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【知事発表項目】について、手話通訳を導入しています(原則、会見日の翌々日公開)
昨日の経済商工観光委員会で言及があったが、PSMC関係者の県庁への訪問日やどなたが来られたのか、また、どういったお話があったか、伺う。また、以前の報道対応の際、SBIとPSMCの両者の言い分を聞いてからコメントするとおっしゃっていたので、両者の意見を聞かれた上での受け止めを伺う。
今週月曜日に、PSMC本社からマーティン社長様をはじめ、役員の方数名が宮城県庁にお越しになりました。1時間ぐらいだったでしょうか、通訳を挟んででございますので実質的には30分ちょっとということになろうかと思いますけれども、1時間弱、通訳も交えていろいろ説明をお聞きし、そして、こちらからもいろいろ質問させていただきました。その際、マーティン社長様が、フランク・ファン会長様からの私宛てのお手紙を持参されまして、その手紙に基づいてお話があったということでございます。
その手紙の内容を一言で言いますと、PSMCとしては、日本においてのJSMCは100パーセントSBIの出資による会社である、従って工場の建設、技術移転、人材訓練、会社の運営への協力、ここまでの支援ということを考えていたと。ところが、補助金をもらうためには製造工場の10年にわたる継続的量産の確保を求められたと。これは当初考えていなかったと。いろいろ役員会で協議をいたしましたけれども、これは台湾の法律上の制約があって難しいというのが最終的な経営判断でありましたということでございます。以上がお話の要約でございました。
両方の言い分を聞いてでございますけれども、SBIさんの方はそうではなく、しっかりとコミットして、ジョイントベンチャーとしてやっていただけるという考えを持っていたと、PSMCさんはそうではなかったという、それぞれの言い分があるということです。
宮城県としては、どちらの言い分が正しいのか正しくないのかということを判断する立場にはございませんから、いずれにしても双方の言い分が異なったことによって今回解消に至ったのだということが分かったということでございます。
PSMCさんとしては、今回は白紙になりましたけれども、宮城県さんとはいい関係を続けたいというお話をいただきました。また、SBIさんからもそのようなお話をいただいておりますので、宮城県としては今後ともいろいろな形の情報交換を継続させていただければと思っております。
SBIの北尾会長は、インターネットにかなり怒ったコメント、文書を発表し、相当不誠実だと、PSMCに対して憤りを率直に表明されているが、知事は今どっちがどうということはないのか。
私がどう対応いたしましても、時計の針を元に戻すということはできません。白紙になったということがこれだけ表になった以上は、これ以上どちらの責任なのかということを追及してもあまり意味がないと思いますので、今後、こういうことのないようにしていただきたいと願っているところであります。
会社同士の認識の違いで、そういうのがしっかり契約を結んでいる上でもあるのかなと不思議でもあるが、あえて今回、立地自治体の宮城県が大企業の誘致に関して教訓を引き出すとしたら何があるか。
日本の中で誘致、立地をしたいといったときに、宮城県の他にも、いろいろな自治体が手を挙げるわけですよね。その際に、ちゃんと契約を結んでいるか、MOUはどこまで契約なされているのかということを、私の方から聞くことはできないんです。そんなことをすると、そもそも除外されてしまいますので。今回もその辺をちょっと聞いてみたんですけれども、これは、いついつまで公開してはならないとお互い契約を結んでいるということで、そういったことは今この段階では示せないということでございました。従って、恐らく誘致をする際にもそのようなことを聞いたとしても教えてもらえなかったと思います。そこは非常に難しい、お互いしっかりと話合いをして契約を結んだ上でそのような話、公表になっているんだということを前提に話を進めていかなければならないと思っています。
そこは難しいところではありますけれども、しかし、そうであったとしても、今回一つの教訓として、今後そういった誘致をする際にはこういったことが起こらないのかということを、今回の例を一つ表に出しながら、慎重に少しずつ確認をさせていただき、答えられる範囲内で答えていただくということが重要だろうと思います。
