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【知事発表項目】について、手話通訳を導入しています(原則、会見日の翌々日公開)。
台湾のPSMCとSBIホールディングスが県内に半導体工場を建設するという報道があったが、この件に関して現時点で把握している事実はあるか。
その件につきましては、今日この時点で何も申し上げることはできません。
是非、可否を含めて話すことはできないのか。
はい、何も話すことはできません。これに関して何か聞くことはありますか。全て回答一緒ですけれども。
仮の話だが、会見があった後に発表するということだと思うが、そのスケジュール感とか、その日にするのか、またはその次の週の知事会見でやるのか、今分かっているところで伺う。
それについても現時点においては何もお答えすることはできません。
関連して2点あるのだが、先日、市長会との行政懇談の場で4病院の再編というのがテーマになったが、まず1点目に伺いたいのは、席上、4病院再編構想を主要なテーマとして設定した趣旨というのはどこにあるのか。
仙台市長から、見解という文書が、正確には、「宮城県が進める県立精神医療センターの富谷市への移転計画、並びに4病院再編構想全体に係る見解」という公文書が私のところに10月12日付けで届きまして、市長が私と会ってお話をしたいということでございました。この問題は、県と仙台市だけの問題ではなくて、仙台医療圏全体の問題でございますので、2人だけで密室で会うのではなくて、マスコミの皆さんもいる前で、関係する市長さん方もおられる前でお話ししたほうがいいのではないかと思って、その場でお話をさせていただいたということでございます。それが趣旨ですね。
あと、非常に忙しくて、先週もずっと県外に行って、今週も実は今日の夜から東京に行って、今週もう木曜日の夜まで宮城県にいないんですね。ですから、本当に知事会の仕事もあり県の仕事もありで、ずっと県外に行っておりますので、本当に個人的に会う時間がないというのもありまして、あの場だと皆さん会えますし、ほかの市長もおられますので、あの場でやるほうが合理的だと考えたというところでもございます。
あの場が合理的というか、スケジュール上という話。
それもありますし、あと、みんながいる場でやったほうが密室で会うよりもいいだろうと考えたということです。
調整力を発揮してほしいというような発言も郡さんのほうからあったが、重ねての質問で恐縮だが、1対1で会談するような場面だとか、今後あるのか。
これは私の思いですけれども、今まで文書でやり取りしたり、個人的に会ってお話をしたりしても、なかなかそれがどういう内容なのかということが市民、県民に伝わっていないと思うんですね。それは非常に不幸なことです。知事と市長が公的な立場で会っているわけですから、プライベートで会っているわけではないので。だから、私としては、市長の言っていることがどういうことなのか、私の言っていることがどういうことなのか、どこがかみ合っていて、どこがかみ合っていないのかといったようなことを、やはり県民、市民に分かるような形でお話をするほうがいいのではないかと考えております。
従って、今後は、会う場合はマスコミもオープン、また、できれば一般の県民や市民の方もおられる場で、いろいろ議論を戦わせたほうがいいのではないかと私は思っています。また、できれば、これ仙台医療圏全体の問題でして、仙台市と県の問題だけではないので、仙台医療圏の首長さん方にも参加してもらったほうがいいと思いますが、そこは、どうしても私と市長だけでやりたいんだということであれば、そこは柔軟に対応できると思うんですが、やはり文書のやり取りだけとか、あと2人だけでこっそり会うとかいうのは、もう、ちょっと改めたほうがいいのではないかと私は思っています。文書でやって、こちらが一生懸命作って出したら、納得いかないの一言で終わりというのよりも、何が納得いかないのか、どの部分が納得いかないのか。それで私は郡市長に対して、どの部分に対して意見を言いたいのか、聞きたいのかという、この間、本当に短い時間でしたけれども、そのやり取りさせてもらったので、ああいうやり取りのほうが市民の皆さん、県民の皆さんは分かりやすいのじゃないかなと思います。
せっかくだからお時間いただいて、私もこの間言いたかったこと、もう1回説明させていただきます。よろしいですね。
