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仙塩、県南及び石巻東部浄化センターの放流水は、震災前の水質に回復しています。
今回の震災では処理施設が甚大な被害を受けたため、被災直後は下水処理機能が失われて本来どおりの処理ができない状況にありました。
そのため、被災直後はマンホールからの溢水を防止するために、『沈澱+塩素消毒』による応急処理を行いました。
本来、下水処理場からの放流水の基準は下水道法に基づき定められていますが、処理場は震災により下水処理機能が失われていたため、水質汚濁防止法第3条第1項に基づく『一律排水基準』を目標として、応急放流を行いました。
下水道法の放流水の管理基準は『下水道からの放流水』に適用されますが、その下水道施設が被災し機能しないことを踏まえ、全国一律の基準である『一律排水基準』を当面の目標としました。
水質汚濁防止法第3条第1項(一律排水基準)による
pH | 海域以外 5.8~8.6 海域 5.0~9.0 |
---|---|
BOD | 160mg/l (日間平均 120mg/l) |
COD | 160mg/l (日間平均 120mg/l) |
SS | 200mg/l (日間平均 150mg/l) |
大腸菌群数 | 日間平均 3,000個/c立方メートル以下 |
平成24年度で、仙塩浄化センター及び県南浄化センターは、通常の生物処理機能が完全復旧しました。
また、石巻東部浄化センターは平成24年度に3つの処理系列のうち2系列が復旧し、震災前の水質に回復しました。残る1系列についても、平成25年度早期の復旧を目指して作業を進めています。
BODとは生物化学的酸素要求量のことで、溶存酸素の存在のもとで、水中の分解可能な物質が生物化学的に安定化するために必要な酸素量をmg/lで表します。
この数値が大きいほど、汚れがひどいことになります。
CODとは化学的酸素要求量のことで、溶存酸素の存在のもとで、水中の分解可能な物質が化学的に安定化するために必要な酸素量をmg/lで表します。
BODと似ていますが、こちらは薬品(酸化剤)を用いて化学的に反応させるという違いがあります。
SSとは浮遊物質量のことで、水中に浮遊している物質の総称のことです。
これには、コロイド粒子から、かなり大きな懸濁物までの種種の形態で存在しますが、通常は浮遊物質の測定方法によって測定されたものをいいます。
PHとは水の酸性・アルカリ性を示す指標のことで、水素イオン濃度の逆数の常用対数で表します。
7.0ならば中性ですが、0に近づくと酸性、14に近づくとアルカリ性となります。
大腸菌及び大腸菌と性質が似ている細菌の総数のことで、し尿汚染の指標のひとつです。
ほとんどの大腸菌は病原性ではありませんが、他の病原性の細菌に比べ非常に個体数が多いため、指標として用いられています。
平時(通常時)の下水処理場からの放流水については、法令により下記の管理基準が定められています。
下水道法施行令第6条、及び水質汚濁防止法に基づく排水基準を定める省令による
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