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【知事発表項目】について、手話通訳を導入しています(原則、会見日の翌々日公開)。
宮城県美術館では、これまで所蔵作品のデジタル化に取り組んでおりますが、今回高精細デジタル画像技術を用いたデータ等の作成を行いました。今後、それらを活用して新たな鑑賞や体験の機会を創出してまいりたいと思いますので、その取組について簡単にご紹介いたします。
1点目の取組でありますが、今回、美術館所蔵作品の中から代表する30作品を選び、高精細デジタル画像データを作成いたしました。こちらをご覧ください。この作品は、松本竣介の「画家の像」という作品です。右側の男性の股下を拡大すると、小さく描かれた人々の様子を鮮明に見ることができます。この人の、この辺を大きくすると、こういう感じの絵が描かれているということですね。これの画素数は44億画素です。通常、皆さんが使っておられるのは何千万画素ぐらいだと思いますので、はるかに高精度ということになります。この高精細デジタル画像データを活用した画像は、美術館のホームページでも鑑賞できるようになります。こちらが美術館のホームページでございます。例えば、高橋由一の「宮城県庁門前図」をクリックすると、大きな画像をご覧いただけるようになります。さらに拡大すると、「宮城県庁」と書かれているのが分かります。これが17億画素だそうです。本日午後からホームページに掲載されますので、ぜひご覧いただければと思います。
取組の2点目として、先ほどの高精細デジタル画像データを用いたレプリカを20作品作成いたしました。こちらがそのレプリカになります。これですね。一つは、萬鉄五郎の「風景・春」という作品でございます。そちらですね。左側ですね。もう一つは、ヴァシリー・カンディンスキーの「商人たちの到着」という作品です。右側の作品ですね。こちらの2作品を含むレプリカ、10作品程度を7月3日月曜日から7月7日金曜日まで、県庁1階ロビーに展示いたします。
取組の3点目は、フローティングギガビューワーの制作です。こちらは、モニターの手前に浮かび上がる画像を操作することで、作品を拡大し、細部まで鮮明な画像を楽しむことができるものです。これはコロナの関係でタッチしなくてもいいということで、空気の上でヒューヒューとやると大きくなったりするんですね。現在、美術館1階の常設展示室入り口付近に設置しておりますが、美術館はリニューアル工事のため6月19日月曜日から休館となりますので、7月からは宮城県図書館にこれを設置する予定となっております。
これらの成果物の今後の利活用でありますけれども、県内施設でのフローティングギガビューワーの設置やレプリカの展示を実施するほか、学校等で行う鑑賞活動やワークショップなど教育普及活動で活用します。美術館のリニューアル後は、美術館内でも高精細デジタル画像が鑑賞できるようになります。また、現在、整備の検討を進めております新県民会館においても有効に活用できればと考えております。
今後も多くの県民の皆さまが美術に触れる機会の創出に向けて取り組んでまいります。この件については以上でございます。これくらいの画素数になると、和紙なんかだと和紙のしわまできれいに見える、すごいと思います。
次、2点目です。
令和7年に皇族殿下をお迎えして開催する第48回全国育樹祭の会場につきまして、共催者である公益社団法人国土緑化推進機構と協議を行い、決定いたしましたのでお知らせします。
まず、皇族殿下に枝打ちなどを行っていただくお手入れ行事の会場は、平成9年の全国植樹祭開催地である白石市の国立花山青少年自然の家南蔵王野営場に決定いたしました。また、緑化功労者の表彰等を行う式典行事の会場は、利府町のセキスイハイムスーパーアリーナに決定いたしました。
次に、全国育樹祭を開催するに当たって、開催理念などを定めた基本方針を策定いたしましたのでお知らせいたします。全国育樹祭は、継続して森を守り育てることの大切さを普及啓発することを目的として開催される、森林・緑の祭典であります。本県の開催理念として、「持続可能な森林づくりの継承」「伝統と新技術による木材利用の発信」「震災の伝承と新たな価値の創造」の3つの柱を掲げました。その他、基本方針には、開催概要、運営方針、開催スケジュールなどを記載しておりますが、詳しくは配付資料でご確認ください。また、本県初となる全国育樹祭の開催気運を盛り上げていくために、今月下旬から大会テーマ、シンボルマーク、ポスター原画の募集を予定しております。詳細が決まりましたら改めてお知らせをいたします。
この件については以上でございます。
県が主導する4病院の再編統合について2点伺う。5月末にあった県精神保健福祉審議会では、県立精神医療センターの移転について、委員の総意として現在の県の提案では審議会として認めることができないと議論をまとめられた。審議会では、現構想に対して批判的な意見も相当出ているが、県としてはこの審議会の議論を踏まえ、再編構想についてどのように進めていくお考えを聞かせてほしい。
もう1点、4月の定例会見で知事は6月議会の前に、県から積極的に出向いて説明に行きたいという趣旨の発言をされていたが、これについて実際に説明に行かれたのか、教えていただきたい。