その業者の言い分に対して正しいか正しくないか判断する立場にないというのはすごく分かるが、PSMCさんがおっしゃっている10年以上の継続的な量産確保を当初考えていなかったというのは、一般的な感覚としてはどうなのかというのはあると思う。知事の受け止めの中で、ちょっと説明に違和感があるなとか、説明の中でそういう感情を抱いたところはあったのか。
一番なるほどなと思ったのは、インドのタタという会社と同じように協定を結んで半導体を製造されるんですけれども、インドのタタの場合はどうなんですかと聞きましたら、一切経営責任を負いませんと。そして、工場の建設について、人材訓練、会社運営の協力しかやりませんと。特に何年までというようなお話もしておりませんので、それが仮に駄目になったとしても我がPSMCとしては何ら責任を負うことはありませんということでありますので、まさにインドのタタと同じようなものを日本でもと思っておられたんだろうなという感触がいたしました。ですから、インドではもっとコミットしてということではなくて、基本的に同じことをやろうとして、インドでは前に進んでいるということだそうであります。ですから、違和感というか、あちらの考え方はそういう考え方なんだろうなと捉えたということです。
それは向こう側の説明ではなく、知事の方から、何で日本ではできないのか、インドならできるのかという趣旨の質問をされたということか。
タタはどうなっているんですか、インドはどうなっているんですかという質問に対してそういう答えでした。
それは日本とインドを天秤にかけたというわけではないのか、そのあたりはどのように受け止めたのか。
つまり、PSMCさんが日本にJSMCという形で関わって半導体を作ることについては、そもそもそういう考え方だったんだろうなと捉えました。
PSMCとSBI両方から理由を聞かれて、県としてもSBIと同じ認識で、JSMCホールディングスといずれジョイントベンチャーでPSMCも出資するという理解で進めてきたと思うが、PSMCの説明に納得できたのかどうか伺う。また、7日の説明で、PSMCとの今回の件でのやり取りは一区切りになるのか、伺う。
結果的には白紙になり、PSMCさんが撤退したということでありますので、納得できたかといえば、これはやはり我々としては県民の皆さんが非常に大きな期待を持ったわけですから、納得できたということはなかなか言えません。しかしながら、もう時計の針を戻すことは実質的には難しいと考えておりますので、これをもって一区切りと考えているということであります。
今年度の予算で幾つか事業が進んでいたと思うが、PSMCの今回の件に関係した予算で執行済みのものがあれば幾らぐらいになっているのか、また、凍結するような予算を集計していれば伺いたい。
後で担当室長から、これまでどれぐらい執行したのかということをお話しいたしますけれども、決してこれでもう全て宮城県は半導体事業に関わらない、何もやらないということではなくて、東京エレクトロンさんはじめ、素晴らしい半導体の会社がたくさんございます。関わっている会社がたくさんありますので、半導体に関するいろいろな事業をこれからも継続していきたいと思ってございますから、これをもって予算を止めるということではなくて、今回議会で認めていただいた半導体関連の予算は、さらに有効に活用させていきたいと思っています。今までどれくらい使ったのか、分かりますか、半年ぐらいで。
半導体産業振興室でございます。令和6年度の当初予算におきまして、半導体の関連予算3.2億円の予算を計上させていただいております。9月末時点で執行済みとなっているのが大体約4割、1億4,000万円ほどが執行済みとなっておりまして、執行が残っている事業のうち、今回、半導体工場の建設に伴いまして、相当数、台湾からお越しになる方々、エンジニア、そのご家族というのが見込まれておりましたので、台湾の方々の受入れを厚くするという予算を用意しておりました。こちらにつきましては、また各課室でどのような対応ができようかといったところの検討を進めております。
