掲載日:2026年6月24日

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宮城県知事記者会見(令和8年6月23日)

知事定例記者会見

【知事発表項目】について、手話通訳を導入しています(原則、会見日の翌々日公開)

食料品の消費税減税について

Q

食料品の消費税減税について、政府は、消費税率を1%に引き下げた場合に地方分の税収が1兆6,000億円程度の減収になるとの試算を昨日明らかにした。県としての減収の試算額が幾らになるか、また、これに対する知事の受け止めと、国へ要望したいことなどがあったら聞かせてほしい。

村井知事

機械的な試算でございますけれども、地方消費税分としては、宮城県分約93.5億円、市町村分約93.5億円、合わせて約187億円の減収。それから、地方交付税につきましては、昨日、林総務大臣が発言したとおり、総額が約0.7兆円減額する場合は、これまでの宮城県への配分額を基に機械的に試算をいたしますと約59億円の減収になります。地方交付税は約59億円、地方消費税は県・市町村分合わせて約187億円ということで、宮城県分といたしましては1年間で合計約153億円の減収ということになります。それが2年間でございますので、掛ける2ということになります。

受け止めといたしましては、(自民党の)選挙公約でもありますので、今の物価高の影響を考えますと、その公約を果たすために、最短で行うには1%というところで落ち着きつつあるのかなと思っておりますが、地方といたしましては、この分が減収になりますと、事業が、施策が成り立たなくなってしまうということになります。

国に対しての要望といたしましては、しっかりと代替措置を取っていただいて、われわれへの影響がないような形にしていただきたいということになります。昨日、今日、伊藤副知事が政府要望に行っておりますけれども、こういったようなことも含めて要望させていただきたいと思っております。

また、これは宮城県だけの問題ではなくて知事会全体の問題でもありますので、来月行われます知事会議におきましてもこういったことが議論になるのではないかと思っております。

Q

代替措置を取って影響のないようにということだが、具体的にこういった措置を、というのがあれば教えてほしい。

村井知事

ほかに増税という措置がない限りは、やはり赤字国債の発行ということになるのかもしれません。じわりじわりと、借金がどんどん膨らんでいるということで、国際的信用を失って円の価値が下がっていっております。長い目で見ると自分で自分の首を絞めているような形になっておりますので、財政再建ということを常に頭の中に入れながら施策を行っていかなければならないのではないかなと思っているところであります。

Q

県民の皆さんにとっては、物価高なので、1%になるとすごく利益があるというか、生活が楽になるかなと思うが、一方で、自治体にとっては、先ほどおっしゃったように事業や施策が成り立たなくなったりする可能性があるということで、県民にとってはいいんだけれども、自治体にとっては難しいというところのバランスについてはどうお考えか。

村井知事

もちろん税金は安いに越したことはないんですけれども、消費税というのはその大部分が社会保障に回っておりますので、巡り巡って借金によって穴埋めがされてしまっていると、われわれの子孫に影響が出てくるわけであります。ここはやはり長い目で、長期的スパンで、物価高だから税金を一時的に下げるといったようなことが適切なのかどうかということを慎重に考えながら、与野党で議論をしていただきたいと思います。

2年後に10%に果たして戻せるのかどうか。大変な増税感になってしまうと思いますので、2年後に戻すと言って、果たして選挙が近づいてきても本当にできるのかどうか。私はやや懐疑的な目で見ております。

Q

今、消費税の大部分が社会保障に回っているという言及があったが、そうすると、もし地方への配分が減らされた場合、やっぱり影響が出てくる事業としては、社会保障の部分、そういったところを削らざるを得なくなると考えていいのか。

村井知事

われわれに来ている分については地方消費税と地方交付税ですから、使い道について、決まったわけではないと思います。従って、県については県の施策全体に大きな影響が出ると捉えていただきたいと思います。社会保障しかり、教育費しかり、環境政策しかり、インフラ整備しかり、いろいろなところに影響が出ることは間違いないだろうということであります。

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塩釜港重油流出事故について

Q

塩竈のほうであった海保巡視船による重油の流出の件で、先週、第二管区海上保安部で会見があり、事故原因の発表があった。原因としては人為ミス、寝過ごしたりボタンの誤操作であったり、そういったものが積み重なった上での事故ということで断定された。これに関しての知事の受け止めをまず伺う。

