掲載日:2023年4月11日

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宮城県知事記者会見(令和5年4月10日)

知事定例記者会見

【知事発表項目】について、手話通訳を導入しています(原則、会見日の翌々日公開)。

全国統一地方選挙前半戦について

Q

昨日の統一地方選前半戦について2点伺う。

まず1点。全国的に見ると無投票区が37.1%と拡大して、4人に1人が選挙の洗礼を受けない議員が誕生している。今の地方議会のいわゆる議会制民主主義の危うさが浮き彫りになった。宮城も、今回選挙がなかったとはいえ、他山の石ではなく、かつて議員を経験された村井知事にその傾向と対策についてお聞きしたい。

もう1点。今回の選挙では、道県議選で女性の当選者が14%と、過去、人数、割合とも最高になった。この結果について感想をお聞きする。

村井知事

まず、無投票当選が拡大していることに対して危機感を持つべきではないかと、そして、それに対する傾向と対策、これをどうすればいいのかというご質問でございました。

調べてみましたら、全選挙区が今回939選挙区があるそうですけれども、そのうちの37.1%に当たる348の選挙区で無投票であったと。特に人口の少ないところは1人区が多かった。これは宮城県議会でも言えることなんですけれども、人口の少ない1人区で無投票が非常に多くなってしまうという傾向があると思います。

どうすればいいのかということについては、なかなか私がコメントする立場にはないと考えてございますが、やはりしっかりと競争原理を働かせるということが有権者のためにもなりますし、議員の能力を向上させる意味でも重要なことだと思います。緊張感を持たせるという意味からも、やはり選挙は無投票でないほうがいいと思います。有権者にとって選択肢がないというのは非常に不幸なことでございますので、選挙に出やすい環境というものを国としても考えていく必要があるだろうと思います。

報道で見たことがあるんですけれども、特に地方議員、県議会はまだいいんですけれども、小さな町や村の議員だと給料が非常に安いということがありますから、議員の給料だけで生活が成り立たないということです。例えば、議会を夜に開催するようにして、昼間働きながら議員活動もできるようにするといったようなことを考えていく。これは、小さな自治体はなかなか体力がございませんから、そういったことがやりやすいような制度設計、これを国として考えていくということが重要ではないかなと思います。あとは議員の定数問題ということも絡んでくると思いますので、こういったようなことは自治体がそれぞれ工夫をしていただければと思っております。

それから二つ目の、女性の議員が14%となって過去最高となったけれども、この結果についての所感はどうかということでございます。

人口の半分は女性ですから、14%という数字は、過去最高といえども、決して高い数字ではないと思います。私も政治家になって28年になりますけれども、女性の考え方というものと男性の考え方というものは違いがかなりあると思います。同じ人間でも違います。そういった意味から、女性の意見をですね、多様な意見を取り入れる意味では、女性の議員が半分いるということが私は望ましいと思っています。従って、50%を境に男性と女性がだいたい分かれるといったような形になるべきだと思います。

やはりまだまだ日本社会は女性の皆さんが社会に出て活躍しづらい社会なのではないかなと思いますので、そのようなものの改善を目指していかなければならないと思います。議員だけではなくて、県の職員も、幹部もまだまだ半分に達しておりませんし、今日こうやって見ましたら、記者の皆さん、ここにいる記者全員男性ですかね。女性の方おられますかね。1人おられました。ということでありますので、まだまだ、全ての面において半分は女性が占めるといったような、そういった社会を目指していかなければならないと思っております。

Q

統一選についてだが、徳島県知事選で現在5期目の飯泉知事が敗れ、新人の後藤田さんが当選された。5期目ということで、多選批判というのが、後藤田さんも県政の刷新というのを掲げて当選された中で、長期に知事をやられている方への多選批判について知事はどのようにお考えか。

村井知事

一般的によく言われることですので、恐らく4選や5選の知事にぶつかっていくときには、新人の方は必ずそういう言い方をするものだと受け止めております。ただ、私いつも言うんですけれども、何期やるかというよりも、仕事の内容はどうであったかということ。特に現職ですよね、現職の場合は、2期目であっても3期目であっても、5期目であっても6期目であっても7期目であっても、今までの仕事で何をやってきて、将来それをベースに次に何をやりたいのかということをはっきりと県民に示すということが、選挙に臨む際に重要なことだと思います。現職ですから、当然新人からいろいろな批判を受けることは、これはもう覚悟しなければならないことだと思います。5期目になって6期目になると、当然多選という声が出るんじゃないかなと思います。