台湾からたくさんの人が来ることは、観光客は別にして、半導体関連でPSMCの関連の人たちが来ることはなくなったということでありますから、その分の予算は恐らく留保することになりますけれども、それ以外の半導体の人材育成といったようなことについては、今後とも東北大学とよく調整をして、日本の国力を上げるための施策でもありますので、止めることなく続けていきたいと思っています。
現時点で留保する予算は幾らぐらいなのか。
留保する予算がありますか、台湾から来る技術者の分のいろいろなサポートの分の予算です。
最大値ということでお聞きいただければと思うんですけれども、約7,200万円ほどが台湾の方々の受入れ予算として、手厚くするという意味ですけれども、確保しておりまして、そちらの使い道についてもう一度検討させていただくということを考えています。
それはまだ使っていないです。ですから、今回白紙になったことによって税金が無駄になったというようなことはほとんどない。もちろん職員がそれに随分時間をかけてやっていましたから、人件費とかがかかっていますから、ゼロではないんですけれども、非常に大きな穴が空いたということではないとご理解いただきたいと思います。
6日にPSMCが来庁したとのことで、役員さんやファン会長の手紙などで、事業をやめたことへの謝罪みたいなものはあったのか。
期待を持たせてしまって、結果的にこのような形になりましたと、大変申し訳ございませんでしたと、県民の皆さまに心からおわび申し上げたいというお話がございました。これはSBIからもありました。
先ほどもおっしゃったが、半導体工場が国策として進められていると思うが、PSMCの事業が白紙になった件について、国と県が何かやり取りをしたり情報交換をしたりといったことはあったのか。
経産省とはいろいろ意見交換はさせていただいておりました。
その事業がなくなってしまうと、国としても損失で残念なことだと思うが、経産省はどのように言っているのか。
経産省としては前向きに応援をしたいと思っていたと。しかしながら、大切な税金を使う以上は、しっかりと使い道について責任を負ってもらわなきゃ困りますと。特にSBIさんは金融の会社ですから、半導体に関してノウハウを持っていないので、何かあったときに責任を持ってもらえる、作り続けていただける、そういう会社が後ろ楯にないと、なかなか大切な税金を使うわけにはいかないと。そこをPSMCさんに強く要請したということでありました。
それは経産省がPSMCに何か働きかけをしてくれていたのか。
当然そうです。SBIを通じて、JSMCさんを通じて、あるいはPSMCさんに対しても直接お願いしていたようであります。詳しくは分かりません。
秋葉賢也衆議院議員がSNSで、PSMCに対して、8月に事業がなくなることを知って国に働きかけた旨を発信しているが、そういうこともあってのことか。
分からないです。それは秋葉議員に聞いていただきたいと思います。私は全く分からないです。
県から直接何かを事前にお願いしたわけではないのか。
県は当然、国、経産省に対しても、しっかりと補助金を出していただきたい、PSMCさんを応援してほしいということを強く要請をしておりました。
それは事業の白紙が決まる前か。
当然です。もう決まってからずっと継続してお願いしておりました。また、それだけではなくて、半導体人材の育成をやっていただきたいということで、宮城県だけではなくて、半導体の大きな工場が立地した北海道から熊本までの知事さん方みんなで経産省に要望に行ったこともございます。
今後に関して、SBIさんとしては宮城県内に半導体関連のビジネスを集積させていきたいという話をしているが、一方で今回は半導体の製造工場自体は8,000億円を超えるような投資が見込まれていたわけである。今後、その規模並みのものというのは、今後の見通しみたいなところはなかなか難しいのかなと思うが、その辺、知事としては希望も含めてどう考えるか。
当たり前ですけれども、これだけの大きな投資はなかなかありませんので、今の段階で何か見通しがあるかというと全くございません。しかしながら、宮城県職員は、PSMC、JSMCの誘致、31の自治体の中で競争に勝ち残ったという実績もございますから、そういう情報を早めに取って早めに動く、そして宮城に誘致する、そういう能力、力は身につけたと思いますから、鍛えられたと思っていますから、これで諦めることなく、引き続きそういった企業誘致に努力してまいりたいと思っています。