まず、どのように進めていくつもりなのかというご質問であります。まずその前に、今回の精神保健福祉審議会で出ましたご意見につきましては、現時点においてはもっともなご意見だと受け止めております。といいますのは、まず大きな大方針は決まりましたけれども、まだ詳細が決まっておりません。従って、現時点においては、まだ詳しいことは分からないということです。審議会の委員の皆さんからは、分かりやすく言うと、患者さんの声、関係者の声を積み上げていくべきだろうと、そういうお考えだと受け止めましたが、県といたしましては仙台医療圏全体の今後の大きな医療構想、例えば救急搬送時間を短くして救える命を救いたい、仙台に密集している総合病院をできるだけもう少し広めに分散をさせていく方がいいのではないか、そして精神医療センター一つを取れば、今すぐにでも工事ができる適地に、なるべく便利のいいところでこれから患者になる方もたくさん出てくるわけですから、全体のことを考えた上でその配置は適切だと考えて、つまりどちらかというと全体を見ながら患者さんの方にどういうケアをしていけばいいのかということの検討を進めていきたいという方針で臨んでいるということです。
その辺が、ちょっとすり合わせができていないと思います。ただし、先ほど言いましたように、やはりこういった問題は1病院を移すという、そういう問題ではなくて、これから急激に人口が減っていきますので、広い目線で仙台医療圏全体のことを考えながら、やはり最適地を考えていくべきだろうと思いますので、今後の進め方につきましては今の方針に則った上で、患者さんにどう寄り添っていけばいいのかということを考えていきたいということです。
今の段階では、まだ労災病院さんと具体的な打ち合わせ、詳細まで詰めておりませんので、なるべく早く基本合意に近いようなものを、今まで言ってきた基本合意、例えば診療科をどうするのか、場所はどこにするか、まだ決まったわけではありませんから、そして病床数をどうするかといったようなことを具体的に詰まった段階で、より患者さんに寄り添った対応を目指していきたいなと思っております。
患者さんが非常に心配されておりますのは三つだと思うんです。一つは通院です。今まで通っていた病院が遠くに行くので通院が困るということですが、これについては日赤さんとがんセンターが一つになる病院が名取市に仮にできて、そこに精神科ができれば、恐らく通院という問題はなくなり、担当医が替わるという不安は残るかもしれませんけれども、大きな問題は解消できるのではないかなと思っています。二つ目は訪問看護です。これはご自宅や施設にお医者さんや看護師さん、介護士さんなどが行って、いろいろケアをするということなんですけれども、これについては病院が遠く離れたとしても、民間施設でやっていただける部分は民間施設でやっていただけるように誘導していきますし、重い患者さんについては精神医療センターが責任を持ってケアをするということをしっかり伝えていかなければいけないと思います。もう一つは、デイケア、ショートケアで、これは精神医療センターに患者さんが来られて、通院ではなく、いわばリハビリのようなものを受けるものなんですけれども、このデイケア、ショートケアについては当然遠くなりますので、これについてどうすればいいのかということはこれからよく検討していきたいと思います。新たに名取にできる病院でどこまで担っていただけるのか、あるいは精神医療センターが仮に富谷に移れば、富谷でどうすればいいのかということを考えていって、どうしても患者さんの足(移動手段)が不便で簡単に行くことができないということであれば、今まで名取に行けていたものをどうやって富谷まで行けるようにするのかということは考えていく。
対象になる患者さんの数が何千人という単位では決してないということです。従って、患者さん一人一人に寄り添って、お一人お一人のお話を聞きながら進めていけば、私は可能ではないかなと思っております。現在、デイケアで登録されている方が80人、特にやっぱりデイケアが難しいと思うんですね。今おられるところから名取に行ってケアをしていただいていた方が、仮に富谷までというのはかなり足(移動距離)は長くなりますので、この80人の方についてはちゃんと一人一人お話を伺って、どうケアしていけばいいのかということを聞いていきたいと思います。まだそこを具体的に調整できる段階までいっていないということです。繰り返しになりますけれども、一つ一つ積み上げてではなく、県は全体の医療圏のことを考えて広く県民のことを考えながら患者さんのケアを考えていきたいという方針ですので、この方針は変えずにご理解をいただけるように最大限の努力を今後も進めていきたいと思っております。
それから、二つ目の6月議会前に患者さんに会って話を聞くということであります。南の方の患者さんに会いたいということで、接触はさせていただきましたけれども、この間、報道のあったとおりです。なかなかご理解をいただけない部分がありますので、もう少し粘り強く説明をさせていただきたいと思いますが、少なくとも南の方の患者の代表の方には会ってお話をさせていただき、お気持ちをお聞きすることはできたと思っております。
それから、精神医療センターが今度富谷に行くということであれば、北の方の方のご意見も聞かなければいけないと思っていまして、今、北の方にお住まいの方について会っていただけるかどうかということを調整中ということであります。今週議会が始まりますので、なるべく議会前にという約束でしたから、南の患者の代表の方だけしか会いませんでしたということにならないように、今懸命に調整しているところであります。
以上です。
今のところの確認だが、北の代表の方、議会が今週始まるが、そこまでで間に合うように調整を続けるということか。
はい。なるべくお会いしたいと思っています。ただ、相手のあることなので、マスコミにオープンにしていいかどうかも含め、調整中ということです。
2点目だが、いわゆる基本合意、できるだけ示せるようにという言葉があった。議論は進展していると考えてよろしいのか。そのあたりの感覚について教えてほしい。
だんだん細かい話にはなってきているんですけれども、まだ公表できるような段階には至っておりません。
去年は登山に例えてというのがあったが、そういった考えでは進んでいる、登っていると考えているのか。もし数字が出せれば数字を教えてほしい。