Q

仕事の内容と単純な多選批判というのとあったときに、村井知事はご自身で、多選批判というのはご自身には当たらないと思われるか。

村井知事

これは逆に皆さんにお聞きしたいですよね。村井さんはどうですかということを皆さんに逆にお聞きしたいんですけれども、それは人それぞれだと思います。

正直申し上げて、私は何期やりたいとか思ってやったことは一回もありませんで、1期目のときからいつでも辞めようと、駄目だったら辞めようと思っていましたし、東日本大震災がなければもう少し早く辞めていた可能性が高いと私は思っています。ただ、東日本大震災を受けてこれが自分の天命だなと思って、こういうことをやろうと、自分にしかできないことをやってみようと思っていろいろなことをチャレンジしてやってまいりました。まだやるべきことがあると思って5期目までやらせていただきましたので、周りから多選と言われるようになってくると、やるべきことがあるかどうかでいろいろ判断をしていきたいなと思っていますけれども。つまり、あれでしょ、6期目出る気あるかみたいな。

Q

そこまで言っていないです。

村井知事

そういう感じでどうでしょうか。ちょっとごまかした感じがしますけれども。

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阿武隈急行について

Q

先日、阿武隈急行の在り方検討会議が開催され、BRT化も選択肢の一つにということで方針を示されたが、これに加えて今の経営状況も踏まえてご所感をお願いする。

村井知事

阿武急は県も出資している株式会社でございます。会社として、国がBRT化に向けて財政支援するといったような記事も載っておりましたから、そういったようなことを受けて(補足:鉄道の利用促進、BRTやバスへの転換も含めてあらゆる手立てを)検討し始めているものだと思っております。

Q

現在の経営状況について、出資する側である県としての受け止めはいかがか。

村井知事

かなり厳しいと思います。県の外郭団体の1団体に位置づけています。県が関与している外郭団体の中では最も経営が厳しいと思っています。将来的な展望を考えましても、人口がどんどん減っていく地域で、利用者が増えることがなかなか見込めません。そういった意味では、今回の会社の検討というものは評価に値するのではないかと思います。

今回は福島県側と宮城県側の関係者を入れて話し合いの場を持つということでございますので、県としては、宮城県側としての考え方をまとめなければならないと思います。早速県の担当である企画部には、宮城県側の考え方というのをまとめなければいけませんので、4月か5月か6月か分かりませんけれども、なるべく近いうちに、県と立地3市町、つまり丸森、角田、柴田とわれわれ、それから会社の皆さんが1回集まって今後のことについて、3月に立ち上がった阿武急の会議の中で取り上げられる議題について、宮城県側の考え方を取りまとめるような場を持つべきじゃないかと指示をしているところでございます。

Q

乗客運賃も検討対象だということに加えて、BRTのバスとかそういったことへの転換もあり得べしというふうな内容になっているが、知事として、交通網等についてはどういうスタンスで今後協議に臨んでいこうと考えているのか、もう少し伺う。

村井知事

やはり地域交通ですから住民の皆さんの足です。ですから、足をなくすことはできない、それは大前提だと思っております。ただ、同時に経営という側面も切り離すことはできないと思います。赤字を垂れ流すということになってくると、このツケは利用されない県民の皆さまにもお願いしていったり、周辺の市や町の負担にもなっていくということです。これから車両の更新がどんどん出てくる。鉄路も傷んでくる。いろいろな施設が駄目になってくる。私がこの間行ったときには駅舎が雨漏りしていました。こういったものの改修もしなければならないということになってまいりますから、地域の皆さまの足をどう確保するのかということと経営をどうやっていくのかということをしっかり考えていかなければなりません。

特に福島県側と宮城県側ではかなり経営状況が違いまして、福島県側は割と経営状況がいい一方、宮城県側は非常に経営状況が悪いということでありますので、ある意味福島県側にもご迷惑をおかけしています。そういうことを全体的に考えながら、今回、会社側が問題意識を持って宮城県側と福島県側の自治体関係者も加わっていろいろ議論しましょうということを始めたということでありますから、私は今の時宜にかなった対応ではないかと思っています。

