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近年、宮城県においては水稲登熟期の高温等による白未熟粒の発生により、一等米比率の低下が見られている。そこで、2010年から2020年までの水稲生育調査ほ等のデータを活用して、乳白粒及び基部未熟粒の発生と登熟期気象条件及び生育、収量構成要素等との関係について解析を行った。乳白粒は、登熟初中期に気温が高く、日照が少ないと多くなり。穂数及び総籾数との間に多くの年次で正の相関関係が見られた。基部未熟粒は、出穂後11~30日の気温と非常に高い正の相関関係が見られ、玄米タンパク含量等窒素関連形質と負の相関関係が見られた。2020年は登熟期が高温であったにもかかわらず、基部未熟粒の発生が少なかった要因は、稲体窒素濃度が高かったことや、日照時間が多く登熟が早まったことによると考えられた。2019年に乳白粒が多くなった要因については、平米当たり穂数が多く、出穂後6~15日の最高気温が高く、出穂後11~20日の日照時間が少なかったことによるものと考えられた。
水稲、乳白粒、基部未熟粒、登熟期気象条件、収量構成要素、稲体窒素濃度
水稲品種「ひとめぼれ」における白未熟粒の発生と登熟期気象条件及び生育・収量構成要素等の関係(PDF:414KB)
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