そうですね、6合目から若干上がってきたかなというような感じでしょうか。どこまでが基準になるか分からないんですけれども、前には進んでいると思います。とにかく精神医療センターが非常に老朽化が進んでおりまして、精神医療センターの建て替えを急がないといけない。個室があまりなくて、患者さんに大変ご不便をおかけしておりますし、働いているスタッフの皆さんにもこんな古い病院でという思いをしながら頑張っていただいていますので、できるだけいい病院に、新しい病院に早く移っていただきたい。もう土地は出来上がっていますので、合意して患者さんのご理解をいただいて、議会のご理解をいただければ、建設すぐできるなんていうところまで来てますので、なるべく急ぎたいなと思っています。
基本合意のめどについては、今年度中を目指すというところは変わりないということか。
はい、変わっておりません。今年度中のなるべく早い段階にしたいと思っております。今までのように四つを一緒にではなくて、早く進んだ方を先に発表したいなと思っております。足並みをそろえるわけではないです。
精神医療センターの患者さんと会うという話だが、南の患者の代表の方としか会えなかったということで、ほかに南の患者さんに改めてアプローチするということについてはどのように考えるのか。
議会前には難しいと思いますが、例えばデイケアについては80人程度登録されておられますので、私が1人1人会うのは難しいと思いますけれども、精神医療センターを通じてその80名の方に何らかの形でアプローチをして、何がお困りなのか、何に困っておられるのか、いろいろなことをちゃんと聞いていかなければいけないと思っております。
今、デイケアのお話だったが、通院している方とかも含めて、例えば前回協議が調わなかった団体の方にもう一度アプローチしてみるとか、そういうことも別に、あれで終わりというわけではないという確認を。
はい、当然です。会いたくないという方に無理やり会うわけにはいかないんですけれども、先ほど言ったように、まだ大きな大方針が決まっておりませんし、日赤とがんセンターが仮に一つになって、精神科ができたときにその精神科の規模がどうなって、どういう治療ができるのかある程度明らかにならないと、その不安の解消にはつながらないと思います。従って、もう少し前の段階で、議会での約束もありましたし、これは県民に対する約束ですので、お話をしたいと思いますけれども、今の段階ではまだ会う気にならないとおっしゃいましたので、それを無理に会うことはできないなと思っています。それでも、必ずその80人の方には最終的には全部会わないと安心していただけないと思っていますので、それは責任を持って、県というより精神医療センターを通じて、精神医療センターのスタッフの方にご協力いただくことになるかもしれませんけれども、必ずしっかりやりたいなと思っています。
しつこくて申し訳ないが、その80人というと、80人だけとどうしても聞こえてしまう。精神医療センターの移転に対して問題意識を持っている方は80人だけではないので、それ以外の方にも条件が整えば会うということも考えているのか。
そうですね、そういうことです。やはり一番対象になる方で、先ほど言ったように通院については、仮に近い病院が南にできれば通院の問題は大きな山は越えるだろうと。訪問看護については、近くにあるいろいろな施設にもご協力もいただいて、対応できると思いますので、特に重い方ですね、重い方の訪問看護、これは引き続き精神医療センターが担う。あるいは新しい病院の方にある程度担ってもらう。この辺の話はまだついていないから前に進めない。
そうなってくるとデイケア、ショートケアですね、6時間、3時間のケアに通っていたのに、通えなくなるという方がおられる。それが登録されているのが80人ということで、この方々がやはり今一番心配されているんじゃないかなと思いますので、今、その80人を特に重要視してお話ししましたけれども、当然精神医療センターに通院されている方というのは千人以上いますので、その方たちについてもしっかりとケアをしていかなければいけないと思いますし、それ以外のそういう人たちを支援している団体の方たちもおられますので、そういう方たちにもいずれはお話を聞く機会があってもいいと思いますが、まずは、一番お困りになる方たち、対象になる方たちにしっかりとお話をしていくということが重要だということであります。そのためにも、まず大きな大前提である基本合意を目指したいと考えているということです。
もう2点ほど。先日の審議会だと、精神医療センターを建て替えなければいけないというのはそうなんだけれども、いずれどこに決まるにしても5年ぐらいはまだ今の場所を使わなければいけないということで、雨漏りとかの補修についてきちんと予算をつけてほしいという要望もあったが、これについて知事のお考えはいかがか。
貴重な税金を使うわけですので、無駄な工事ということはできませんけれども、必要な工事はしなければいけないと思います。いずれ、建て替えは絶対やりますので、やらないといけませんので、必要以上の予算をかけてということは簡単にはできませんけれども、それでも、雨漏りがして治療ができないようなことがあってはならないと思いますから、建て替えの時期を見定めながらしっかりと改修を進めていきたいと思います。
もう1点、名取の新病院の土地が見つかったところの経緯について。審議会でもずっと名取の精神医療センターの建て替えの場所がないとずっと言われてきたのに、新病院を造るとなったら急に出てきた。あれは何でなんだと。ある意味、精神医療センターが列に並んでいたのに横入りされたみたいな感覚だと思うが、そこについてはどういうふうに受け止めるか。