説明させていただきますと、私、この問題というのは、精神医療センターだけが大きく取り上げられましたけれども、そうではなくて、もっと広い構想なんですね。
まずは、取っかかりは、精神医療センターの建て替えが非常に急がれる、本当に雨漏りもして危険な状態だと。そして、医療スタッフが非常に環境が劣悪だということで、お医者さんなんかも、この状況だったらほかの病院に移ったほうがというような方もいるというような声も聞こえてきたものですから、この18年間、最優先の課題の一つとして探してきたんですけれども、本当に見つからなかったんです。がんセンターの隣の山も地権者が売らないということで売らなかった。土地区画整理事業で広い土地ができるということで、そこもずっとアタックしていたんですけれども、いいところまでいったんですけれども、2人の地権者さんが精神医療センターに売りたくないということで駄目になってしまった。名取市さんにもいろいろ努力をしていただいたんですけれども、結局見つからなかったということです。
そうした中で、合併症への対応が必要だという専門家のご意見が出たものですから、東北大学さんのご指導もいただいてお見合い相手を探しまして、がんセンターについてはお見合い相手として日赤と、精神医療センターとしてはお見合い相手として労災病院ということで決まったと。それによって合併症の対応もできるような体制を取れると。
そして、仙台から名取、富谷に持っていくことによって、名取、黒川の救急車の搬送時間を短くすることができると。今までいろいろ工夫してきたんですけれども、これ以上短くするためには、患者さんのいるところに病院を持っていったほうがいいだろうということです。
四つ目は、仙台市内に急性期の病床、病院が固まり過ぎている。これは、この間お配りした県政だより7・8月号、全戸配布しているやつですね。藤森先生のこのコメントを見ていただくと分かるんですよ。このとおりです。後でもう1回読んでいただいて、県政だより。必要ならお渡ししますので。急性期の病院が多過ぎるんです。今でも多いんです。これがさらに多くなっていくんですね。本来ならば回復期の病床が足りませんので回復期の病床にというんですけれども、数字をいじるように簡単にはできないんです。当然ですけれども、急性期のほうが診療報酬高いですし、それに合わせて病院を造って、それに合わせてスタッフもそろえていますから、それを急に回復期に変えるというのは簡単に病院はできません。従って、いろいろ政策医療をしようとしておりますけれども、このままいくと、力のある病院は残り、力のない病院は淘汰されていってしまうと。これから恐らく人口が減っていきますから、近い将来、そういう現象が出てくるだろうと。その前に、そうなって本当に仙台市内に病院がどんどんなくなっていくといったようなことになる前に適正配置をすべきだと。今度新しくできる病院は、当然ですけれども、病床を今よりも増やすことは絶対ありませんで、今よりも病床が少なくなることは当然、当たり前のことでありますから、そのような形で、まずはモデルとして、二つ、そのような形で、仙台市内のバランスを取ろうと。
ですから、これは仙台市全体にとっては非常にいい話だと私は思うんです。もちろん家の目の前から病院がなくなる人にとっては非常に不幸な話ですけれども、しかし、仙台市全体から見ると決して間違った政策ではなくて、仙台市全体の急性期の病床数のバランスを取るという、こういった大きな目的もあるということであります。
これに対して、仙台市長が出してこられた先ほどのこの文書、公文書ですけれども、これはあのときも言いましたけれども、反対派の市民団体の意見をそのまま載せたような内容で、私は非常に残念に思ったということです。そのことをお話をしたかったんですね。そして、こういった話を仙台市長と私だけではなくて、どうせやるならば、仙台医療圏の首長さん方みんなで話すほうがいいんじゃないでしょうかねということをこの間提案させていただいたということでございます。
これから、だんだん基本合意に向けて話を前に進めておりますので、具体的な話が煮詰まってまいりましたならば、なるべく早めに仙台市さんをはじめ、いろいろな方に、仙台医療圏の市町村長さん方や、あるいは市民や県民の皆さんに、マスコミの皆さんを通じてということになるかもしれませんけれども、こういう内容になるということをお知らせをしていきたいと思っています。
私としては、これは本当に将来の、しかも近い将来の仙台医療圏にとって非常に必要な施策だと思っておりますので、ぶれることなく前に進めていきたいと考えているということであります。
