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広渕ふるさと保全会は,多面的機能支払交付金を活用して,石巻市広渕沼地区の農村環境保全活動に取り組んでおり,活動の一環として広渕小学校と連携した啓発活動を展開しています。
朝からさわやかな陽光がふりそそぐ田植え日和のもと,広渕小学校5年生27名が田植え体験を行いました。
最初に,保全会の会長さんからあいさつを頂き,児童たちは苗の手植えの方法について保全会から指導を受けました。
次に,田植機での田植えを見学しました。皆さん熱心に様子を見ています。
(田植機での田植えを見学する児童たち)
そして,いよいよ田んぼの中へと入ります。児童たちは裸足での泥の感触に,にぎやかな声をあげていました。
(田んぼに入ろうとする児童たち)
苗の植え方や田んぼでの歩き方など,慣れない作業が多い中でも,慣れてくると児童たちはどんどん苗を植えていきます。互いに声を掛け合い,まだ植えられていない場所へ自ら進んで行くなど,積極的に田植えを行っていました。
また,アメンボや蛙に興味を持ち,蛙をつかまえる様子も見られました。
(苗を植える児童たち)
30分ほど経過すると,児童たちの植えた苗で田んぼがいっぱいになりました。
(児童たちが苗を植えた田んぼ)
最後に,児童の代表から「大変だったけど楽しかった」,「足が取られて動きづらいけど,一生懸命頑張った」など感想が発表されました。また,保全会の副会長さんからは,近年の稲作をとりまく状況や,食べ物を大切にして給食を残さないようにしてほしいといったお話がありました。
終始,児童たちは活発に活動に取り組んでおり,農業について関心を持ち,理解を深めることができたようでした。
今回植えたのはもち米で,今後,稲刈りを行い,餅つきを実施する予定です。
(集合写真)
8月5日,広渕小学校5年生22名は水稲生育調査,水質調査,そして生き物調査を行いました。
まず,広渕ふるさと保全会の会長さんから開会の挨拶を頂いたあと,児童たちは稲の生育状況を調べました。児童たちはこの田んぼで5月に手植えでの田植え体験を行っており,今回の調査は自分たちの植えた稲の苗がどのように成長したのかを知る機会となりました。
保全会から,稲は順調に成長しており,あと1か月半で刈り取りができること,一般的に稲は出穂後50日で稲刈りが行われること,カメムシが害虫であることなどの説明があり,児童たちはこれらのお話に真剣に耳を傾けていました。
そして,稲の高さを測り,現在90cmほどまで稲が育っていることを確認しました。
(保全会からの稲の生育状況の説明を聞く児童たち)
続いて,児童たちは田んぼのわきにある水路の水質について調査しました。
今回はCOD(化学的酸素要求量)とpH(水素イオン指数)を測定します。CODは水の汚れ,pHは水が酸性・中性・アルカリ性かを数字で表しています。
水路から汲んだ水を検査キットに入れると,キット内の薬に反応して水の色が変わります。その色によって,CODとpHの数値をそれぞれ判定します。
調査の結果,水路中の水は稲を育てるのに十分な水質であることが確認できました。
(水路から汲んだ水を検査キットに入れる様子(左),水の色を確認する様子(右))
そして,児童たちは生き物調査をしました。
田んぼには稲などの作物を育てるだけでなく,生き物たちのすみかとなる役割があります。
実際にどのような生き物が田んぼの水路に生息しているのか,児童たちは網を使って調査を行いました。
(網で水路の生き物を採取する様子(左),網の中の生き物をつかまえる様子(右))
この調査の結果,この水路にはドジョウ,ザリガニ,タニシなどの生き物がいることが分かりました。
(ドジョウ(左),ザリガニ(右))
(タニシ)
生き物調査を終え,児童からは,
「田んぼの水の中に生き物はいないと思っていたけれど,意外と色々な生き物がいてびっくりした」,
「ザリガニなどがいてびっくりした」
などの感想が発表されました。
最後に,保全会の副会長さんから挨拶を頂き,閉会しました。
今回,内容が盛りだくさんの充実した「田んぼの学校」を行うことができました。
今後児童たちは,この田んぼで稲刈り体験を行う予定です。
(集合写真)
10月11日,広渕ふるさと保全会の主催で,広渕小学校5年生25名を対象に稲刈り体験が行われました。
これは,5月に田植え体験を実施した学習田にて,成長したもち米を収穫するものです。
収穫は昔ながらの手鎌を使う方法で行われました。
(学習田の稲穂)
まず,広渕ふるさと保全会の石垣会長より,「初めて鎌を使うと思うが,ケガをしないように無理せずゆっくりと作業しましょう」と挨拶を頂いたあと,長倉副会長より,「稲の根より少し離れたところを刈り,8~10株程度をひとまとめにして束にします」と稲刈りの方法について説明がありました。
児童たちはひとり一本ずつ鎌を持って,稲刈りに取りかかりました。
保全会の方々からアドバイスをいただきながらの挑戦です。
(保全会員からアドバイスを受ける様子)
(稲刈りの様子)
刈った稲は10株程度をひもでまとめて,一つの束にします。
(稲を束にする様子)
初めての手鎌を用いた稲刈りでしたが,児童たちはあっという間に作業に慣れ,次々と稲を刈り,ひもで束にしていきました。
稲の刈り方や束ね方について互いに教え合いながら,協力して作業に取り組んでくれました。
(稲刈り作業の様子)
そして,束ねられた稲は保全会の方々によって,稲杭と呼ばれる棒へ掛けられていきました。
これは「棒掛け」と呼ばれる作業で,束ねた稲を日光や風で乾燥させるものです。
収穫直後の稲は水分を多く含んでいますが,このままだとお米が腐ってしまう可能性があります。
そこで,稲を干すことによって水分を取り除き,米の品質を保つのがこの作業の目的です。
(左:稲杭,右:稲杭に稲束を積み上げていく様子)
開始からおよそ1時間後,学習田での作業は終了しました。
(稲刈り終了後の学習田の様子)
作業のあと,児童たちからは,
「米の刈り方が分かり,自給自足に役立つと思った。勉強になった」,
「今日体験したのは昔の人が行っていた方法で,今は機械を使っているが,
(今後)お手伝いをしたい」,
「昔ながらのやり方は大変だった。今は機械で便利だと思った」
といった感想が発表されました。
最後に保全会の八木副会長より,「宮城のお米は美味しいので,いっぱい食べましょう。今日収穫したもち米は,お正月に餅として食べるので楽しみにしてください」と挨拶をいただき,稲刈り体験は終了しました。
昔ながらの手鎌を用いた稲刈りを実際に体験し,作物をつくる大変さを体感する一方,その楽しさを児童の皆さんは感じているようでした。
また,約半年を通じて,稲の成長について学習する貴重な機会ともなりました。
(集合写真)
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