東北電力は、原子力規制庁に対して、今月の29日に原子炉を起動させる想定で説明をした。知事も現地を視察していると思うが、あらためてこのことについての受け止めを伺う。
私は、東日本大震災発災以降、これで3回目になります。発災直後の平成23年4月に被災状況の確認に、そして4年前の令和2年8月に安全対策工事の進ちょく具合について、県として再稼働に対する理解表明をするかどうかというタイミングで行きました。そして、今回は安全対策工事が完了したということでございますので、その状況の確認に石巻市長と女川町長と3人で伺ったということでございます。
非常に、東日本大震災のときにはなかったような安全対策が何重にも施されておりましたし、耐震補強あるいは火災に対する備えなども本当に素晴らしいものでありました。そういったことから、東日本大震災級の同じ規模の地震あるいは津波が来ても、福島原発のような事故は起こさないだろうと確信を持ったわけであります。しかしながら、だから安全だということでは決してございません。従って、あらためて、社長をはじめ役員の皆さんには、これで終わりではなくて、仮に稼働したとしても、今後ともしっかり安全対策には万全を期していただきたいと、また、何か小さな事故でもあれば、それを早めに県民に知らせることを続けていただきたいということを強く要請した次第でございます。
竜巻が来たらいけないといって、車1台1台、ロープで留めていましたよ。そこまでするのかなというぐらい、すごかったですね。あれだけのトラックが竜巻で巻き上がるって、どんな竜巻が来るのかなと。もうアメリカの竜巻クラスのものを想定しているような、それぐらい準備されていましたので、本当にすごいなと思いました。
先日の時事通信のインタビューで、全国知事会長として全国学力調査の見直しに向けてお考えを話されていて、知事会で意見集約したいというお話をされていた。それについてあらためてお考えを聞かせていただきたいのと、併せて、村井知事自身が今の学力調査の在り方に対して疑問を感じていらっしゃるのかというところも併せて伺う。
二つの質問を一つに併せて答えますけれども、学力調査自体は必要だと思っているんですが、本当に毎年やる必要があるのかどうか、そこについては、非常に労力も必要ですし、お金もかかっておりますので、そこはよく考える必要があるのではないかと思います。
実は、夏の知事会議でみんなで食事をしながら意見交換をしていた際にそういう意見が出ました。地域によっていろいろ状況が違うんですね。例えばそのときにほかの知事さんから出た意見として、外国人がたくさん来られている地域は、当然ですけれども、子どもを連れてこられる場合は、子どもさんが日本の学校に入ったら、日本語をしゃべれませんから、学力が当然最初のうちは低いんですよね。その段階でテストをすると、その地域は非常に学力が低い地域だとみなされてしまうと。そういう評価を本当にする必要があるのかどうか、都道府県ごとの順位、出すのならば、市町村の順位あるいは学校ごとの順位、そこまで出さないと、どの学校がどうなのだ、あるいはどの市町村がどうなのかと分からない。都道府県だけ出して何の意味があるんだというような意見が出てきたということでございます。また、期間を毎年やる必要があるのかと、そういう意見が出たということです。
従って、いろいろな行政の見直し、今、国スポもやっておりますけれども、そういったものの中の一つとして、全国学力調査というのが本当に毎年同じようなやり方で継続してやっていくことに、そして、都道府県だけの順位を出すということに果たしてどれだけの意味があるんだろうかというふうな意見が出ましたので、ならば、一回皆さんの意見を聞いてみましょうと。そこは食事している場だけの話ですから、みんなで議論したわけじゃなくて、テーブルの中で議論しましたので、じゃあ一回皆さんに聞いてみましょうという所感を持った。それをこの間のインタビューの中で答えたということなんです。
知事としてもそういう、確かに問題だなというお考えなのか。