村井知事

機械的な問題と人的な問題、これが重なってしまったということであります。いろいろなミスが重なってあのような結果になってしまったということであります。しっかりと巡回していれば被害は最小限で防げたと思います。そういった意味では、巡回の目的はこういった機械的ミスがあることを前提に考えているわけでありますので、そういった職員の怠慢な行動によって被害が大きくなってしまったということは偽らざる事実だろうと思います。その点はしっかりと反省して、今後こういうことのないように努めていただきたいと思います。

Q

補償のほうもだいぶ進んでいるようだが、この問題については、今後、漁場での安全性の確保というところも一つの焦点になってくると思う。県も関与する話かと思うが、その点についてはいかがか。

村井知事

再発防止は当然のことですけれども、やはり何よりも大切なのは養殖業が再開できることだと思います。来季に向けて早めに仕事に取りかかれるように、これは県としてもいろいろお手伝いできることがあろうと思いますので、まずは、海保のほうを向くのではなくて、漁協であったり漁師さん方のほうを向いて、よく意見やお話を聞いて、それに対して適切な対応を取っていきたいと思っています。

Q

加えて、調査結果の公表まで3か月近くかかった、このことについて知事はいかがお考えか。

村井知事

しっかりと原因を究明して、これで間違いないといったところまで確定するのにある程度時間が必要であったということは理解できるのですけれども、その間、被害を受けた漁師さん方はずっと不安な気持ちが続いていたわけでありますので、確定していなくても、今の段階ではこのようなことが想定されますといったことを早め早めに情報提供していたほうが、より安心につながったのではないかなという思いはあります。

Q

再発防止の観点で、巡回の寝過ごしに関して、第二管区海上保安本部の説明だと、海難救助任務で疲労していたためという発言もある。根本的な人員体制などに問題がある感じもするが、そのあたりはいかがか。

村井知事

疲れていたからやるべきことがやれなかったというのは理由にはならないだろうと思います。ならば疲れていない人を配置できるようにするべきだろうと思いますので、決められた手順をしっかりと守れるように見直しをしていただきたいと思います。

Q

水質調査を海保と県で協力して行うという話が以前あったが、現在進んでいるか。

村井知事

進んでおりまして、今のところ異常はありません。

(担当課)

今、国と県とそれぞれが環境調査を継続して行っております。安全性が確認され次第、安全宣言なりの対応を行っていきたいと考えております。

村井知事

今、何か所ぐらい調査していて、これから何か所ぐらい調査するつもりかというのは、言えますか。

(担当課)

今、県で8か所を中心にして行っているところでございます。国に関しましては、37地点をピックアップして、そこの調査をそれぞれ継続して行っております。7月下旬ぐらいを目途にその調査結果を集計したいと考えているところでございます。

村井知事

今のところは何もありません。問題は出ていません。海の底の泥というんでしょうかね、堆積物を調べても油は含まれておらず、また海面にも油は浮いていないということでありますので、非常にいい形で推移しているということです。

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東京・北区の小学校の火事を受けての当県としての対応について

Q

先週、東京都北区の小学校で発生した大規模な火事の件だが、国から県に安全点検などの通知があったのかということと、県として県立学校などに何か呼びかける予定があるかということを伺う。

(担当課)

文科省からは、昨日の大臣会見で通知を出すという話は出ています。まだ通知は届いておりません。

村井知事

今回の火災の原因がまだはっきり分かっておりませんで、ストーブの辺りで火災が起きたのではないかというようなことが報道でありました。私も報道以外には分かっていないのですけれども、原因がはっきり分かりましたならば、同じような事案が発生しないかといったことは、当然、県立学校においてもチェックをしていかなければならないと思っております。特に障害をお持ちのお子さんが在籍する学校もございますので、そういったところであのような事故が起こりますと命に関わりますので、その辺はしっかりとチェックをしていきたいと思います。

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仙台空港民営化から10年を受けて

Q

仙台空港の民営化について伺う。7月1日で民営化から10年がたって、旅客数自体は伸びてきたが、コロナ禍では15億円の赤字を計上するなど厳しい局面もあった。10年通して見てきた成果と今後に向けての課題を教えてほしい。