公募のところで話を伺いたいのだが、あした審議会があるが、公募はどういうステップを踏んでいつ頃から始まりそうなのかというところのスケジュール感を教えてほしい。
これはまず、あした説明をする機会をいただけるということなので、ちょっとその様子を見守りたいと思っています。
繰り返しになりますけれども、審議会というのは非常に貴重なご意見をいただく専門家の皆さんの場でありますから、しっかりとご意見を伺っていくということは大切なことですけれども、審議会の意見を参考にしながら、またいろいろな意見が当然ございますから、私の中でいろいろなものを、ご意見を咀嚼しながら、最終的に判断をするということになると思います。まだどういうふうにするかは何も決まっておりません。
あしたの意見次第という理解でよろしいか。
意見次第というか、意見をしっかり伺うということですね。
その後、来月あたりには公募を始めたいというようなスケジュール感なのか。
まだそれも決まっておりません。公募案はさらに煮詰まってきておりますので、まずあしたお話をさせていただいて、その上で判断をしていくというふうに思っています。公募というのは、当然誰か手を挙げてくれればということでありますので、手を挙げてくださるところがなければ次の案ということも考えなければいけないと思っておりますけれども、まずは民間でやっていただけるようであれば民間でやっていただくというのが、私の常々の県政の姿勢ですから、まずそこを目指していきたいと思っています。
もう1点伺う。ちょっと気になっているのが、この公募の動きのところで、特に基本合意の協議の部分が、この公募のところによってもいろいろ合意内容が動くところがあるのかなと思っていて、年度内での基本合意を目指すというところでもあるが、ちょっと議論が止まってしまっている部分もあるのかなと思うが、そのあたりの進ちょくについてはいかがか。
日赤さんにはもう既に、精神科については、県としては精神科もお願いしますという話だったんですけれども、日赤さんに対しましては、公募して民間の病院にお願いするか、もしそれが駄目になれば恐らくサテライト、分院という形になっていくと思いますので、精神科をさらに設ける必要はなくなると思います、ただ、まだどうなるか分かりませんけれども、そうなる可能性はありますとは、もうお伝えをしている、もう既にニュースでやっていると思いますから先方もご存じですけれども、そういうことは伝えております。
従って、日赤さんは精神科はなしの形でがんセンターとどうするのかということの、今、議論を進めさせていただいているということですから、少しずつまた前に進み出していると思ってください。だから、どのような形になろうとも、日赤さんには精神科を設けないという前提で話を進めているということですね。
あと、労災さんについても、精神医療センターが富谷に移ることを前提に今協議を進めておりまして、いずれにしても、分院またはサテライトまたは民間で名取で南の患者さんのサポートは考えさせていただきますので、北は北で、富谷は富谷で、入院している患者、通院している患者さんの身体合併症などの治療をしていただけるような形でぜひお願いしますということです。いろいろ議論してここまで来ましたので、この問題はちょっと切り離すという形でどんどん前に進めているような環境になりましたので、話はまた進み出しております。具体的に進み出しています。
ただ、いつの段階で基本合意というものが発表できるかどうかまではまだ言えませんけれども、また動き出したのは事実だと受け止めていただきたいと思います。
いずれにしても、市民、県民の皆さんへの説明会の機会というのを議会のほうが設けなさいということでしたので、基本合意が見えてきたら説明会を設けたいと思っています。仙台市長さんとそういった議論する場というのも、ある意味、住民説明会のような役割を果たすかもしれませんので、それは仙台市さんからそういうご要望があれば前向きに検討したいと思っています。
今ちょっと発言の中で気になったのは、基本合意が見えてきたら説明会という話だったと思うが、すごく細かいのだが、基本合意して説明会なのか、合意してからなのか、その前段階である程度見えてきたら説明をして合意を結ぶという段取りなのか、そこら辺のイメージはどうなっているか。
