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~日本一長い運河群の沿川から復興支援に対する感謝を込めて~
運河沿川10市町,5利活用団体が協働して,平成30年10月26,27日に,『全国運河サミットinみやぎ』を開催しました。
基調講演では,歴史家・作家の加来耕三様より,興味深く,また刺激的な御意見を頂きました。
パネルディスカッションでは,パネラーに愛知県の榊原半田市長,宮崎県の崎田日南市長,東北大学田中教授を招き,実行委員会から渥美東松島市長,名取市長,後藤アドバイザー,コーディネーターに宮城学院女子大学宮原教授を迎え,県外の運河の取組を学ぶとともに,運河を活かしたまちづくりについて議論をしました。
全国運河サミットinみやぎ宣言では,サミットでの議論を踏まえ,未来に向けて運河を活かしたまちづくりの方策となる宣言を取り纏めることができました。
2日目のスタディツアーでは,県内を3コースで,「運河沿川の震災復興の今」を,学んで頂きました。
参加者 10月26日金曜日 仙台国際センター「萩」 374名
10月27日土曜日 スタディツアー(3コース) 100名
全国運河サミットinみやぎ宣言 | 開催状況 |
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基調講演 加来耕三氏 | |
パネルディスカッション | |
全国運河サミットinみやぎ宣言 | |
運河復興パネル展 |
石巻・東松島方面 | 仙台湾・松島湾方面 | 仙台・名取・岩沼方面 |
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釜閘門では,閘門の開閉が行われ,NPO法人ひたかみみずの里のカヌー体験ツアーの参加者が通過しました。 | 貞山運河「御舟入堀」プロジェクトの案内で,沿川を実際に歩きフットパスを行いました。 | 名取市では,社会実験船の乗船体験によって、広浦湾を周遊し,水面から復興状況等をご覧いただきました。 |
石井閘門では,地元の石巻市立山下中学校3年生が説明し,自ら作製した「私たちの運河MAP」を参加者へ配布しました。 |
松島町の西行もどしの松からは,松島湾が一望でき,運河を結ぶ航路を確認できました。 |
岩沼市の千年希望の丘では,参加者全員により祈念植樹を行いました。成長した木々が「緑の堤防」となって未来の子どもたちを守ります。 |
プログラム
メイン会場 仙台国際センター会議 | 運河復興パネル展「桜」 | |
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12時50分 運河紹介と感謝の気持ちを込めたスライドショー |
11時~16時30分 |
石巻・東松島方面 「土木遺産と復興の今を学ぶ」 |
仙台湾・松島湾方面 「運河とまちづくりの歴史から学ぶ復興の今」 |
仙台・名取・岩沼方面 「運河と共に未来につなぐ復興まちづくり」 |
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明治政府が東北交通網の扇の要として計画した野蒜築港。石井閘門・北上運河・東名運河を整備し、一時舟運で活況を呈した野蒜港であるが、一夜の嵐で廃港へ。これら明治期の土木遺産を中心に歴史をひも解きながら、地元の団体等から現在の運河の利活用を紹介します。また、運河は津波の減災効果も通り道にも。甚大な津波被害を受けた石巻市・東松島市の復興状況を紹介します。 |
江戸時代から現在まで、人々の暮らしやまちづくりは各時代に築造された港と運河に密接な関係がありました。東日本大震災はその土地に大きな被害をもたらしました。運河群や島々に津波の減災効果はあったのか?港と運河の歴史や利活用団体の取組を紹介しながら復興の現場を巡ります。また、遊覧船では日本三景松島を観光案内とは違った地形・地質の目線でご覧頂きます。 |
名取市閖上地区では、官民連携で貞山運河なの水辺空間を利用したかわまちづくりを実施しています。乗船や閖上朝市での浜焼きを通じて、未来に向けた魅力的な復興まちづくりを体感します。岩沼市では、復興のシンボルとして整備した千年希望の丘において、復興の現状に触れるとともに、運河周辺の景観づくりにつながる植樹体験を行います。 |
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東松島市震災復興祈念公園[東名運河] 市街地跡・煉瓦橋台(津波遺構) 定川北閘門(釜閘門)[北上運河] いしのまき元気いちば[昼食等] がんばろう石巻 石井閘門(国重要文化財)[北上運河] |
仙台市海岸公園荒浜地区 大代公民館[運河と津波] 御舟入堀~貞山公園・フットパス マリンゲート塩釜[昼食等] 遊覧船[運河と松島湾・島々の減災効果] 松島海岸散策[瑞巌寺と津波等] 西行戻しの松[松島湾を俯瞰] |
仙台市荒浜小学校 名取市閖上地区
仙台南部海岸[みどりの防潮堤] 岩沼市千年希望の丘
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主催:全国運河サミット実行委員会/一般財団法人自治総合センター
全国運河サミット実行委員会:宮城県,沿川10市町,5利活用団体,アドバイザー
※このシンポジウムは全国モーターボート競争施行者協議会から拠出金を受けて実施するものです。
後援
総務省,復興庁宮城復興局,国土交通省東北地方整備局,東北大学大学院工学研究科,東北大学災害科学国際研究所,石巻専修大学,公益社団法人土木学会東北支部,公益社団法人土木学会土木史研究委員会
仙台湾岸には、旧北上川から松島湾を通り阿武隈川まで外洋を通らず舟運が可能な日本一長い運河群があります。総延長は約49キロメートル(仙台新港築造後は約44キロメートル)です。北上運河・東名(とうな)運河は明治政府の野蒜築港で開削され、貞山(ていざん)運河は、仙台藩が関係する木曳堀・御舟入堀と明治期に完成した新堀を野蒜築港に関連して拡幅改修されて命名されました。貞山は伊達政宗のおくり名です。現在は治水や利水の機能に加え、歴史、環境、景観等の魅力を有する土木遺産として、多くの方々に愛されています。
ボート部の活動に活用されている北上運河
地域資産(井内石)を活用して復旧した東名運河
松並木を保全した貞山運河(木曳堀)
宮城県では、歴史的な土木遺産である仙台湾沿岸地域を縦断する運河群の復旧・復興において、目標とする姿やそれを実現するための仕組みについて示し、様々な主体が連携して、本県の復興のシンボルとして運河群の再構築を図るため、学識経験者や関係行政機関と連携し、広く一般の方々にもパブリックコメントを実施して平成25年5月に策定しました。
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