そうですね。宮城県の順位は低いとよく言われるんですけれども、宮城県がみんな低いわけではなくて、仙台市は高いですし、あと仙台市以外でも高いところ低いところというのがあるんですよね。ですから、十把一絡げに宮城は学力が全体的に低い、だったら、宮城が全部どうすればいいんだと言われても、基本的に小学校や中学校の教育は市町村なので、それをどこの市町村がいいとか悪いとかということが公表されていないと言えないんですよね。では、対策をどう取ればいいのか。議会で言われても、どこどこの町のどこをどうするというようなことを、私、コメントできないんですよね、公表されていませんから。それでは対策がなかなか取れないんじゃないかなと思いますし、ずっとだいたい同じような順位ですから、全体のレベルを見るんだったら、毎年相当な労力をかけて、教員の皆さまに協力をいただいて、それだけ労力をかけてやらなくても、数年に1回やればだいたいの傾向が見えますから。それに、もっと詳細にやるんだったら、市町村がどうなのかというようなことまで公表するとか、もう少し踏み込んで考えるべきではないのかなと私は思いますけれどもね。これは私の考え方です。ただ、この問題は全国知事会として議論するかしないかという、今、まだ入り口にも入っていないような状況ですので、私の考え方が全てではないと思っていただきたいと思います。
知事会としてどういうスケジュールで今後この件を進めていくかというのはあるか。
まずは47人の知事さんがどう考えてるのかということを確認を取ってみて、その上で知事会のテーマとして議論をして、文科省のほうにぶつけていくのか、あるいはもうここで議論するのをやめるのか、そういうことを判断したいと思っています。まずは47人に意見を聞くことから始めたいと思っています。
それはいつまでにやりたいとか、そういうのはあるか。
そんなに時間をかけないでやれる問題なので、早めにやりたいと思っています。
各地では、4月の全国学力テストの成績を伸ばすためなのかどうなのか、事前に過去問などの対策を実施するような自治体も確認されているそうである。こうした現状について知事はどういうふうに考えているか教えてほしい。
そのとき食事しながら議論したときに、その話出たんですよ。要は過去問をやって傾向と対策で成績を上げようとするところであったり、もっとひどいところは、うわさでありますけれども、ちょっと受けさせないようにするとか、そういうような工夫をするところもあるやに聞いていると。本当にそれで、そういうことをやって自分のところの順位を上げて、本当に日本全体の学力が上がっているか下がっているかというのを見るのに必要なのかどうかという声がございますよね。やるならば本当にフラットにやるべきだと思いますし、いろいろなところで模擬試験なんかもやっていますので、そういうのを見ながら判断をしても十分じゃないかなと思うんです。そもそも民間がいろいろ模擬試験をやっていますから、そういうのも活用すれば非常に効率的に見ることもできるんじゃないかなと思うんです。
知事会として各県の知事の皆さんの意見を取りまとめる方針かと思うが、どういうふうにまとめていくのか。アンケートとかか。
ですから、問題意識を持っているか持っていないか、どういったところに課題があるかないか、継続するべきかやめるべきか、あるいは複数年ごとやるべきなのか毎年やるべきなのか、そういったようなことをいろいろと幅広く聞いてみたいなと思っているんです。
それはもう既に実施しているのか。
実施しているかどうか、今の段階では分からないです。そういうことを検討してほしいとは指示はしております。
関連して、今の何年ごととかの在り方というところと、公表するしないというところ、市町村ごととか公表していないというところも意味があるのないのというところのお話もされていたと思うが、公表基準というところも見直しをとか何か考えていこうというところに入るのか。
分からないです、それは。皆さんがどう考えるか。昔、ちょっとそういうのを県庁で議論したことがあるんですけれども、難しいのは、人口の少ない自治体、基礎自治体、例えば一つの町で小学校が一つしかない、中学校が一つしかないというところもあるわけですよね。そこで何々町がこの順位ですと。いいときはいいんですよ。もし悪かったときに、しかも一つの学校で一クラスしかないというところがあれば、もう誰がテストの成績を下げたか、誰がテストの成績を上げたかって分かっちゃうものですから、つまり個人の特定につながってしまうと。その問題があるんだというようなことを言われて、ああなるほどなと思ったことがあるんですが、やはり市町村に対して、自分のところの自治体がどういう学力で、ほかの自治体と比べてどの程度違うんだと、隣町とどう違うんだ、何が違うから、どういう教育の持ち方が違うからこれだけの学力差が出ているんだというようなことはなかなか、自分の町のことは分かっても隣の町のことは分からないですから、私は、全体の学力を上げるというのならば、そういったようなことも一定程度公表することも必要なのではないかなと思っています。
