23日まで(ただし、土曜日、日曜日、祝祭日を除く。)
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