私も本当に探したんですよ。がんセンターの横であったり、増田西地区だったですかね、土地区画整理事業を進めていくところに建てられないかと、結局地権者が精神医療センターだったら、もう土地は売らないとおっしゃって、地権者の何名かがですね、駄目になったりということで、本当にずっと探し続けていたんです。そのときに、今回の土地は民間の会社の土地ですので、民間の土地を売るという意思表示をされないときに、そこに手をつけるわけにはいかない、相談するわけにもいかないということで、全然気がつかなかったということです。今回は名取市さんがその土地に目をつけて、その会社さんと調整をされて手に入れることができるということになったということです。決して分かっていたのに蓋をしていたわけではなくて、分からなかったということです。
あのような土地って本当にないですね。駅にもそれほど遠くなくて、大きな道路に沿っていて、交通の便がいいところ。また、インターチェンジにも近くて、救急車も運べるというようなところは、名取にはもうほかにはないと思います。だから、よく名取市さん見つけてきたなと思うんですよね。結果的にそうなりましたけれども、決して蓋をして見て見ぬふりをしていたわけではなくて、本当になかったということです。所有されていた会社も、売ろうと前々から思っておられたのか、最近になって売ろうと思ったのかということも私には分からないです。
今まで見えなかったというか分からなかった土地が出てきて、これはもう長年の懸案だった精神医療センターをここに建てようということにはならなかったのか。
これは名取市が持っている土地ですから、名取市さんが見つけてきて、名取市さんが今度購入される土地ですから、主導権は名取市さんにあるということですよね。日赤さんとがんセンターを一つにしてここに、という話になったということなんです。だから、名取市さんが購入して精神医療センター以外はもう私は売る気はありませんと言われたら、これはもう名取市さんの意思に従うしかないということになるんですけれども。
先ほど知事がお話しされた、早く進んだ方は早く発表したいということを先ほど発言されたが、この趣旨を伺う。それは再編4病院まとめてということではなくて、部分的に再編を先に進めることもあるという、そういう理解でいいのか。
基本合意に近いようなものが出せるようになったならば、足並みをそろえて、今度分かれると二つの病院になります。二つ二つの4病院で二つになるわけですけれども、名取と富谷、うまく基本合意的なものが出来上がったならば、先に発表すると。足並みをそろえてどちらかが追いつくまで待つということをしないということであります。今はどちらが先に進んでいるかというようなことを言えるような状況ではありません。今は大体同じような状況かなと思います。
発表の時期もそうだが、実際に再編のタイミングもそろわないこともあり得るという理解でいいか。
そうです。
以前、2プラス2の形で、どちらかが状況が整わなかった場合にどうするのかみたいな議論もあったが、発表時期がずれることもあり得るというお話だと、どちらかが整わなかった場合にも片方の成立したほうだけ発表するということも、今のお考えの中に入っているということか。
はい。できる限り、どちらも成就するように努力はしたいと思います。宮城県から手をおろすことはありません。
先週末、西村大臣が処理水放出に関して避けては通れないという発言もあった。それに対して地元漁協さんからは断固反対の話があったが、県としてどういう受け止めをされているか。
漁協の皆さんのおっしゃっていることがまさに漁業者の声であり、県民の声だと受け止めております。処理水の放出を快く受け止めている県民は誰もいないだろうと、私も思います。私自身も快しとはしておりませんが、ただ科学的にちゃんと根拠を持って生態系に影響のない形で行うというのを理解はしているつもりでございまして、先の会合、処理水の連携会議においてまとまったご意見を是として進めていくべきだろうと思っております。
再エネ新税、条例を提出されると思うが、改めて今後への期待や課題について伺う。
まずは、議案を予定どおり提出するつもりであります。その上で可決されるよう努力いたします。この再エネ新税条例が可決されましたならば、やはり促進区域に再エネ施設を誘導できる一つの大きなきっかけになるのではないか、インセンティブになるのではないかなと思います。何度も申し上げたように、一番うまくいったならば税収がゼロになるということですね。ですから、事業者の皆さんにこの税の趣旨をしっかりと説明した上で、促進区域に再エネ施設を設置するように、そして促進区域になっていないところについては、各市町村やあるいは住民の皆さんにしっかり説明をした上で、促進区域になるように汗を流していただきたい。そういう大きなきっかけになる全国の一つのモデルになる、私は非常に面白い条例になるのではないかなと思います。税収を得ることを目的としない条例ということになりますので、非常に面白い取組なんじゃないかなと思いますね。
包括外部監査の件について3点ほど。
1点目、登米市の長沼ボート場でガソリンが法令違反の状態で保管されているとして、監査人から是正するように指摘があったが、県として弊社の報道があるまで実質的には知らなかったと。担当課としては2022年3月の地震への対応を理由にしていたが、2007年度、平成19年度に同様の指摘を受けていたということで、決してそれは理由にならないのではないか。知事の受け止めと今後の対応を伺いたい。
ご指摘のとおりでございまして、これについては包括監査を担当してくださった先生に、大変申し訳ないことをしたと思っております。ただ、この報道があるまで何もやる気がなかったわけでは決してない。ちょっと言い訳をさせていただきますと、昨年度予算を付けていたそうです。ですから、予算化をしてやる予定にはしていた。ただ、ほかの事業に優先順位をつけて後回しにしてしまったのは事実です。結局年度内に事業ができなくて、繰越しになってしまっておりまして、今年度やる予定にしていたところ、河北新報さんのご指摘があったということでございます。