村井知事

成果としては、今お話しになったように、民営化がスタートした時点では利用者数が300万人程度だったんですけれども、今は400万人を超えました。国際線の便数が飛躍的に伸びました。これは、われわれも協力はいたしましたけれども、やはり民間の仙台国際空港株式会社が主体となって頑張ってきた結果だと思っておりまして、民営化して、自助努力で、行政任せではなく、行政もサポートしながら、利用者数を増やせるように、活性化するために、目的をある程度果たしたのではないかなと思っております。

何よりも、お客さんの満足度が高まっている。空港がきれいになりました。民営化してからは、空港のリニューアル、改善に県はお金を出しておりませんので、税金を使わないで空港の利便性が高まった、きれいになったということです。また今回も、50億円程度でしたっけね、(訂正:約98億円)お金をかけてきれいにリニューアルをしていただける。これも税金を入れておりません。そういったことが非常に大きな成果であったと思っております。

課題としては、県の目標が650(訂正:600)万人だったと思うのですけれども、これに対してはまだかなり数字に乖離がありますので、早く民営化当初に目指した目標数値に達するように頑張っていきたいと思っております。3,000メートルの滑走路を持っていて、羽田線が基本的にないですから、まだまだ伸び代はあると私は思っておりまして、650(訂正:600)万人に早く達成するようにさらに後押しをしていきたいと思っております。

Q

東北や仙台においては欧米豪からの宿泊者が少ないという課題があると思う。以前、記者会見でお伺いしたところ、羽田とか成田からの乗継便がないことが課題だとおっしゃっていたが、このあたりは今もご認識は変わりはないということか。

村井知事

欧米豪、特に欧州ですね。欧州からのお客さんは、エバー航空が飛んでおりまして、台北からは仙台空港に、今、週17便飛んでおりますので、台北乗り継ぎをうまく使えば直行便でなくとも仙台空港に直接欧州のお客さんを呼び込めるのです。そういうこともいろいろアプローチを始めているところであります。仁川でもいいと思います。ただ、仁川はまだ飛行機が限られており、今、台北便が非常に多くなってきておりますから、それをうまく活用できないのかなということを検討しているところであります。

もちろん、成田、羽田も狙ってはいきますけれども、今は成田便も羽田便もないので、そこに降りた人を直接引っ張ってくるのはなかなか簡単にいかないのです。やはり飛行機で直接入ってもらえるようにするにはどうすればいいのかということを今いろいろ検討しているところであります。

Q

民営化当時、村井知事もものすごく旗振り役を担っていて、各県から復興のエンジン役として非常に期待されてのことだったと思う。そのあたりはどれほど達成できたか、また、今の所感について伺う。

村井知事

東北復興、宮城の復興には、定住人口の減少を抑えるのと同時に、交流人口を増やしていくというのは非常に重要だと考えました。おかげさまで仙台駅にはたくさんの人が乗り降りをされるんですけれども、空港については、ポテンシャルが非常に高いのに、利用者数がまだまだ十分でないと思っておりました。特に海外から来られるお客さま、インバウンドのお客さまを増やすのは、仙台空港に直接降り立っていただくというのが一番いいだろうということでいろいろ検討いたしまして、全国で初めての民営化というものに取り組んだわけであります。

そういったことを考えますと、仙台空港が一つの試金石になって、成功事例となって、今、全国的に民営化がどんどん進んでいるということでありますから、やってよかったのではないかと私は考えております。結構最初だから苦労したのです。

Q

その苦労した具体的なエピソード等があれば伺いたい。

村井知事

当然、最初ですからいろいろハードルがありました。何と言いましても、競争させないといい提案が出てこないんです。あまり高いハードルにしてしまうと、みんな手を挙げない。あまり低くしてしまうと、たくさん競争はしてくれますけれども、県にとってメリットがない。その落としどころをどこにするのかということが、最初ですから誰も分からないわけです。それを手探りで、いろいろな事業者の人たちと会って、集まってもらって、いろいろな提案、いろいろな意見交換をしながら、国が募集をするわけですけれども、その落としどころをどこにするのか、これを決めるのがすごく難しかったです。これは、宮城型の上工下水の管理運営方式も同じだったのですけれども、最初にどのような形で仕組みを作るか、ここが非常に難しいところでした。

先ほどの仙台空港の目標値ですけれども、今、年間の旅客数が500(訂正:400)万人で、県の目標が600万人でした。仙台国際空港株式会社の目標は年間550万人ということでありましたので、それに近い数字になってきているということです。ただ、県の目標は600万人ですから、まだ開きがあるということで、ぜひ600万人を達成できるように頑張ってまいりたいと思っています。

