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前谷地ふるさと保全会は,多面的機能支払交付金を活用して,石巻市前谷地地区の農村環境保全活動に取り組んでおり,活動の一環として前谷地小学校と連携した啓発活動を展開しています。
令和3年7月14日,前谷地小学校5年生19名を対象に,出前講座と生き物調査が行われました。
今回の活動は小学校の皆さんに農業・農村への理解や関心を深めてもらうことを目的としており,前谷地ふるさと保全会と河南矢本地区管理体制整備推進協議会の主催で実施されました。
まず前谷地ふるさと保全会の門間会長から挨拶を頂いた後,出前講座が行われました。
一つ目の出前講座として,河南矢本土地改良区から農業水利施設が持つ役割についての説明がありました。
農業水利施設(揚水機場や排水機場)のはたらきと共に,旧北上川からの水が田んぼへどのように運ばれ,また川へ戻っていくのかについて,児童たちはクイズに答えながら学習しました。
次に二つ目の出前講座として,東部地方振興事務所農業農村整備部より,農業・農村の持つ多面的機能(田んぼは洪水を防いだり,生き物を育てる場になったりと,多面的な機能を持っているということ)について説明を行いました。
(出前講座の様子)
そして,児童たちは小学校から少し離れた水路へ移動し,水質調査と生き物調査を実施しました。
まずは,水質調査を行います。今回は,COD(化学的酸素要求量)とpH(水素イオン指数)を調べました。
CODは水の汚れ,pHは水が酸性・中性・アルカリ性かを数字で表しています。
水路から汲んだ水を検査キットに入れると,キット内の薬に反応して水の色が変わります。その色によって,CODとpHの数値をそれぞれ判定しました。
これらの調査の結果,CODは概ね6,pHは7(中性)でした。
CODの数値からは水路の水が農業用水として適したものであり,pHの数値からは生き物がすみやすい水であることが分かりました。
(水質調査の様子)
次に,児童たちは水路にいる生き物を調べました。
まずは網を使って,水路にいる生き物を採取します。
30分ほどで児童たちはたくさんの生き物をつかまえることができました。
(生き物を網で採取する児童たち)
そして児童たちは採取した生き物を観察しました。
生き物と図鑑とを見比べながら生き物の名前を調べます。
(生き物を観察する児童たち(左),生き物の名前を調べる児童たち(右))
今回の生き物調査では,アブラハヤ,コイ,ウグイ,ドジョウ,シマドジョウ,フナ,カエル,ザリガニ,モクズガニなどが採取されました。
(コイ(左),アブラハヤ(右))
(シマドジョウ(左),モクズガニ(右))
生き物調査を終え,小学校に戻ったあと,児童たちからは感想が発表されました。
「カニがいてびっくりした」,
「ドジョウなどの魚がいっぱいいてすごく楽しかった」,
「たくさんの種類の生き物がいることが分かって楽しかった」と話してくれました。
最後に前谷地ふるさと保全会推野副会長より挨拶を頂き,今回の活動は終了しました。
今回の活動で,児童たちはたくさんの生き物とふれあい,農業・農村へ愛着を深めてくれました。
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