先ほど民間の模擬試験もあるというようなお話をされたが、民間のには当然お金がかかるわけで、そうすると、そういう試験を受けられる子ども・受けられない子ども、受ける子ども・受けない子どもというのがお金の面から線引きがされてしまって、恐らくだが、民間の試験を活用すると成績的には上がってしまうような気がする。学力にお金をかけられないような家庭の子どもが排除されるわけだから。そういう意味では、全国一律でお金をかけてやるというよりは、日本の学力の全体状況を確認するという意味では一定の意味があるのかな、確かに毎年やる必要があるのかというとそのとおりだと思うが、全国の学力を確認するという目的についてはどのようにお考えか。
冒頭申し上げたとおり、私は一定程度意味があると思っています。なくしてほしいと言っているわけでは決してないんですよね。ただ、毎年やって都道府県だけ順位を出すということに果たしてどれだけ意味があるのかということを、私自身は問題意識を持っているということなんです。
もう1点。国スポの話も、知事も今おっしゃったが、全国知事会長としてスリム化路線を突き進むのか、この先も、テーマを見つけながら。
そういうわけではないんですけれども、これから本当に日本全体で人口減少、特に子どもが、若い人が減っていくという中で、ということはつまり税収も減ってくるということですよね。住民税なんかが確実に減ってくるわけです。社会保障費はどんどん増えていく中で、今までと同じようなことを続けるということは私は非常に難しいと思っていますから、国も一回始めたことをやめるということはなかなか言い出せないと思いますから、そういったことを我々のほうから発信をしていく、そして国を動かしていくというのは我々の務めだと思っているんですよね。ですから、何か格好つけて突き進むとかそういうつもりはさらさらないんですけれども、国を少しずつでも変えていくというのに協力をしていくのが、われわれ自治体の責任、責務ではあるのではないかと考えているということなんです。
今日解散の15日公示というスケジュールの見通しの中だが、今、自民党の公認にすごく注目が集まっていて、政治とカネに起因する問題だと思うが、県だったり知事会としては、ほかにも論じるべきテーマは人口減少だったりとか地方創生とかがあると思うが、今、公認だとか政治とカネの問題でそういう議論にまだ関心は集まっていない。そういう状況についてどのように受け止めるか、あるいはあらためてどういう議論を衆院選で求められるか、いかがか。
私自身は、国民の関心の高いことですから、しっかりと説明責任を果たしてもらいたいと思いますが、この国の唯一の立法機関である国会の、しかも衆議院は予算においても優越権を持っているわけです。そういう代表を選ぶ選挙でございますから、目の前のことをいろいろ議論するのも大切ですけれども、この国の将来のこともいろいろ論じていただきたいと思っております。
国の将来を語るということは今のところ、まだ始まっていないが、空気的にはなっていないかなという受け止めか。
昨日、おととい、2日かけて各政党をずっと回ってきました。おとといは、私、こちらで仕事があったので、阿部知事に国民民主党を回ってもらって、私は昨日、阿部知事とともに、自民党、立憲民主党、日本維新の会、それから公明党を回ってきました。そのときに、この間の総裁選挙と立憲民主党の代表選挙のときに渡した知事会の提言書と同じものを渡して、前回は回答をもらえなかったんですけれども、今回は詳細にわたって回答をもらうようにしました。マル、バツ、サンカク、それを全部取りまとめて、明日記者会見します。私は東京に行けないのでオンラインで記者会見に参加して、国民運動本部長の阿部さんが東京で記者会見に参加します。その際に各政党の違いが出てまいります。
