トップぺージ > 条例・意見書等 > 令和5年意見書一覧 > 意見書(令和5年9月定例会)

掲載日:2023年10月4日

ここから本文です。

意見書(令和5年9月定例会)

宮城県議会Top条例・意見書等

 私学助成の充実強化に関する意見書

 本県の私立高等学校、中学校、小学校、幼稚園及び特別支援学校(以下「私立学校等」という。)は、建学の精神に基づき、特色ある教育を積極的に展開し、我が国の公教育の発展に大きな役割を果たしている。
 人口減少や少子高齢化、デジタルトランスフォーメーション、グローバル化や多極化及び地球環境問題などが今後も進行することが予想されており、私立学校等が、こうした時代や社会の変化に対応できる人材を育成するには、そのための教育環境を迅速かつ確実に整備していくことが重要である。特に、ICTを活用した教育環境については、これからの公教育の共通基盤となることから、その整備が急務となっている。
 また、併せて学校施設の耐震化及び空調・換気設備等の整備を進めていくことも必要である。
 しかし、こうした教育環境の整備とともに、教職員の資質向上を実現していくためには、より多くの費用が必要となるが、依然として残る教育負担の公私間格差や少子化の進行等の影響もあり、私立学校等の経営は、一層厳しさを増している。
 我が国の公教育の将来を考えた場合、公立学校だけでなく私立学校等が併存する教育体制が維持されてこそ、公教育が健全に発展することが可能となり、その結果、誰一人取り残さず、全ての子供たちの可能性を引き出すための教育の実現という時代の要請にも応え得るものとなる。
 そのためには、私立学校振興助成法第1条に規定するとおり、教育条件の維持向上と生徒等の経済的負担の軽減を図るとともに、私立学校等の経営の健全性を高めていくことが不可欠である。
 よって、国においては、私立学校等の教育の重要性を認識し、教育基本法第8条の「私立学校教育の振興」を名実ともに確立するため、現行の私学助成に係る国庫補助制度を堅持し、一層の充実を図るよう強く要望する。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 令和5年10月4日

宮城県議会議長 菊地 恵一

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣 あて

 ブラッドパッチ療法(硬膜外自家血注入療法)に対する適正な診療上の評価を求める意見書

 交通事故、スポーツ、落下事故、暴力などによる身体への外傷等を原因として発症する脳脊髄液漏出症(減少症)によって、日常生活を大きく阻害する様々な症状に苦しんでいる患者の声が、全国各地から国へ数多く寄せられていた。その後、山形大学を中心に関連8学会が参加し、厚生労働省研究班による病態の解明等が進んだ結果、平成28年から同症の治療法であるブラッドパッチ療法(硬膜外自家血注入療法)が保険適用となった。
 その結果、それまで高額な自費診療での治療を必要としていた患者が、保険診療の下にブラッドパッチ療法を受けることができるようになったが、患者の中には、保険適用に係る区分番号「J007-2」に掲げられている「起立性頭痛を有する患者に係るもの」という要件を伴わない者がいるため、医療の現場では混乱が生じている。
 また、その後の研究で、脳脊髄液の漏出部位は1か所とは限らず、頚椎部や胸椎部でも頻繁に起こる事例が報告された。このような事例では、頚椎部や胸椎部にブラッドパッチ療法を安全に行うためには、X線透視下で漏出部位を確認しながら治療する必要がある。しかし、現在の診療報酬は、X線透視下で治療することが要件になっておらず、保険診療においては、安全性の高い治療ができない現状がある。
 よって、国においては、このような新たな現状を踏まえ、公平で安全なブラッドパッチ療法の適用に向け、次の措置を講ずるよう強く要望する。

1 脳脊髄液漏出症(減少症)の症状において、患者全体の約10%は起立性頭痛を認めないとする公的な研究報告があることを踏まえ、起立性頭痛を有しない患者に対してブラッドパッチ療法を行う場合にも算定されるよう診療報酬を改定すること。
2 X線透視下で漏出部位を確認しながらブラッドパッチ療法を行うことについて、適正な診療上の評価がされるよう診療報酬を改定すること。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 令和5年10月4日

宮城県議会議長 菊地 恵一

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
文部科学大臣
厚生労働大臣 あて

お問い合わせ先

議会事務局 政務調査課政策法令班

仙台市青葉区本町三丁目8番1号

電話番号:022-211-3593

ファックス番号:022-211-3598

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?