やはり火災になったら大変なことになりますので、私も恐縮なんですけれども報道で初めてその事実を知りまして、早急にやるように指示をいたしました。たしか今日入札をいたしますので、それから二、三か月かかると思いますけれども、特注品になりますので、今年の秋口にはガソリンのちゃんとしたタンク(保管庫)を設置することになります。それまでは施設の中にガソリンを置かないようにいたします。これについては遅れてしまって本当に申し訳なかったと思いますけれども、しっかりと対応させていただくことになります。
2点目だが、根岸のクライミングウォールと宮城野原の宮城相撲場の利用者が極めて少なく、老朽化しているとして、これも平成19年と令和2年度、続けて廃止が提言されたと。担当課はさらに公費をかけて在り方検討懇話会を開くとのことだが、安全性も懸念される上、代替の民間施設もあるということからして、すぐにでも監査の提言を受け入れるべきではないのかと思うが、いかがか。
これもちょっと時間がかかってしまいました。これは関係者といろいろ打合せをしておりまして、やっと相撲場については、別のところにある相撲場の整備をある程度しっかりやっていただければ廃止してもいいんじゃないかと関係者が言われて、そういう話でありましたので、恐らくなくす方向に進めることができるだろうと思っています。
それから、クライミングウォールについては、なくしてもらっては困るという関係者からのご意見もありますので、もう少しそのまま残して整備、改修した方がいいのか、別なところがあるのでということで潰したらいいのかということ、これも関係者、これでトレーニングされている方がおられるということなので、もう少しよく検討させていただきたいなと思っています。いずれにしても、何でもそうですけれども、利用者のご理解もある程度いただかなければならないということで時間がかかっておりますが、包括外部監査の趣旨は十分理解をしているつもりでございますので、できるだけそのご意向に添えるように努力をしていきたいと思います。
3点目だが、包括外部監査の改善策を記した公表の仕方に関してなのだが、措置状況の公表方法というのは、ほかの東北の5県と、あるいは仙台市と比べても見にくいと。県民目線での行政運営とは言い難いと考えるが、改善する考えはあるか。
ホームページにはいろいろな情報が入っておりますけれども、今回、この報道を機に、もう一度しっかりとこれに限らず見やすいものにしていこうということ。それから、ずっと更新されていないような情報もあるんですよ。これも、ずっと更新されていないようなものは更新をする、あるいは削除するといったようなことを全庁的にやろうということで、今朝、指示をいたしました。かなり膨大な量になりますので、すぐには改修できませんけれども、今年度中には全体的に見やすいようにさらに工夫したいと。その際に、県の担当者だけの考え方ではなくて、東北6県のホームページのいいとこ取りをして、ほかの県に負けないようないいものにしていきたいなと思っています。その中で、包括外部監査の改善策を示した内容等についても、納得していただけるようなものにしていきたいなと思っています。
全体の方針の中で包括外部監査の部分もという趣旨か。
そうです。
全体のホームページの見せ方も工夫していくしということか。
そういうことです。
先週、厚労省から出生率がまた発表されたが、去年、知事はワースト2位でどうしたらいいか分からないという発言をしていたが、子育て政策というのは長い年月で見なければいけないというのは百も承知だが、今の受け止めと、この実態が長く続いた中で、今、あらためてどう感じているか伺う。
全国的に出生率が下がったのは、これは間違いなくコロナの影響だと思います。これはもう間違いないと思うんですが、その中でも宮城の下がり方が大きいということです。正直申し上げると、本当に理由がなかなか思いつかない。分析はしているんですけれども、これが原因だというのは分かりません。
市町村のデータが公表されていないので、市町村にいろいろ聞いてみたんですけれども、全ての市町村が下がっているわけではないんですよ。こういう状況の中においても、出生率が上がったり、前の年より子どもの数が増えている、多めに増えているようなところはないんですけれども、35市町村の中にもそういう市町村もあるんですね。ですから、押しなべて宮城県全体が下がっているわけでもないんです。
やはり一番大きいのは、新たに生まれている子どもの6割を占める仙台市ですね。やはり仙台市の数が全体に大きく影響するのは間違いないです。仙台市は政令指定都市ですから、県が仙台市の子ども福祉行政に手を入れることはなかなかできないんですけれども、やはり県と仙台市が協力をするということが非常に重要だと思っています。近いうちに、県の部と市の局ですね、担当者同士ではなく部と局同士で出生率向上に向けてどういう施策が必要なのかということ、当然非常にお金もかかることですので、よく協議をしたいなと思っています。
ただし、お金をかければ、うまくいくのかというと、先ほど言った市町村のいろいろデータを見ると、例えば乳幼児医療も18歳まで無料、保育所も本当に24時間でやれるような、そういった自治体でも子どもが減っているところもありますし、そうでないところで子どもが増えているところもあるので、お金をどんどんかけてやれば出生率が上がるというものでもないんですよね。そこはやはり非常に重要だと思います。