ただ、会社がやっていることだから、県は県として意見を述べればいいのかというと、やはり決してそうではなくて、宮城県側の経営が非常に大変だということですので、宮城県としては、周辺の自治体1市2町とまずは宮城県側の考え方をどうやってぶつけていくのかということを考えていくべきだと。町、市、県がそれぞればらばらなことを言っていたらまとまりませんので、まずは宮城県側の意見をまとめるような、協議の場を作ってもいいんじゃないかと、その指示を出しまして、角田市や丸森町や柴田町に今お諮りをするよう指示しているところであります。

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伊藤副知事の就任について

Q

新年度、伊藤副知事がご就任されて、議会でも答弁されたが、あらためて、本人がいる前で大変失礼かもしれないが、手腕に期待されることを起用の理由も含めて伺う。

村井知事

行政経験が非常に豊富で、特にコロナの問題、4病院の問題、非常に大変な局面が続いたわけですけれども、そういったときに、職員を鼓舞して陣頭指揮を執って、いろいろな病院等外の皆さんと交渉して結果を残してくれたと思っています。これからまだ4病院の問題を含め解決しなければならない課題がたくさんございますので、私の右腕左腕となってしっかりと仕事をしていただけるものだと思っております。

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県内4病院の再編について

Q

今、4病院の話が出たので関連して質問させていただきたいが、知事は県議会の2月定例会の中で、この議会が終わって年度が替わったら、県のほうから積極的に出向いて早いうちから説明に行きたい、そしてお話を聞きたいという趣旨の発言をされていた。年度が替わったばかりだが、その説明に向かうスケジュール感みたいなものを教えてほしい。

村井知事

まだ具体的には決めておりませんが、今日の朝の幹部会で、そういう場を設けてほしい、できれば6月議会の前に一度二度やれればやりたいなということをお話をいたしました。また、私でなくても副知事なり部長なりがいろいろ伺って話を当然聞くことはできますので、全て私が対応というのはとても時間的に難しいと思いますから、みんなで分担しながらいろいろご意見を聞いていこうと考えております。

Q

条件によっては知事ご本人が行かれるというパターンも……

村井知事

それはあると思います。まだ分かりません。

Q

6月議会の前には知事は伺いたいというお考えか。

村井知事

まだ決まっていないんですけれども、6月議会で恐らくそういう質問が出るでしょうから、そういう場も含めて検討してほしいとお話をしております。

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新型コロナ5類移行後の対応について

Q

5類の移行が迫ってきたが、移行後の宿泊療養施設の在り方とか、あるいは自宅療養者への食料とか生活日用品の配達等々、今のやり方について今後どのように変更していくのか伺う。

村井知事

まだ日にちがございますので、月末に向けてしっかりと検討するように指示をしております。本部会議を開催するかどうかも含めて、まだ現在の段階では未定だということであります。ただ、国のほうから5類になったらこういう形でというたたき台が示されておりますので、それを基本的に踏まえての対応になるだろうと思います。現在、コロナの患者が、若干増えたり若干減ったりというようなことで、ほぼ落ち着いている状況であるという認識ではおります。

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再生可能エネルギーの新税について

Q

週末、ネットによる記事が流れたが、事業者の団体から意見書が出ていて、ざっくり言って難色を示しているのかなと読める意見書だったように思う。知事はこれをどのように受け止められているのか伺う。

村井知事

今回載った記事ですけれども、皆さま方が承知されておられます意見書の内容があのような記事になったと受け止めております。あの3団体で調整を行って、意見書、意見を取りまとめていただいたことに、大変ありがたいと感謝をしているところでございます。

この意見書によって、大規模森林開発を伴う再生可能エネルギー発電所開発への規制等の導入の必要性や、地域と共生する再生可能エネルギーの導入を推進するという考え方を3団体の皆さまと共有できたことをあらためて確認できました。意見書において県に求められております促進区域の設定スケジュールを示すことや、新税が適切なエリアにおける適切な開発を促進する、よき道しるべになるように検討することなどの内容、これをしっかり受け止めなければならないと思っておりまして、今、最終案の検討を進めております。

