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北村ふるさと保全会広域協定は多面的機能支払交付金を活用して,石巻市北村地区の農村環境保全活動に取り組んでおり,活動の一環として,北村小学校と連携した啓発活動を展開しています。
9月1日,北村小学校5年生11名を対象に,出前講座及び水質・生き物調査が開催されました。
会のはじめに,北村ふるさと保全会の勝又会長より「出前講座や調査を通じて,田んぼのことについてよく聞いて勉強して欲しい」とのお話がありました。
(開会のあいさつの様子)
まず,農業・農村について理解を深める出前講座として,以下の3つの講座が行われました。
1つ目の講座「田んぼの『昔』と『今』」では,たくさんの図が掲載された資料を基に,「昔」は馬・牛や様々な道具を用いて人力で農作業を行っていたのに対し,「今」は機械を使って農作業を行っているという説明をいただきました。
2つ目の講座「農業水利施設が持つ役割について」では,1日に田んぼ1アールあたりで約2,000リットルの水が使用されること,北村の田んぼの水は旧北上川から揚水機場,用水路を通って田んぼに運ばれ,排水路,排水機場を通じて定川へ戻ることについて説明がありました。
3つ目の講座「農業・農村が持つ多面的機能」では,田んぼは作物を作る役割だけでなく,洪水を防ぐ役割や土砂崩れを防ぐ役割,生き物を育てる役割など,多面的な機能を持っているということについて説明を行いました。
いずれの講座でも,児童の皆さんは質問に対して答えを考えたり,頷いたりと,熱心に話を聞いてくれました。
(出前講座の様子)
続いて,学校ちかくの水路での水質・生き物調査が行われました。
この調査では,検査キットを使用して,水路のCOD(化学的酸素要求量)とpH(水素イオン指数)を調べます。
CODは水の汚れ,pHは水が酸性・中性・アルカリ性のいずれかを調べる指標となります。
調査の結果,水路の水は稲の生育に充分な水質であることが分かりました。
(水質調査の様子)
まず,児童の皆さんは保全会の方々が別の水路で採取した生き物を観察しました。
(左:保全会から生き物を見せてもらう様子,右:保全会で採取したナマズ)
続いて,東部地方振興事務所から網の使い方を説明したあと,実際に水路での生き物調査を行いました。
(水路での生き物採取の様子)
数十分ほど採取を行い,その後,採取した生き物の紹介と観察を行いました。
(生き物を観察する様子)
今回の調査ではたくさんのオタマジャクシとエビが採取されたほか,フナ,タモロコ,モツゴ,ヤゴ,シジミなども確認できました。また,カナヘビの姿を見ることもできました。
(左:オタマジャクシとエビ,中央:フナ,右:タモロコ)
(左:ヤゴ,中央:シジミ,右:カナヘビ)
調査を終え,児童からは実際の生き物調査を通じて,「身近にたくさんの生き物がいることが分かった。今後の勉強にも活かしたい」と感想発表がありました。
最後に,北村ふるさと保全会の勝又会長から閉会のあいさつを頂き,今回の田んぼの学校は終了しました。
講座によって農業・農村にかかる知識を広め,生き物調査等によって農業・農村をとりまく環境について実感できる田んぼの学校となりました。
(集合写真)
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