あと、もう一つポイントは、これは全国的に言えることですけれども、結婚すると意外と子どもを産む人が多い。つまり晩婚化というのも非常に大きな影響があると言われています。そういった意味では、結婚を希望する方が早く結婚できるような施策というのが非常に重要だと思っていまして、おかげさまで、宮城県はAIマッチングが非常に好評で、5月末現在で75組、ということであります。そういったお手伝いは、県、仙台市、お互い協力し合いながらできることなので、結婚を希望する方が早く結婚できるような環境をどんどん作っていくというのも非常に重要ではないかなと思っています。
これが決定打で解決策であるということはなかなかないんですけれども、とにかく宮城県が全国ワースト2位だというこの状況を打開するように、まずは誰かの責任ではなくてみんなで協力できるようにしてまいりたいなと思っています。
過去最低は4年連続で、全国ワースト2位というのも定位置みたいになっていて、東京都はちょっと別物なので、実質全国最低と言っていいのかなと思うのだが、さっき知事もおっしゃったように、市町村ごとには上がったり下がったりというのはあるので、たまたまワースト2位だったというよりは、東北1位になってしまっているというのは、何か宮城県の人口動態の構造的な問題なんじゃないかなとも思う。そこについては、どういう人が働いているのか、女性の出産をするような年齢の方がどういうライフスタイルで宮城で暮らしていらっしゃるのかということにも関わってくるのかと思うが、そのあたりはいかがか。
はっきりデータで示されているのは、20代から30代前半の女性が流出しているんです。宮城県は、実は10年間のデータを取ると、男性も女性も自然減ではあるんですけれども社会増なんです。12年遡って東日本大震災まで入れても社会増の県なんですよ。ということは、企業誘致とかが非常にうまくいったというのがあると思うんです。全国で過去10年間で男性も女性も社会増の都道府県というのは8都府県しかないんですね。47都道府県で8都府県しか、男性も女性も社会増という県はないんですよ。ですから、宮城県は、そういった意味では社会増になるような施策は非常にうまくいっているんです。はっきり言うと企業誘致がうまくいっているということだと思うんですよね。
それは私ずっとやってきて一つの成果だと思っているんですけれども、私がずっと考えて、こうやったら人口増えるだろうなと思ってやってきて、うまくいかなかったのは、企業誘致でものづくりの企業をやる(誘致する)と男性の社員が増えるので、そうするとカップルになる女性の人も増えるんじゃないかなと思ったんですけれども、はっきり分かったのは、20代から30代前半の女性がどんどん県外に出ていっているんですよ。
これは、言い訳をすると、大学生、専門学生が仙台を中心に多いので、その人たちが卒業したらみんな出ていくからと言えるんですけれども、それは、全国で大都市を抱えている県はみんな同じなので、じゃあ、その人たちが、そういう若い女性の人たちが働けるような環境をどうやって作っていくのか。そこがやっぱり一番重要なんですよ。若い女性が働けるような環境をどう作っていくか。これは、言い訳になりますけれども、県だけの力ではできないので、市町村、それから民間企業、みんなで力を合わせていかないと、働きやすい環境というのは作れないだろうなというふうに思います。ですから、自分のところは中小企業だからできないとか、そういうことを言わないで、みんなでとにかくいい例をどんどん共有していって、女性が、宮城で働いたら出ていきたくないと思えるような環境を作っていく、そこがやっぱり重要なんじゃないかなと思っているので、県に責任はないということは一切申し上げられませんけれども、とにかくみんなで一緒にやっていけるような環境を作っていかなきゃいけない。それはやっぱり旗頭である私の役割ではないかなと思っています。
同じ人口減少を背景とする話ではあるが、県営住宅について伺う。来月から住民向けの説明会が始まるが、現場を歩いて廃止の方針を聞いてほしかったんだ、ぜひ住宅の生活実態について、皆さまに知ってもらいたかったという声を聞いているが、知事はここはどのように受け止めるか。
ご案内のとおり、今後二十数年で2割以上人口が減るという中で、公的な住宅、これも非常に老朽化が進んでいる。また、市町村が災害公営住宅を東日本大震災を機にたくさん造りました。仙台市もたくさん造られた。こういった環境を考えますと、古い施設を、古い住宅をどんどん新しくしていくというのは、やはり時代の流れに私は沿っていないと考えます。そういった意味では、ある程度、団地を、県営住宅を集約化していくということが重要であろうと思います。これについては、恐らく県民の皆さんの理解を得られるかと思います。
ただ、それによって、今の住宅そのままがいいと言われる方にある程度ご協力いただかなければならないということも考えられると思います。10年ほどかけて移転支援を進めていくということになります。従って、すぐに立ち退きをしてくれと無理やり追い出すということではなくて、よくお話を聞いて、ご理解をいただいた上で移っていただくように努力をしていきたいと思っております。
何度も申し上げますけれども、大前提といたしましては、新しい県営住宅を造り続けるというのは時代にもうそぐわないということについては、ご理解をいただきたいと思います。
筋論のところで伺いたいのだが、まず手続として、廃止、住民の方にとってみると、1月6日付の紙が、ある日、紙がぽとんと県営住宅に投函され、それによって自分の住んでいるところが廃止の検討対象になっていることを多くの方が知ったんだと思う。その県営住宅の集約の是非の問題はもちろんあると思うが、それは一旦置いておいて、進め方に対しての反発というのもあろうと思うが、これについてはいかがか。