新聞では、みんなで反対だということで何か動きをしているというような感じですけれども、意見書の中では何が何でも反対であるといったような書き方はされておりませんでしたので、県の受け止めとしては、今言ったような意見書の内容をしっかり受け止めて、条例に反映させていきたいなと考えているということでございます。

Q

意見書の中では、促進区域の設定スケジュールを課税前に示してほしいと。もう一つは、最後のくだりの中で、一定の投資が既になされたものについてはしかるべき適切な措置を取ってほしい。具体的に何かと聞いたら、要するに非課税にしてほしいと言っている団体もいらっしゃった。団体それぞれ思惑はあるかもしれないが、課税前にいわゆる適地となる再エネ促進区域はどうなるんですかということ、あとは着工前でも一部非課税にしてほしいと。ここは反映可能なのかどうか。今後、6月議会に条例案を提案するというスケジュール感になっていたかと思うが、ここに変更の可能性はあるのかどうなのか、どのようにお考えか。

村井知事

現在、今月末までにパブコメの意見を取りまとめております。その後、5月の中旬に再エネ・省エネ審議会が開かれまして、最終的に答申をいただくということになっています。最終的には私が決めますけれども、今の段階では審議会にお諮りをしている段階でございますので、そういったいろいろなご意見、今の意見書であったりパブコメの意見を聞いた上で、再エネ・省エネ審議会において議論していただき、結論を出して答申をしていただきたいと思います。その答申結果を受けまして、6月議会に提案するかどうか、提案するならばどういった内容にするかということを決めたいと思います。まだ今の段階では分からないというのが現状です。

Q

団体の中には、広報レベルで、あれは要するに反対ということなんですというふうに言っている方もいるが、どうでしょうか。

村井知事

はい。少なくともわれわれは、その3団体から出てきた意見書が3団体のお考えと思っておりますので、個人的には当然賛否いろいろあろうかと思いますけれども、その意見書が3団体のお考えという受け止め方をさせていただきたいと思います。

ただ、何回も言いますように、お金を取るというよりも、とにかく促進区域になるようにご自身で努力してくださいと。そして、住民の皆さんの理解を得られるように最大限努力をしてください。そして、市町村にご理解をいただくように努力をしてください。そういう意味を込めたものでありますので、その趣旨を皆さん理解をしていただいておりますので、大きな反対運動には私はならないのではないかと思っております。

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令和5年度の県政運営の抱負について

Q

新年度というところで、ちょっと漠然とした質問で大変恐縮だが、県が抱える課題、少子高齢化とか、あるいは4病院の再編・統合とかいろいろな課題があると思うが、今年度、知事が達成したいと思っているところ、具体的な数字とか期間とかそういうのがあれば教えてほしい。

村井知事

新年度が始まったばかりですので、数字や期間というのはここでは申し上げませんけれども、やはり5月8(訂正:7日)まではコロナがまだ2類相当でありますから、患者が増えないようにしっかりと対応していきたいと思いますし、コロナ後の対応というものもしっかりと考えて、混乱のないようにしてまいりたいと思います。

また、物価高騰対策、これは先の議会で予算が通りましたので、速やかに対策を打って、事業者や県民の皆さんの生活が少しでも落ち着くように、安定するようにしてまいりたいと思います。

また、やはり避けて通れないのは震災復興であります。これも予算を認めていただいた部分を最大限有効に活用してまいりたいと思いますし、今年はALPS処理水の放出という問題もありますから、そういったようなものにも注意深く対応していきたいと思います。

人口減少への対応というのは、これはもう宮城県のみならず全国共通の課題でありますけれども、出生率の向上のみならず、若者の県内定着であったり外国人材の受入れ、あとは他県からの流入ですよね、社会増になるような施策、これをしっかり進めてまいりたいと思います。

あわせて、今年はDX、これに力を入れようと思っておりまして、今週、部課長公所長会議を県庁で開きますけれども、その際、1時間ぐらい私の考えるDX施策について話しまして、全庁挙げて検討するよう指示をしたいと思っております。この程度でよろしいでしょうか。幾らでも出てくるんですけれども、この程度にしておきます。

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