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首長マガジンについて

Q

首長マガジンをご存じかどうかということを伺いたい。

村井知事

存在自体は当然知っておりまして、たまに拝見をしております。この間の議会400回記念の式典で、議場で講演もしていただきました。(首長マガジンを発行している株式会社全力優の)社長さんが仙台にお住まいで、宮城県を中心に活動されている方でありますので、興味を持って拝見しております。

ただ、どちらかというと、首長といっても、都道府県知事よりも市町村長さん方の記載のほうが多いかなというイメージを受けております。

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仙台・青葉山複合施設等の行政主導の施設について

Q

仙台市の音楽ホールと震災メモリアルの複合施設についてである。中国の蘇州で建設中の美術館と建物の外観が似ているという指摘が一部の報道で流れたが、その所感を伺う。

村井知事

主観の問題でございますので、特に私からはコメントをすることはございません。

Q

今後の影響について、村井知事がお感じになっている部分を教えてほしい。

村井知事

これは仙台市さんのほうでいろいろなご意見、賛成・反対、似ている・似ていないなどいろいろな意見があろうかと思いますので、そういういろいろな意見を参考にしながら、よく藤本先生と協議をしながら進めていかれればよろしいのではないかと思います。

Q

今、県内の各自治体で、仙台市の音楽ホールをはじめ、登米市でも複合施設の建設について是非が問われている部分がある。岩沼市でも市民体育センターの跡地の活用が進められているなど、議論が割れる施設の建設とか市有地の活用の動きが各自治体であると思うが、知事の所感として、行政が主導する施設の在り方、進め方は、どうあるべきとお考えか教えてほしい。

村井知事

一言で言うと、当たり前のことですけれども、市民目線がどこにあるのかということを考えながら行わなければならないと思います。単に費用対効果だけを考えればいいというものでもないと思います。

いい例が、悪い例かもしれませんけれども、県の美術館です。費用対効果を考えたならば、新しく建て替えたほうが絶対にお得だったんですよ。非常に有利な起債が打てる。県民会館と美術館を合わせて1平米でも狭いものを造れば、非常に有利な起債が打てる。今回、30数億かな、入れたんですけれども、それにちょっとだけお金を足せば、宮城野原に新しい美術館を免震で造れるという計算だったんです。費用対効果だけ考えたならば、そちらのほうがお得だったのですけれども、結果的には県民目線、市民目線を考えたならば建て替えないほうがいいだろうという結論に至ったということです。

ですから、今のご質問にお答えするならば、どこに有権者の目線があるんだということを慎重に考えないと、経済的効果だけで考えてはよくないだろうと、また、併せて経済的効果も考えないと、税金を使う以上、無駄があってはいけないだろうと思います。そこのバランスを考えることが非常に大切ではないかなと思います。

Q

新しい建物を建てると、特例債などいろいろ使えるお金があって、それによって安く済んで新しいものが造れるというメリットもある一方で、有権者の声というのもあると思う。そのバランスを取るときに、知事の中ではどういったところが特に、判断の分かれ道になるのか教えてほしい。

村井知事

私は一番最初にやはり県民の税金を一番有効に使うのはどこにあるのかなということを最優先に考えます、私の場合はですよ。ですから、批判があるかなと思っても、税金を一番有効に活用する方法をばんと打ち出して、そして落としどころを考えるというやり方でやっています。

(これまでの)いろいろな施策は全部そうです。病院の建設もそうですし、医学部もそうですし、空港の問題もそうですし、上工下水もそうですし、やはり皆同じような視点でやってきました。

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仙台市の特別市構想について

Q

仙台市が実現を目指している特別市について伺う。仙台市は今年度、担当局のポストを作るなど、かなり機運醸成に力を入れているが、宮城県にも大きな影響のある構想だと思う。県にメリットがあるのかどうかというところだが、率直に特別市に対して知事はどのようなお考えをお持ちか、賛成・反対も含めて伺う。

村井知事

メリットもあるでしょうけれども、県全体のことを考えると、デメリットもかなりあるだろうなと思っております。これは政令市を抱える道府県、皆一様に同じ課題を抱えておりますので、宮城県の考え方のみならず、みんなの意見をまとめようということで、知事会でプロジェクトチームを作りまして、近いうちに中間取りまとめに向けて一度オンラインで打ち合わせをしようと思っております。来月の全国知事会議で中間取りまとめの内容を報告いたします。議論する時間はないので報告をいたしまして、秋の全国知事会議のときに最終報告をして、最終的に取りまとめをしたいと思っております。