どのタイミングでやっても、必ずどこかで初めてということになるんじゃないかなと思うんです。恐らくそういうふうな言い方されないようにしようとするならば、全ての県営住宅にアンケートを出して、全ての住民の方にアンケートを出して、こういう方針なんですけれどもどうですかとやって積み上げていけばということになり、ものすごい年月がかかってしまう。そうしているうちに住宅自体が古くなってしまいますし、当然、いろいろな意見が出てきます。百花繚乱いろいろな意見が出てきますから、意見がまとまらないということになると思います。
従って、4病院にも通じることですけれども、やはりある程度、県としてこういう方針でという大方針を示した上で皆さんのご意見を募っていくというのが、私は行政としては正しい姿だというふうに思います。従って、今回のこの件も、住んでいる方にとったら突然にということになるかと思いますけれども、これについては、いろいろな検討をした上で出した結論であります。ただし、だから無理やり追い出すということではなくて、しっかりとご意見を聞いた上で、10年程度かけて移転支援を進めるということですから、まずはいろいろお話を聞かせていただきたいなと思っております。
今のご質問はプロセスとして問題なかったかということなんですが、私としては、このプロセスが行政としては正しいやり方だと考えているということであります。
もう1点だけ、筋論のところなのだが、知事が言われたように、人口減少時代に公的な賃貸住宅をどうするかというのは全国的な課題であるのは間違いないと思う。全国を見渡すと、中には、修復を進めながら若い世代の方を、学生の方を条件付きで入れてみたりだとか、あとは京都市のように若い世帯向けにリノベをしたりとか、そういう場所場所を見て、生かすところは生かす、集約するところは集約するというやり方を取っている県も、よそを見るとあったりする。それを見ると、宮城県の進め方というのは割と一律的にばっさりと進めていて、住民にとっては不安を抱きやすいやり方なのかなという感じはするのだが、それはいかがか。
決して修復しないというわけではなくて、残す建物については修復は当然していかなければ、メンテナンスをしていって、なるべく長寿命化していくようにしていかなければならないと思っています。幸町にあるURの建物を買って、幸町のURの施設のほうがはるかに機能がいいので、そちらの方になるべく移っていただこうということで、一切何もしないでどんどん潰していこうというわけでは決してなくて、利便性のいいところに移っていただけるように。URのところは、すぐ近くにイオンさんもあったり、買物するのにも便利ですし、住むにも便利です。駅も近くにあるということで、そういったところを準備しながら、逐次、いい形に持っていこうと。それで徐々に徐々に減らしていこうということ。
それから、東日本大震災の際に災害公営住宅が一気に増えました。何万戸とできましたので、そういった意味では、市町村の協力も得ながら、宮城県で全て完結するのではなくて、市町村の災害公営住宅なんかもうまく利用できれば、市町村も災害公営住宅の経営が楽になるわけですから、そして新しいところに住民の人たちも移っていけるわけですから、そういったようなことを全体を考えていけば、宮城県のやり方というのは、決して唐突で強引なやり方では私はないのではないかなと思います。
6月4日の青森県知事選の結果の受け止めを伺う。
さきの青森知事選挙におきまして、宮下さんが初当選をされました。非常に若くてフレッシュな方だなという印象を受けました。まだ44歳ということで、非常にお若い方です。私が初めて知事に当選したのは45歳でしたから、自分の初当選の頃のイメージとダブりました。今の三村さんは、非常に明るくて素晴らしいキャラクターの持ち主で、おられるだけでぱっと場が明るくなるような方でありました。後を引き継いで、青森県をどんどん大きくしていただきたいなと思います。
東北の仲間でございます。恐らく知事会のことについてあまりご存じないと思いますから、しっかりとお手伝いしながら、東北全体がよくなるようにしていきたいなと思います。非常にフレッシュな方が当選してよかったと思っております。
宮下知事は、青森新時代だったり県庁大改革というようなことをアピールしているが、宮城新時代とか宮城県庁大改革とか、触発されるところはあったか。
はい、ございます。宮城県は、青森県に負けないように、いろいろな改革に果敢に取り組んでいきたいなと思います。改革というのは、口で言うのは簡単ですけれども、当然痛みも伴いますので、その痛みに耐えながら、宮下さんには頑張っていただきたいなと思います。宮城新時代を目指したいと思います。
教育委員会の件になってしまうかもしれないが、先週の水曜日に教員採用試験の出願者数が発表されて、仙台市と分離で実施したここ7年間で人数が最低ということで、7年ほど前から出願者数が千人以上減っている状況なんですが、それに関して知事としての受け止めがあればお願いしたい。
教育委員会からは、出願者数の確保に向けて、説明会等を通じて教職の魅力などを発信した結果、新卒者の出願者数を一定程度確保でき、出願倍率は昨年度より伸びたと聞いています。
やはりたくさんの方に受けていただいた方が、当たり前ですけれども、それだけ優秀な方が採用できるということだと思います。そういった意味では、出願者数が増える努力というのは、教育委員会においてやっていただきたいと思います。
制度が変わって、仙台市は仙台市で、それ以外はそれ以外でということになりましたので、当然、県内において、仙台市の教育委員会とそれ以外のところのある意味競争ということにもなると思います。私はこれは望ましい競争だと思っていまして、よりいい人材を採れるように、それぞれの教育委員会が魅力あるものに切磋琢磨していくことが重要だと思います。そういった意味で、仙台市は都市ですし非常にコンパクトですので、魅力が高いのは事実だと思いますが、それに負けないような教育委員会にしていただきたいなと思っています。詳しくは教育委員会のほうにご質問いただきたいと思います。