議会から、この間の選挙前の議員の皆さんからですけれども、自民党の会派だったでしょうか、要望書の中で、基本合意の前に住民説明会をしてほしいというのがございまして、それは前向きに検討しますとお話ししましたから、これは議会からの強い要請でございましたので、その方向で検討しているということです。今ここで急に思いついて話したわけではなく、議会の要請に応えるつもりだということですね。
そうすると、ある程度固まって合意の前には説明会を開くということか。
そういうことですね。白紙になる可能性があるのにやっても、何だということになっちゃうので、ある程度まとまって、何とかいけそうだなというところ、手応えを感じた段階でやるということです。
それは年度内ということか。
できれば早くやりたいなと思っています。年内でもやれればなと思っておりますけれども、まだどうなるか分からないです。
今の4病院のところで説明会のことをもう少し伺いたいのだが、他県を見ると、議会でも取り上げられていたが、基本合意というか構想前の段階から、例えば新潟県なんかは説明会をずっと重ねてこられている。コロナ禍の中でもウェブ上で開いたり、私も見たが、非常に丁寧だと思った。宮城県の場合はある程度まとまってからということで、非常に県民にとっては分かりづらいというか、新潟県に比べるとちょっと丁寧さに欠けるのではないかと私は思うが、そこはいかがか。
規模が違うんですよね。宮城県の場合は、それこそ四つの病院ということになりまして、それに精神科の新たな民間病院ということも加わっておりまして、一つ二つの病院でこういう話をするならば、地元の皆さんにということでやれるんですけれども、かなり大きな今回の構想、仙台医療圏の本当に大きな構想ということで進めておりましたので、私としては、ある程度基本合意が見えてきて、形が見えてきてから、細かい説明をしていったほうがいいのではないかなと思っておりました。
ただ、この問題は非常に大きな問題なので、もうちょっと煮詰まってからと思ってはいたんですけれども、その前の本当の種の段階から、種の前の、その前にさらに1年、2年、いろいろ庁内で議論はしていたんですけれども、種の段階でまずは3病院からスタートいたしまして、いろいろな話をしてきて4病院になって民間病院ということですから、私としては、大きな構想を、方針を出して、それに対していろいろな意見を聞いて、それを修正をしていって、だいたい固まった段階で説明をしていくという形にしていかないと、最初からどうしましょうかとなったら、恐らくもう議論が百出してしまって、まとまりがつかなくなるんじゃないかなと考えたということであります。恐らく、全国的に見てもかなり珍しいぐらい大きな構想になると思いますので、そういった意味では私としてはこのほうが丁寧でないかなと考えたということなんですけれども。
もう1点、先ほど知事がお話しになった郡市長とのやり取りの中で、どこがかみ合って、どこがかみ合っていないのかと知事おっしゃったわけだが、まさに今、この間やり取りをされて、何がかみ合っていないのか、なぜかみ合わないのかというのは、どのように考えるか。
全体的なものがかみ合っていないんですけれども、個別の部分でも結構かみ合っていないんですね。ですから、逆に私が皆さんにお聞きしたいのは、郡市長が何をご不満に思っていて、何を求めておられるかということを皆さん分からないですよね。だから、私たちも分からないんですよ。ですから、ただ文書のやり取りだけで、職員がそれに対して答えたんですけれども、その答え方が十分納得されていないということなので、なかなか文書だけではずっと同じことのキャッチボールかなと思ったので、皆さんの前で、私も突っ込んでもうちょっと分かりやすく説明してくださいといったようなことがあっていいと思うし、向こうから同じようなことがあってもいいと思うし、そうやってお互いが皆さんの前でしっかりといろいろ意見交換をさせていただいたほうが、マスコミの皆さんも分かるし、皆さんが分かるということは市民、県民が分かるということなので、私はそういう姿のほうが望ましいのではないかなと思っているんですけれども。
例えば一つ紹介しましょうか。例えば議論がかみ合っていないものの一つ、ちょっと今データが、手元にないので口頭で説明しますけれども、県は、仙台市以外から黒川や名取方面から仙台に入ってきている救急車の数、救急車の数と思ってください、患者の数を見て、今度、日赤と労災さんに患者さんが集まって、救急車が集まってくる数を見て、それが外に出ていくので、結果としては、この入ってくるやつと出ていく数を見ると、結果的には仙台市の負担が随分軽くなるんではないでしょうかねと。この入ってくる数が1だとして、仙台市内の日赤と労災さんが受けている患者の数が0.7だとすると、この0.7が外に出ていって、仙台市さんは0.7マイナスされますけれども、この1が吸収されますので、結果的に仙台市の負担は軽くなるんじゃないでしょうかねという主張なんです。