今、将来に向けてというお話をしましたけれども、例えば人口減少に対してわれわれは非常に危機感を持っていると。従って、それに対して国としてしっかりと責任を持って対応できるような体制を作ってほしいということをお願いしておりますから、それに対してどういう答えになるのか。そういうことを見ながら発信をしていきたいと思っています。どの政党がいいとか悪いとかということを言う予定にはしておりませんが、出てきたものはつまびらかにマスコミの前で公表して、知事会の考え方とどの部分が一緒でどの部分が違うのかということを分かるようにしたいと思っています。
今のところ、県内の立候補予定の方、どなたか応援する予定、マイクを握る予定というのはあるか。
毎回そうなんですけれども、応援要請がまずあるかないかであります。応援要請もないのにマイクを握るということはありません。今日解散ですから、今後そういう要請があるかどうか。それから、当然ですけれども、今、知事会長という仕事に就いていますから、宮城県知事としての仕事、知事会長としての仕事を優先せざるを得ないと思っています。ちょうど選挙期間中に、私、フランスに海外出張が入っていたり、また議会もあり、予算調製方針の議会もあり、出張もありますから、この期間もうほとんど宮城にいないんです。ですから、なかなか応援要請があってもマイクを簡単に握れるような状況に物理的にないということは、応援要請があったときには候補者には伝えたいと思っています。
スケジュールが合えばなのだろうが、もし応援要請があれば基本的には応じるということか。
応援要請が来て、都合がつけばですね。
今日午前、常任委員会で附帯意見がついての採決があったが、これについての受け止めと、その意見、ご覧になったか分からないが、それを受けて今度どのように進めていくかというところを伺う。
今、記者会見の準備をしていましたので、まだ報告を受けておりません。どういう状況なのか分かりませんが、今のお話を伺っての所感ということでありますが、それぞれ各議員の皆さま悩んだと思うんですけれども、随分悩まれたと思いますが、結果として議案を通していただける方向でご検討いただいている方のほうが多いという状況でございます。今回、議会中にいろいろ賜ったご意見、これをしっかり重く受け止めまして今後もしっかりと対応してまいりたいと思っております。まだ最終的に本会議で議案が通ったわけではございませんので、最後まで気を緩めることなく、議会側から求められたものについてはしっかりと対応してまいりたいと思っています。
今回の条例の中で、罰則規定、税の徴収をする事業者が帳簿の保存義務なんかに違反すると罰則があるというその規定について、説明会の中で県が説明していなかったと。それについて事業者がかなり批判を強めていると思うが、それについて知事はどう考えていらっしゃるのかというのと、今後どう説明していこうとお考えか教えてほしい。
説明をしっかりしなかったということについては、しっかりと反省しなければならないと思います。しかし、今までいろいろな税の条例を出してまいりました。ついこの間も再エネ税の条例を出しましたけれども、基本的には、それぞれ事業者の皆さまには、なぜこの税が必要なのか、それをどうやって使うのかということをですね、一番関心がある事項ですので、関心のある事項から優先的に説明をさせていただく。罰則規定に力点を置いて説明するということは、それを守らない人がいるんじゃないかということが前提になりますので、基本的には性善説と申しましょうか、条例が通れば協力をしてくださるということを前提に話を組み立てて説明をするということになります。従って、今回はそちらよりも、なぜこの税が必要なのか、そしてどのように使いたいのかというようなことを中心に説明をしたということでございます。
今回、議案が仮に通ったといたしましても、これですぐスタートするわけではなくて、1年ぐらい時間をかけて進めてまいりますので、1年かけて罰則規定などについても説明をさせていただきたいと思います。また、システム改修などいろいろ大変だと思いますので、そういったお手伝いをしていくということ、また、コールセンターを設けるという話をしましたけれども、具体的にこういう場合にはこういうところにというようなことも全部説明してまいりたいなと思っています。
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