私は今、プロジェクトチームリーダーなのです。責任者をやっておりますので、今ここで言うと次の会議にいろいろ影響を及ぼしますので、細かいことは申し上げませんが、議会で答弁したように、県の中にもう一つ宮城県ができるような形になってしまう。そうすると、仙台市は宮城県のちょうど真ん中に、きれいに東西に広がっておりますので、北宮城と南宮城にきれいに分断されてしまう。完全に飛び地になってしまうんですよね。ですから、いろいろ課題も多いかもしれません。

それから、新聞にも書いていましたけれども、警察の行政が仙台市警察ということになりますと、広域的な犯罪にどう対応するのかとか、例えば皇室の方々がお越しになったときの警備の問題、これも県警本部長の1人の判断ではできずに、仙台市警本部長と県警本部長との間でいろいろ調整が必要になるという問題も出てくると思いますので、思っている以上に簡単ではないのではないかと思います。

あと、今の自治体の在り方が本当にこれでいいのかということ、こういうことから物事を考えていかないと。仙台市が独立することがいいのか悪いのかではなく、これだけ情報連絡手段が簡単になって、これだけ技術が進歩している中で、47都道府県のままでいいのかどうかというようなことや、国と地方の在り方は本当に今のままでいいのかどうか、こういったところから考えていくべきなのではないか、そういう時期なのではないかなという意見も知事会ではあります。基本的に今と同じベースで、二重行政だから政令市だけ独立させればいいのだというのは、ちょっと物事を小さく捉え過ぎているような気がします。もっと日本全体を俯瞰(ふかん)したら、別の大きな議論から入っていったほうが私はいいのではないかなと思っているのですけれども。

ただ、仙台市さんがそういうことを一生懸命検討するために組織を作られたということは、これはもう仙台市さんのお考えですので、それに対して私としては、仙台市さんがお考えになればいいことではないかとしかコメントはできないということです。

Q

知事会では、中間案取りまとめについて今のような話がプロジェクトチームの中でも出ているという認識でいいか。

村井知事

その辺はまだ言えないです。プロジェクトチームの会議がマスコミにオープンなのかどうか分からないんですけれども、近々やる予定になっています。

Q

特別市の関係で、仙台市と同じようなことを考えている神奈川県の横浜、川崎、相模原の3市が足並みをそろえて特別市実現に向けてガチンコで県とやっているような気がするが、今の村井知事のお話を聞いていると、神奈川ほど反発をしていない。その辺の意図というのは何かあるのか。

村井知事

私と郡さんが仲がいいからですよ。お互いの気持ちを分かり合っているという。

Q

表向きということでいいか。

村井知事

いやいや、心の底からそうです。

Q

神奈川県は本当にガチンコで政令市とやり合っているような感じで、県側にしてみればデメリットのほうが大きいように思うので、神奈川県側の言い分もよく分かるが、そのあたりの知事の本音を知りたかったので質問をした。

村井知事

神奈川は、横浜と川崎と相模原が抜けたらもう本当に大変でしょうね。ですから、国と地方の在り方が本当に今のままでいいのかというところから、上から考えていかないと。下のほうだけで政令市が独立するんだ、独立しないと駄目なんだという、しかもお金がたくさんもらえるからだ、いや、お金を渡したくないからだなんて言うと、恐らく周りで見ている県民、国民は非常に冷めた目で見ると思います。結局、お金が欲しいだけではないのか、好きなことをしたいからだけなのではないかと思うでしょう。決してそうではないのですと、真に、本当に今これからの日本の中でどういう自治体の構成、どういう国と地方の在り方が一番望ましいのかということを考えていかないと。基本的に今の自治体の制度がベースになって、ずっと続くということをベースに考えているので、本当にそれでいいのかなと思います。