それに対して、仙台市は、いや、そんなことはありませんと。0.7が出ていって、この1が全部0.7に吸収されるわけなくて、1はほとんどまた仙台市内に入ってくるはずだと。その0.7に吸収する数が限られているので、仙台市の負担はかえって重くなるんだという主張なんですよ。
じゃあ、どっちが正しいのかというと、正直なところ分からないんです。実際、両病院が外に出たからといって、今まで仙台に入っていた患者さんが全部吸収されるという保証は何もなくて、中には調整をして、黒川の患者が仙台市の病院に入ったり、名取の患者が仙台市に入ってくることもあるでしょうし、逆に、仙台の南の人が名取の病院に行ったり、仙台の北の人が、泉の人が今度の新しい富谷の病院に行くこともあるので、出たり入ったりしますから、厳密には分からないので、仙台市の主張も県の主張もどちらも確実に正解ということは言えないんです。
ですから、私としては、そういうことを陰でやり取りするのではなくて皆さんの前でやると同時に、前のほうに進めていって、基本合意が進むと、病床数とか、あと診療科とか、そういうことがある程度明らかになってきますので、そういうものが明らかになってくると、さらに具体的なデータが出てきますし、それに合わせて救急をどのような形で回していけばいいのか、輪番制の病院をどうやって回していけばいいのかというような議論が具体的にできるようになるので、それまではこれ以上議論してもあまり意味がないんじゃないでしょうかねということを私は言いたいということなんです。
仙台市長は、いや、そうではなくて、この段階で具体的にこれで間違いなく仙台市の負担は軽くなるということを証明してくれないと納得できないとおっしゃっているんですよ。そこは、仙台市長の言っていることも私が言っていることも、どちらも間違っているわけでもないし、正しいわけでもないということだと思うんです。
こういったことを、なかなか皆さんも分からないですし、私も、この救急搬送だけでいうとこの問題なんですけれども、こういったようなことをなかなか時間をかけて皆さんに説明するのは難しいので、1回2人で会って話をするところを皆さんに見てもらったほうがいいのではないかなと思ったということなんですよね。こういったことなんです。難しいでしょう。一言で説明できないです。ニュースの枠内ではとても語り尽くせないと思うんですよ。
ちょっと大きな話で恐縮だが、政令市長と県知事とだいたい仲が悪い…
いや、私と郡さん、仲が悪いわけじゃないです。
ここまで対立すると県民にとってあまり幸せじゃない気もするが、そこはそれぞれの政治姿勢の問題なのか、それとも政令指定都市制度の仕組みの問題なのか、人口減少のペースが極めて違う人口動態が背景なのか、知事自身はどういうふうにお考えか。
やはりこれから人口が急激に変化をして、高齢者がまず増えるんですね。高齢者が増えるんですけれども、若い人たちがどんどん減ってくるといったような中で、やはりどんどん改革をしていかなければ時代に取り残されてしまうということです。何をやるにしても、改革というのは痛みを伴いますし、批判も出るんですけれども、そこで立ち止まっていたら結局後世の人にツケを回してしまうことになりますから、私は後世の人にツケを回すような政治はしたくないと常々考えているということですね。
それと対立の背景はどう結びつくのか。
なかなか結びつかないと思いますけれども、郡市長は郡市長の主張がある、私は私の主張がある、それをやはりしっかりとどういう主張なのかということは伝えていかなければいけないという、そこに尽きるんです。
郡市長は、後世にツケを回すというところで挙げられたことに関して…
それは分からないですけれどもね、御本人に聞いていただきたいと思います。郡さんの言う調整力というものがどういうものなのかというのもよく分からないんですよ。何をしてほしいのかということですね。もう少し漠然としたことじゃなくて具体的なことを言っていただくと、私も汗をかきたいと思っていますけれどもね。