今日で宮城県沖地震から45年ということで、あらためて知事としての所感と、教訓を今後の防災にどう生かしていくかというところで話を伺えればと思う。
本日で宮城県沖地震から45年、それから、あさって、岩手・宮城内陸地震から15年という節目の年になりました。宮城県沖地震では、家屋やブロック塀の倒壊、地盤の崩壊が発生をいたしまして、それによって耐震基準が変わったと。非常に大きな災害でありました。
時間の経過と共に、東日本大震災すら知らない世代がだんだん増えてきています。45年たって風化が進んでいると私自身も思っておりますが、それによって亡くなった命が帰ってくるわけではないわけでございます。しっかりとこういった教訓、歴史というものを語り継いでいくということが重要なことではないかなと思います。そういった意味では、マスコミの皆さんにいろいろ特集を組んでいただいていることに感謝を申し上げたいと思います。
先週金曜日、みやぎ県民防災の日、これは6.12を意識して総合防災訓練を実施いたしました。今回は、北海道・三陸沖後発地震注意情報の下で発災し、県庁舎で光回線とモバイル通信が途絶したという非常に劣悪な状況、東日本大震災よりも厳しい状況にして訓練を行いました。毎回いろいろな訓練をしていて、いついかなるときでも被害を最小限にできるように努めてまいりたいと思います。
その6月9日の訓練で、知事が飛行機内から指示を出されたというところで、そのシチュエーションというか、実際に指示されていての感想を伺う。
電話は当然機内では使用できないので、航空会社さんに事前に予約して、本当の災害のときに使えるかどうか分からないんですけれども、Wi-Fiを使えるようにお願いいたしまして、タブレットを使って、メールで指示を送ったということでございます。なかなか通じづらかったです。飛行機に乗りながらは難しいかなと思いました。
もちろんそういう訓練をすることは重要です。何が起こるか分からないので、重要ですけれども、私がいないときのために副知事がいて、両副知事がいないときには総務部長等がというように優先順位があるので、全て私に頼らなければできないという環境では駄目だと。私は東日本大震災を経験していますから、大きな災害が来てもそれなりに仕切る自信は今ありますけれども、私がいなければ何もできない組織では弱いと思っていますので、私がいなくても伊藤副知事が、伊藤副知事もいないときは池田副知事が、池田副知事もいない、3人ともいないときには総務部長等が、必ず瞬時にリーダーとなり適時適切な指示を出して危機を乗り越えられるような環境を作っていくというのが、今の私に与えられた役割ではないかなと思っています。私がいなくても仕切れるような組織を作っていきたいなと、そういう人材を育てていきたいなと思っています。今回はそういう訓練になりました。なかなか通じづらかったですね、やはり空の上だとね。
女川原発の差止め訴訟について伺う。結果はご存じだと思うが、差止めを認めないという判決になった。避難計画の実効性みたいなことについても、仙台地裁からの判断というのは出なかった。住民の方たちが、原告の方たちが望んでいたというか求めていた、本当にこの計画に沿って避難して大丈夫なのかというところの説明というのを今後されていくんだと思うが、この計画の実効性について担保する責任はどこにあるのかも含めて、裁判の結果の所感を伺う。
計画の実効性の責任は国にあると思います。これは内閣総理大臣が認めた上でオーソライズされた計画ということであります。ただ、実際に避難をするということになりましたならば、県や自治体、もちろん国も入ってきますけれども、県の役割は非常に大きいと思ってございます。
計画は、計画どおりに進めるかどうかということを検証しながら、逐次、修正をしていくということが必要だと思います。当初作ったときにはアプリを活用するといったようなことは計画に入っておりませんでしたので、時代の変化と共にいろいろな使えるアイテムも変わってくると思いますし、やり方も変わってくると思いますので、その都度修正をしながら、住民の皆さんに納得していただけるようなものに作り上げていきたいと思っています。現時点においては、今の計画で何とかやれるのではないかなと私は思っております。
コロナが5類移行になって1か月が過ぎたところではあるが、これから経済がようやくスタートラインに立ったという状況であると思うが、前を向いていく、それも大事な一方で、これまでのコロナに対しての県としての対応とか、100年後にまたこういった感染症が流行するということが今後予想されているところだが、ワクチン接種でしたり後遺症だったり、あと発症した人数とか、そういったデータも含めて、県としてこれから何かまとめていく、これまでの対応を検証、まとめていくというような何か具体的な考えなどがあれば伺う。
コロナについては、5類になったとはいえ、全て終わったわけではなくて、患者がゼロになったわけではなく、おかげさまで重症者や死亡者というのはほぼほぼいないという状況にはなっておりますけれども、まだ完全に終わったわけではないと思っておりますから、私的には現在進行形だと思っております。従って、現時点において何かまとめるというようなことは考えておりませんが、全て記録は残しております。
この問題は宮城県だけの問題ではなくて、国全体で考えるものでありますので、まずは国の動向等を見ながら、必要に応じて、そういったようなものの検証などもやっていく必要があるのかなと思っていますが、今すぐにコロナについて将来に向けて何らかの検証を県独自でやるということは考えてはおりません。
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