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吉田川流域下水道の大和浄化センターでは,大和町小野地内の大和リサーチパークや大衡村松の平地内の第二仙台北部中核工業団地への新たな工場進出及び富谷市・大和町等の人口増に伴う流入汚水量の増加に対応するため,平成25年10月から総事業費約12億円をかけ水処理施設の第4系列増設工事に着手していましたが,このたび土木・設備工事及び試運転が完了し,平成29年4月3日から新たな第4系列の1/2水路が供用開始となりました。
これにより,1日あたりの処理能力は,これまでの35,850m3/日から1.2倍の41,825m3/日となり,今後増加が見込まれる流入量に対して安定した水処理が可能となります。
吉田川流域下水道は平成元年2月に事業認可を受け,平成4年4月に大和町,大衡村,同年6月に富谷町(現:富谷市),平成6年7月には大郷町が供用開始しました。大和浄化センターは大和町鶴巣地内に設置され,5幹線及び4箇所の中継ポンプ場から送られてくる汚水を処理し,下水道の普及拡大と吉田川水系の水質保全を図っています。
吉田川流域下水道の概要
既存の3系列に加えて4系列1/2が稼動したため,水処理能力は5,975[m3/日]増加し,41,825[m3/日](約1.2倍)になりました。
平成25年度から平成28年度までの増築工事の費用は,合計で約11.5億円です。
工事名 | 工事費 | 平成25年度 | 平成26年度 | 平成27年度 | 平成28年度 |
---|---|---|---|---|---|
土木工事(4系列全体) (エアレーションタンク・最終沈殿池) |
610百万円 | ● | ● | ||
機械工事(4系列1/2) (エアレーションタンク・最終沈殿池) |
270百万円 | ● | ● | ||
電気工事(4系列1/2) (エアレーションタンク・最終沈殿池) |
270百万円 | ● | ● | ||
合計 | 1150百万円 |
4系反応タンクには省エネ機器の「低圧損型メンブレンパネル式散気装置」を採用しています。
この装置は高い酸素移動効率を有し,既設の散気筒式散気装置の約半分の送風量で運用が期待できるため,大幅な省エネ化を実現します。
酸気筒式 | メンブレンパネル式 | 比較(メンブレンパネル式) | |
---|---|---|---|
酸素移動効率 | 14.8% | 26.4% | 散気筒式の約1.8倍 |
所要空気量 | 20.2[m3/min] | 11.3[m3/min] | 散気筒式の約56% |
電力量 | 2,700[千円/年] | 1,515[千円/年] | 散気筒式の約56% |
汚泥掻寄機の駆動方式には2池1駆動でクラッチ方式を採用しています。従来の方式では1池のみメンテナンスを行う場合でも他の1池も運転停止となりますが,クラッチを設けることにより1池毎の単独運転が可能になり,汚泥処理効率が向上しました。
(左)躯体設置前,(右)躯体設置後
(左)機器設置前,(右)機器設置後
(左)供用開始後,(右)水処理状況
4系列へ汚泥移送
(左)4系送風量調整確認,(右)4系送風量調整〔槽上〕
(左)4-1嫌気槽撹拌機運転,(右)反応タンク内のMLSS測定
(左)4系汚水導入,(右)中央監視室での監視
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