私も何回も言いました、先ほども言いましたように、これは仙台市のためにもなることで、仙台市が困ることでは決してなくて、いずれ病院が淘汰されるような形になったときに、仙台市さんは何をやれるんですかという質問に対して、郡さんは明快な答えがなかったわけですよね。それは仕方ないことなんです。仙台市内に病院がたくさんございますから、急性期の病院がたくさんありますから、一つの病院だけ土地の手当てとして建て替えの費用を出すということはとてもできるわけがないんです。ですから、今のうちに、私が悪者になりながらでもですね、適正な配置に持っていきたいと考えたということです。ですから、仙台市のことを考えてやっているということをぜひ御理解をいただきたいなと思います。いずれ近いうちにそういったようなことが起こり始めますから、そうなってからああどうしようではどうしようもないということです。それはやはり私は、政治家として責任を取っている形にはならないと思います。
4病院と直接関係ないが、今、郡市長との関係のところに話が及んだので、ここで質問させていただく。勾当台には三途の川があるとよく言われて、県庁と市役所と隣り合っているけど意思疎通がなかなか難しいというのは以前から聞くが、先ほど知事、郡市長と会うときは基本マスコミの前でフルオープンでという話をされていたが…
この問題に関しては。
この問題に関してということか。
そうです。
ほかに例えば、県として連携しなければいけない、まちづくりとかも当然いろいろあるが、政治家の方は表と裏をうまく使い分けてと言うと言葉が悪いが、意思疎通、水面下でやられていることもあると思うが、それはきちんとやられるということでいいのか。
はい。私、郡さんと仲いいですからね。ただ、今回は、市長がこういう文書を出してこられて、ちょっと市民団体に寄り過ぎているので、これはやはりちゃんと県知事として言わなければいけないなと思ってあの場でお話をいたしましたけれども、当然、いろいろ水面下で調整をしたり連携を取りたいと思っています。
何をやるにしても仙台市の協力というのは私は必要だと思っていますし、仙台市に頼っている部分もたくさんございますので、調整したいと思います。あのとき市長もお話しになっていましたけれども、措置入院なんかの権限は仙台市は仙台市長が持っているんですよ。仙台市以外は私なんですね。ですから、当然、仙台市長として精神医療センターの在り方についていろいろお考えがあれば、それは聞かせてもらうべきだと思うんですよね。そういったようなことをやはりマスコミにオープンの場で。内々に話をしなければいけないようなことは担当者同士でやってもらえばいいことなので、やはり市民を代表してということであったり、県民を、県を代表してということであれば、この問題は非常に今皆さん関心が高いので、これは私はオープンの場でやったほうが皆さんも。皆さんが分からなければ市民が分からない、皆さんが書くわけですからね。ですから、皆さんに理解してもらえるようにするということは重要なのではないかなと私は思っているということなんですよね。
県内でも目撃情報が昨年度の1.5倍ということで、人的被害も東北含めていろいろ出ているという状況である。先週の24日に環境省がクマの駆除や捕獲の費用補助というのを自治体に対してやるということで、東北では青森、岩手、秋田が念頭にあるということだったが、手を挙げればほかの県でも対象にするということらしいが、宮城としてクマ対策をどういうふうに進めていかれるのかということと、環境省の、国のそういう制度に手を挙げるお考えはあるか、2点伺う。
特にこのやり方でやればうまくいくというものではないので、しっかりと殺処分の頭数の目標を定めて、わなを仕掛け、ハンターにお願いして処分してもらうという形を取るということになると思います。それに関して財政的な課題がネックになっているということであれば、当然これはそういった制度を使っていくということになると思います。
根本的な対策というのはなかなか、天候による餌の状況だとかそういったこともあって、ある意味いたちごっこというか、出てきたらたたく、出てきたらたたくみたいな形でしかないとは思うが、これについては中長期の見通しというか、どうしていくかというお考えはあるか。