AIがこれだけ進んできて、しかも人口がこれだけ減ってきて、今回、市町村長会議で、県のほうで提案して市町村長さんにも認めていただいたんですけれども、市町村では人手が足りなくて仕事ができなくなってきているので「広域でやれるものはみんなで一緒にやりましょう」ということで、テーマを決めていろいろこれからやっていくんです。都道府県も同じようなことだと思うのです。どんどん人口が減ってきている県も、高齢化が進んでいる県もありますので、そういった中で一つの政令市を抱えている県だけでそういうことを議論していても、私は根本的な解決にはならないのではないかなと思うのですよね。ですから、そういうお金の取り合い、奪い合いみたいになってしまうというのがすごく心配です。ですから、そういうふうにならないようにどうまとめていくのかということで、今、プロジェクトチームリーダーとして頭を悩ませているところです。

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仙台市教育委員会認定のいじめ重大事態について

Q

仙台市立の小学校の外国にルーツのある児童がランドセルにくぎを刺されるなどのいじめを受けているということで、市教委がいじめ重大事態に認定していたということが分かった。管轄は市教委なので、県は直接の所管ではないかもしれないが、知事としてどのように事案をご覧になったのかを伺う。

村井知事

一部の人たちが排外主義で騒いでいますよね。こういったことが子どもたちに影響が出てくるのです。誤ったことだと思います。本当に情けないなと思います。子どもたちがそういう間違えたことをしたときは、やはり厳しく叱らないと駄目だと思います。やっては駄目だよでは分からないと思います。厳しく叱らないと。

私は「いじめの重大事案だ、それではどうしようか」といったような生ぬるい問題ではなくて、これは国際化に向けて宮城県が、仙台市がどう歩んでいくのかと、開かれた社会に向けてどう進んでいくのかという、そういう非常に大きな問題だと思います。しっかり取り組んでもらいたいと思います。

県立学校でもこういうことが起こる可能性もあるので、県の教育委員会のほうにはしっかり対処してもらいたいなと思います。

Q

外国にルーツを持っている方に対する風当たりの強さについては、昨年、特に知事選で話題になり、外国のお金が入るとか、文化の折り合いという部分でも非常に議論になったと思うが、その知事選の影響があったのかどうか、そのあたりについては感じる部分はあるか。

村井知事

それはないのではないですか。知事選の影響というよりも、その前から排外主義がすごくばっこしているのではないですか、日本全体でね。その延長ではないかなと思いますけれどもね。やはり、大人がああいうことを言っているから駄目なんですよ。子どもたちは何も考えずにそれに「右へ倣え」しますから。情けないなと思いますよ。

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中東情勢緊迫化に伴うナフサ不足が県内のゴミ袋やシンナーの供給に与える影響について

Q

ナフサ不足の関係なのだが、県内でも買い占めなどの影響で自治体の指定ごみ袋が不足していて、指定以外でも出せるという事態が起こっている。この間は大和町がそうしたことで、県内11自治体目になるかと思うが、そういう事態が広がっていることの受け止めを伺う。

村井知事

指定ごみ袋を使うということは、ごみ袋が有料化されて、ごみを出すことにお金がかかるということです。ごみの減量化にもつながるといったようなこと、また財政的な支えにもなるということで、私は非常に有効な施策だと思ってはいるのですけれども、原材料が不足していることから、そのような対処をせざるを得なくなってきているということであります。

国として、ナフサ不足は解消されるとおっしゃっていますので、一日も早く解消されるように、目詰まりしているところがあるならば、そこを早く解消されるように努めていただきたいと思います。それ以上は、私どもとしても対処のしようがないです。

Q

ナフサ由来のシンナーについて、今日から事業者がメーカーから直接購入できる国の仕組みが始まった。今の質問とかぶるが、受け止めと期待を伺う。

村井知事

できるだけ、県としては力のある大企業にだけ流れるのではなくて、力のない中小企業であったり、一人親方、こういった方のところに、本当に手に届くようにしていただきたい。このように直接となると、なおのこと、力のあるところにどんどんと流れていってしまう。今までの付き合いのあるところに流れてしまうということになりかねないので、別の問題がまた発生しないかすごく心配しているところであります。そういったところは、問題がないかどうか確認をしながら丁寧に進めていただきたいなと思います。

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選挙期間中のSNS等における情報流通の諸課題について

Q

選挙時のSNSの規制に関して、2週間前(の記者会見で)も少しテーマになったが、与野党は先週16日にSNS対策に向けた法改正案の要綱に合意をした。主な内容としては、SNSの利用者側に候補者の虚偽情報を発信することを禁止する規定を追加するということと、SNS事業者に対しては、虚偽情報が広がっていることによる悪影響を軽減させる措置を義務づけるということだが、これを今週にも国会へ提出するということで準備が進んでいる。この動きについて、昨年の知事選でも被害を受けられた知事として、あらためて受け止めというところがあれば伺いたい。

