監査委員制度の概要
ようこそ、宮城県監査委員事務局のホームページへ。
このホームページでは、監査委員が実施している監査の内容を説明します。
監査制度の概要
(1)監査委員とは
監査委員は、地方公共団体に置かれる長から独立した執行機関です。その職務は、地方公共団体が実施している事務の執行について監査を実施することにより、公正で効率的な行政運営の確保に努める使命を担っています。
監査委員の定数は、都道府県では4名で、議会から選出される委員(議会選出委員)と人格が高潔で優れた識見を有する者から選出される委員(識見委員)で構成され、本県ではそれぞれ2名が就任しています。
本県の監査委員の表
監査委員名 |
就任年月日 |
議選・識見の別 |
備考 |
佐々木喜藏 |
令和5年12月13日
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議会選出委員 |
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佐々木功悦 |
令和5年12月13日 |
議会選出委員 |
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成田由加里 |
平成27年4月1日 |
識見委員 |
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吉田計 |
令和3年4月1日 |
識見委員 |
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(2)監査委員制度の沿革
監査委員制度は、昭和21年10月の第一次地方制度の改革により制定されたもので、翌年の地方自治法の成立(昭22年4月)で長と対等の立場の執行機関となり現在に至っています。
この間、「行政監査」の実施項目が追加されるなど、監査委員制度の充実に向けた整備が行われてきたほか、平成9年6月には「外部監査制度」が導入され、地方公共団体全般についての監査機能の強化が図られています。
※外部監査制度とは、県が外部の専門家(公認会計士等)と監査契約を結び特定事項について外部監査人が監査を実施するもので「包括外部監査」と「個別外部監査」があります。(本県では、平成11年度から実施。外部監査の事務は総務部行政経営推進課が行っています。)
(3)監査委員の役割
監査委員は、地方公共団体の財務に関する事務の執行及び経営に係る事業の管理についての監査(財務監査)をはじめ次に掲げる監査を実施しています。
この場合、最少の経費で最大の効果を挙げているか、組織の合理化に努めているかについて特に意を用いることになっています。
(4)監査等の種類
- 定期監査(地方自治法第199条第1項、第4項)(以下「地方自治法」を「法」で記載)
定期監査は、毎会計年度少なくとも1回以上期日を定めて行うことが義務付けられている監査です。
本県では、県の機関(本庁・地方公所)の「財務に関する事務の執行及び経営に係る事業についての監査(財務監査)」と「事務の執行についての監査(行政監査)」を一体的に実施しています。
※財務に関する監査とは、主に予算の執行、収入、支出、財務管理、契約等の事務についての監査を指します。
- 行政監査(法第199条第2項)
行政監査は、県の機関(本庁・地方公所)の事務などについて,その執行が法令に定めるところに従って適正に行われているかについて、監査委員が監査を行うことが必要と認めたときに実施する監査です。
- 例月出納検査(法第235条の2第1項)
会計管理者及び公営企業管理者から提出された調書に基づいて、毎月定期的に出納の計数等を確認する検査です。
- 決算審査及び基金運用状況審査(法第233条第2項、241条第5項)
決算審査は、毎会計年度、会計管理者(普通会計)及び公営企業管理者(公営企業会計)から提出のあった決算及び証拠書類その他政令で定める書類について審査を行うものです。
基金運用状況審査は、特定の目的のために資金を運用するための基金について、計数を確認し基金の運用が適正かつ効率的に行われているか審査を行うものです。
本県では、「土地基金」「企業立地資金貸付基金」「美術品取得基金」「高等学校等育英奨学資金貸付基金」が対象となっています。
なお、監査委員はこれら審査結果に基づき「決算審査意見書」を知事に提出します。
- 内部統制評価報告書審査(法第150条第5項)
知事が作成した内部統制評価報告書について、知事による評価が評価手続に沿って適切に実施されたか、内部統制の不備について重大な不備に当たるかどうかの判断が適切に行われているか審査を行うものです。
- 財政的援助団体等監査(法第199条第7項)
監査委員が必要と認めるとき、又は知事の要求があるときに、県が財政的援助を与えてる団体等に対して実施する監査です。
本県では、資本金等の4分の1以上を出資している団体のほか、補助金を交付している団体、公の施設の管理を行わせている団体を対象に実施しています。
- 随時監査(法第199条第1項、第5項)
監査委員が必要と認めたとき実施する監査です。
- その他の監査
その他,監査委員は下記の監査等を実施することとされています。
(ア)住民(有権者)からの直接請求(法第75条)
選挙権を有する住民の50分の1以上の連署をもって当該普通地方公共団体の事務について監査請求があった場合に実施する監査です。
(イ)議会からの請求(法第98条第2項)
議会は,監査委員に対し、普通地方公共団体の事務についての監査を求め、監査の結果に関する報告を請求することができることから、この請求に基づき実施する監査です。
(ウ)長からの要求(法第199条第6項)
当該普通地方公共団体の長から当該普通地方公共団体の事務の執行に関し監査の要求があった場合に実施する監査です。
(エ)住民監査請求(法第242条)
地方公共団体の住民から、当該地方公共団体の執行機関又は職員の違法又は不当な財務会計上の行為又は怠る事実についての予防、是正のための監査請求を受け実施する監査です。
(オ)長の要求による職員賠償責任に係る請求(法第243条の2第3項)
普通地方公共団体の長から職員の賠償責任の有無及び賠償額の決定が求められた場合、その事実について監査を実施するものです。