そうですね、なかなかこれは難しいですよね。しっかりと目標を作って、それを管理していくということしか方法はないと思うんですが、私は素人なので詳しいことは分かりませんけれども、報道なんかを見るとイノシシが、今年結構いろいろな食べ物が出たんですけれども、イノシシが結構食べ尽くしていて、食べるものがないから里に下りてきているというような話があったりしています。あと、ハンターがシカを撃って、シカが大きいので、土の中に埋められないのでそのままにしているので、シカの肉を食べて肉のうま味を覚えてしまって、それで人を襲うようになってしまったとか、やはり環境の変化がクマに影響を及ぼしているんだと思います。
秋田県あたりで殺処分をしたことに対して、そういったことをするなといった批判の声も出ていると思うんですが、これは一定数はやはり駆除していかなければ、どうしても自然環境に悪影響を及ぼしてしまいますし、人的な被害を及ぼしてしまいますので、ここは宮城県としても計画にのっとって処分は進めていきたいと思っています。今後の被害の状況などを見ながら、その目標数を上げていくのかどうかということを考えていきたいと思います。
ハンターが非常に少なくなっているということなので、うちは警察官のOBをですね、銃を扱っておられたということで、警察官のOBですから安心できるということで、職員として雇用いたしまして、今、ハンターの免許を取ってもらって、いろいろ指導したり実際の処分の協力をしていただいたりということをやっております。銃も県のほうで管理をするということにしておりますので、ハンターが少なくなってきているということであれば、そういった人たちを増やすといったようなことを考えていくことも必要かなと思っています。
今の質問の回答でニュアンスを確認させてもらいたい。環境省の補助というのは、基本、財政的にニーズがあればその申請を検討すると、そういう理解でいいのか。
そうですね、はい。今のところまだ上がってきていないと思うので、担当のほうに確認してもらえないですか。
環境省の補助に関しましては、北海道と北東北、青森、秋田、岩手の三つが対象になっていると聞いております。
宮城は申請しても受け付けてもらえないの。
まだ被害自体が2件に2人という状況なので、まだ協議していないという状況です。
特にこちらからお願いはしていない状況です。
先ほどお答えしたとおり、状況を見ながら、必要であれば国のほうに要望していくということになります。
先週の25日になるが、最高裁のほうで性同一性障害特例法の手術要件を違憲とする判決が出た。こういった法律の規定を最高裁が憲法違反と判断するのは戦後で12例目になるが、この判決についてもし知事のほうで何か受け止めやお考えがあれば教えてほしい。
時代の要請に応えた判決ということになると思います。
2週間ほど前にあった松島の交通社会実験に関してだが、2度目の開催ということで、知事が実際に行かれたと思うが、昨年との違い、感想と、あと効果、課題に関してあらためて総括してほしい。
去年に続いての2度目の交通社会実験を行いました。残念ながら2日目はかなり雨が降ってしまったので、人出が思ったほどではなかったんですが、初日は非常にいい天気でたくさんの人にお越しをいただきました。今回は、前回の反省を生かしまして、お店によっては「お客が来なくなった」といったエリアがありましたので、そういったエリアにもお客さまが流れるように、人流を考えながら交通を遮断する部分を狭くしたり、いろいろ工夫をさせていただきました。大勢の皆さんにお越しいただいてよかったと思っております。
前もお話ししましたけれども、私はいずれあそこを、45号を付け替えられるような、そういうことをして、基本的には土曜日や日曜日は車が通らないでいつも歩行者天国にできるような、そういうことをすることによって、本来の松島の素晴らしさというものを内外、海外に向けてもPRできるのではないかなと思っておりまして、それに向けた実証実験だと受け止めております。従って、交通渋滞なく車が流れたということであれば、よかったなと思っております。
ただ、これは土日ですので、平日にどういう影響が出るのか、交通の影響が出るのかといったようなこともしっかりと捉えていかなければなりませんし、当然、45号を付け替えるとなるといろいろな道路整備も必要になってまいりますから、大変な財政負担が生じますので、そういったようなこともよく検討していくということが必要になってくるのではないかなと思っております。
人(お店)によってはお客さんの数がやはり少し減ってしまったというところもあったようだが、その課題に関して、にぎわいに関しての課題はいかがか。