村井知事

果たして実効性があるのかどうか、やってみないと分からないですね。事業者が本当に真摯に受け止めてくれるかどうか。これは罰則というのはあるのですか。

Q

罰則は今のところ、明確には書かれていない。

村井知事

だったら、効果がどのくらいあるのか、ちょっと不確かだなと私は思いますけれども。

前にも言いましたように、どこかの機関を通して連絡があった場合は、その情報は例えば1年間は保存しなければならないとか、5年間保存しなければいけないとか、記録を保存させればいろいろ対処もできると思うのですけれども、結果的に3か月ぐらいで消えてしまうと、みんなほとんどの方が泣き寝入りになってしまう。これは選挙のみならず、あらゆること全てに当てはまるのですけれども。例えば確定申告の書類にしても、この書類は何年間保存だとか、相続税関係の書類も何年間保存だと決まっていますよね。そういったような形で保存を義務づけるというのが一番効果があるような気がするのですけれども。全てのことではなくて申出があったものについてはとか、ですね。

Q

そうすると、実効性を持たせられるかどうかということになるか。

村井知事

そうですね。実効性を持たせるような形に果たしてなるのかどうかですね。そこに注目しているところであります。

Q

県のほうでも、今選挙期間中のSNSの偽情報への対策として有識者検討会でどういった対応ができるかということについて検討が進められていると思う。まだ具体的な対策については固まっていないと思うが、県としてどういった対応をしていく必要があるか、知事はどのようにお考えか。

村井知事

私は当事者なので、直接まとめ方については本当に関わっていないのですよ。ですから、どうなるか分からないです。まだ、まとめに入っていない、いろいろなご意見を聞いて、今後どうすればいいのかということを考えている途中だということでありますので、その様子を見守っているところであります。

Q

表現の自由との兼ね合いもあって、どこまで行政が入っていくのかというところが難しいと思うがどうか。

村井知事

今、先進的な大阪府や鳥取県などのお話をヒアリングしているところだと聞いていますので、そういったようなものを参考に、より良いものを作っていただきたいと思っています。

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県立高校の女性教諭に対するパワハラを巡る訴訟について

Q

2020年に県立高校の女性教員がパワハラを受けて自殺した問題についてだが、今日、第1回目の弁論が行われるということで、教育委員会の担当とは思うが、これまでの情報であったり、どういうふうに進めてほしいかなどをお願いしたい。

村井知事

ちょっと分からないですね。どういう状況なのか。高校の女性教員がパワハラを受けて亡くなった裁判の案件ですよね。

Q

今日が第1回目の弁論である。これまでの情報とどういうふうに進めてほしいかについて伺う。

村井知事

これは県の責任が問われています。教育委員会の話なので、私は特に何の指示も出していないのです。私、入院しているときに記事を読んだんですけれども、組織立って県が、教育委員会が指示を出したものではなくて、あくまでも一緒に働いていたパワハラをやったという教員の資質が問題を起こしたということでありますので、これで県の責任と言われましても、これはなかなか非常に難しいだろうなと。同じように、あの問題だけではなくて、県庁内でパワハラがあった、セクハラがあったというようなことがあるわけですよね、どの職場でも。これを組織の責任と言われても、責任の取りようがない。われわれがパワハラをやっていいよとかセクハラをやっていいよと言っていたわけではなくて、やってはいけないと。そういった研修などもしっかりやっていた中で起こった事例でありますので、個人の資質の問題なので、これを組織立って責任を負えと言われてもなかなか難しいのではないかなというのが私の受けた感想です。

県としては、どういう主張をするのか私は分からないんですけれども、県として、教育委員会として、ここは言わなければいけないということは、やはり裁判でしっかりと伝えていただきたいということです。

今言ったことが、裁判で県の主張として出るかどうか、私はちょっと分からないです。申し訳ありません。

Q

この問題を踏まえて処分基準が変わったりしたが、あらためて教育委員会にはどういうふうに運営をしていってほしいか。

村井知事

人それぞれ、同じことを言われても受け止める方によって変わってきますので、若い教員を育てていくというのはこれも非常に重要な仕事でございますから、人それぞれの個性というものをよく見極めた上で、指導していただきたいなと思います。

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