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早坂 美穂(はやさか みほ)さん
派遣期間:2018年7月~2020年3月
派遣国:モンゴル
職種:バレーボール
センベノー(こんにちは)。2018年7月からバレーボールを教えるためにモンゴル,トゥブ県ゾーンモドというところで活動しています。活動は小中高の一貫校で,小・高校生にバレーボールの授業を行ったり,課外活動でバレーボール部への指導を行っています。モンゴルの簡単な紹介に併せ,活動の様子を紹介したいと思います。
モンゴルは,壮大な大自然に囲まれ遊牧民が牛や馬などの家畜を育てながら生活しているイメージです。そのモンゴルについての発見を報告したいと思います。
まずは人口について。
面積 | 人口 | 人口密度 | |
---|---|---|---|
モンゴル | 1,566,500㎢ | 3,080,000人 | 1.87人/㎢ |
ウランバートル市 | 4,704㎢ | 1,221,000人 | 259人/㎢ |
日本 | 377,974㎢ | 12,667,000人 | 340.8人/㎢ |
宮城県 | 4,282㎢ | 2,315,614人 | 318人/㎢ |
仙台市 | 786㎢ | 1,088,669人 | 1,385人/㎢ |
1㎢はわかりやすくいうと,ディズニーランド2つ分です。モンゴルの人口密度は,ディズニーランドに1人という計算になります。
ちなみに遊牧民が買っている5大家畜は,羊・山羊・馬・牛・ラクダです。総数は6,265万2,000頭なので,人口の約20倍です。散歩をしていると,人より多くの動物と会うことが多くあります。駐車場に,馬がつながれていることもあります。
モンゴルの気候はステップ気候なので,あまり雨が降りません。しかし昨年はかなり多くの雨が降りました。モンゴル人に聞くと,こんなに雨が降るのは20年に1度だと話していました。降水量が多かったため,山々の草もすくすく育ち,山がとてもきれいな年だとも話していました。
モンゴルの冬は極寒です。今年は暖冬らしいのですが,12月から現在の2月まで最低気温は-30度以下です。最高気温でさえ-20℃以下の日も多くあります。マフラー,手袋,帽子は必須アイテムです。目だけ出して歩いていますが,まつ毛が凍ります。しかし,室内はパールと呼ばれる暖房があるため,常時20℃ほどあり,部屋の中は日本の家より暖かいです。
また,壮大な自然のイメージがあるモンゴルですが,冬の首都ウランバートルは深刻な大気汚染が問題となっています。ウランバートル郊外に行くとゲル地区という,一軒家が立ち並んだ場所があります。冬になると,ゲル地区の人たちは,石炭ストーブで暖を取ったり,料理などをするため,ストーブから出る排気が大気汚染の大きな原因になっています。また,火力発電や,車の量も多いため排気ガスも発生します。北京のPM2.5は世界中で話題になっていますが,モンゴルはその5倍。WHO基準の80倍です。ウランバートルは,大気汚染が理由で学校の冬休みが3週間程延長になりました。
課外活動では,主に高校生男女への指導を行っています。バレーボールは,モンゴルでかなり人気のあるスポーツの一つです。現在のところ2回の試合の引率をしました。試合に行く前は,モンゴルの高校生のレベルがわからなかったのですが,試合を経て課題や目標が見えてきました。このチームは,経験が浅い選手が多いため,基礎的な体力や技術の習得が必要であることと,試合のときに自分たちが練習してきたことを発揮するということが大きな課題となりました。初めての試合では,選手たちは過度に緊張してしまい,練習でできたことが全く出せずに終わってしましました。2度目の試合では,少しずつ成功するプレーが増えてきて,選手たちも少し自信が出てきたようです。また,試合で負けて落ち込んでいる生徒に対して,私自身も(モンゴル語が分からず)声を掛けられない状況だったため,励ましも,技術的な指導も十分にできませんでした。今後は,語彙を増やし選手たちに的確な指導ができるようにすることが課題です。
授業では,ラジオ体操を取り入れています。児童生徒たちは,ラジオ体操の動きが面白いようです。ノリのいいクラスでは「1・2・3・4・・・」と日本語で声を出しながら行います。小学生には,ボールを使う前に体全体を使う体つくり運動を入れながら授業を進めています。特に,人気なのが全身じゃんけんと列車じゃんけんです。
今後も,バレーボールを通して,多くのモンゴルの人たちとつながりを深めていきたいと思います。
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