そうですね。全体としては非常に効果があったと思うんですけれども、やはり特定の一部のお店に影響が出たということであれば、そういったお店に対する対策というものをまた来年度以降に考えていく必要があるのではないかなと思います。しばらく、少なくとも数年は続けたいと思っていますので、来年もできれば開催をさせていただいて、さらに改善を加えていければなと思っています。
社会実験として数年は続けると。
はい、できればしたいと思って。もちろんこれは松島町のご意向やその周辺の自治体のご意向も聞かなければいけませんので、かなり協力していただいていますから、その皆さんの声も聞きながらやったほうがいいのではないかということで続けたいと思っています。
県で生まれたササニシキが誕生から60年と還暦を迎えたという今年だが、一世を風靡したときから作付量がかなり減っていて、宮城としてはだて正夢とか新しい品種も打ち出している中で、ササニシキというのは今後どういうふうに販売戦略を進めていかれるのかというのを、知事として何か今お考えがあれば伺う。
そうですね、販売戦略として今何か考えているか、従来のやり方から何か取り立てて何かありますかね。ササニシキに限っての販売戦略というのはなかなかありませんけれども、ただ、米全体を見ますと、当然国内の需要は減ってくるんですよね。海外に打ち出さなければいけないんですけれども、生米は海外に持ち出すのは非常に難しいらしいです。まず持っていく段階で検疫が厳しくて、検疫を通って入ってよかったなと思っても、その中で一部にちょっと問題があると全部、全量撤去しなければいけないらしくて、リスクが非常に高いらしいんです。一方、パック御飯のように加工すると加工品になるので、そうするとハードルがぐっと低くなるということですから、海外でも日本人の方が今かなり多くなってきたり、あるいは海外の人でも日本のお米がおいしいという方が多くなってきましたので、ササニシキに限らず宮城のお米をできるだけ海外に輸出できるような、そういう環境を作っていくというのは私は非常に重要なのではないかなと思っています。
国内は、正直なところ、どこのお米を食べてもおいしいですからね。ここのお米はおいしいという、多分、皆さんもいろいろな県のお米を並べて全部当てられる人なんていないと思うんです。どのお米もみんなおいしいので。ですから、国内で激しい競争をずっと続けるよりも、海外に目を向けて販路を広げていくというのが重要かなと思います。その際に、ササニシキというのは大変歴史のある、60年間多くの国民に愛されているお米だというのは、逆に言うと信頼力、ブランド力にもなっていると思いますので、そういったブランド力を最大限活用して海外への展開なども考えていければと思っています。
知事、全国知事会長として全国各地に行かれる機会が非常に増えたと思うが、先週、秋田県の知事が四国の料理をちょっとよくない言い方をして、謝罪することになったが、何かよその県に行かれて名物を食べるとき気をつけていることとかはあるか。
せっかくだから、行ったらそこの地場の有名なものであったりB級グルメを食べるようにしています。この間も山梨に行ったときに甲府で、鳥もつそば、鳥もつ丼、有名なB級グルメですけれどもね、買いましたね。ほうとうを食べようかなと思ったんですけれども、ほうとうは近々また食べられるということなので。今週また山梨に行くんですよ、日韓知事会議で。そこで食べられるといって、じゃあほうとうはやめようということで、鳥もつ煮のそばを食べました。おいしかったですよ。やはりいろいろなところでその地場のものを食べたらいいですよね。ぜひ皆さんも召し上がっていただきたい。
先日土曜日に立憲民主党県連の会合があり、その終了後に安住淳県連代表が、仙台市内での我が党に入った票を見ると、仙台市民が4病院問題を非常に危惧していて、立憲民主党に入った票を見たら、知事も立ち止まって、みんなが納得できるような4病院再編の原点に戻るのがよいのではという考えを述べられていたが、この件について何か受け止めなどあればお願いする。
それも一つの声と受け止めたいと思います。
安住代表のそういった仙台市内での立憲民主党が票を集めたということが市民が病院問題を危惧しているという見解は、知事としてどのように受け止められるか。
反対していた共産党の議員も落選をされていますので、必ずしも比例しているとは思わないです。4病院に反対したから立憲にみんな入ったということではないと思います。
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