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広渕ふるさと保全会広域協定は多面的機能支払交付金を活用して,石巻市広渕地区の農村環境保全活動に取り組んでおり,活動の一環として,広渕小学校と連携した啓発活動を展開しています。
5月12日,石巻市立広渕小学校5年生33名が田植え体験を行いました。
毎年度実施される行事で,もち米の「みやこがねもち」を手植えする体験です。
会のはじめに,主催である広渕ふるさと保全会の石垣会長からあいさつがあり,その後同保全会の桂谷氏より手植えでの苗の植え方についての説明がありました。
(開会のあいさつの様子)
児童たちは手植えの体験の前に,保全会の構成員の方による田植機での田植えの見学をします。
(田植機での田植えを見学する様子)
(動画)田植機での田植えの様子
手植えでは一本一本苗を植えなければなりませんが,田植機を使うと一度に5~8条程度(今回使用した田植機は6条)苗を植えることができます。児童たちはその速さを実感している様子でした。
見学のあとはいよいよ手植えの体験です。児童たちは苗を片手に,裸足になって田んぼに入っていきました。はじめての裸足での田んぼの土の感触に驚きの声があがります。
(左:田んぼに入っていく児童たち,右:苗を手植えする児童たち)
植える際には,事前に田んぼに付けられた十字の線の交差する部分に苗を植えます。
このことによって,手植えでも等間隔で植えることができます。
(参考:十字の線の交差部分に植えられた苗)
植え方について保全会の方々からアドバイスをもらいながら,児童たちは積極的に田植えをしてくれました。
(保全会の構成員と一緒に田植えをする児童)
あっという間に田植え体験は終了しました。田植え体験のあと,児童たちは自分たちで土のついた足を洗うための水を手押しポンプでくみ上げました。
(ポンプで水をくみ上げる児童たち)
最後に児童の皆さんから以下の感想が発表されました。
そして,会は広渕ふるさと保全会の高橋副会長からのあいさつで終了しました。
秋には収穫体験も予定されており,稲の成長の仕方を学び,農業・農村への理解を深める1年間となりそうです。
(集合写真)
8月4日,5月に田植え体験を行った田んぼにて水稲生育調査,水質・生き物調査を実施しました。
はじめに広渕ふるさと保全会の石垣会長から「暑いので,こまめに水分を摂りながら,事故のないように活動をしてほしい」と挨拶をいただきました。
(開会のあいさつの様子)
まず,5月に手植えで田植えを行った稲の生育状況について保全会とともに確認をしました。
田植えの際には4~5本を1株として植えていましたが,分げつして19~20本に増えていることが確認されました。
(水稲生育調査の様子)
続いて,水質調査が行われました。検査キットを使って,田んぼのわきの水路の水のCOD(化学的酸素要求量)とpH(水素イオン濃度指数)を計測します。調査の結果,水路の水は稲の生育に充分な水質であることが分かりました。
(水質調査の様子)
最後に,生き物調査を行いました。網を用いて,水路にどのような生き物が生息しているのかを確認します。
児童たちはグループに分かれて生き物をどんどん採集してくれました。
結果,ニホンアカガエル,ドジョウ,ボラ,エビ,ガムシなど多様な生き物がいることが分かりました。
(左:生き物の採集の様子,右:観察用アクリルで観察する様子)
(左から,ニホンアカガエル,ドジョウ,ボラ,エビ)
全ての調査が終了し,児童たちからは以下の感想が発表されました。
会の最後に,広渕ふるさと保全会の高橋副会長から「今日行った活動の中で興味があるものがあれば,ぜひ今後に活かしてほしい」と挨拶をいただきました。
暑さの中でしたが,水分補給や休憩を十分に行いながら,体調を崩さずに活動を行うことができました。
(左:閉会のあいさつの様子,右:集合写真)
10月6日,広渕小学校5年生29名が稲刈りを行いました。
5月に田植えを行い,8月には生育調査を行っていましたが,いよいよ収穫を迎えることができました。
当日は,広渕ふるさと保全会の石垣会長から「9月の豪雨にも負けず,稲が倒れていない。晴れていて恵まれた天気だが,風が強いので気をつけて稲刈りをしてほしい」と開会のあいさつをいただきました。
(左:稲刈り前のほ場の様子,右:開会のあいさつの様子)
続いて,同保全会の桂谷氏から,稲刈りの方法について,実演を交えて説明がありました。今回の稲刈りは手鎌を用いて行います。1株ずつ刈った後は,稲束にする必要があることから,8株程度をひとまとまりにして地面において欲しいとのお話がありました。
(手鎌での稲刈りの方法についての説明の様子)
そして手鎌を手にし,児童たちは稲刈り体験を行いました。互いに教え合ったり,保全会からアドバイスをもらいながら,だんだんとコツをつかみ,積極的に稲刈りをしてくれました。
(稲刈りの様子)
収穫後の稲には水分が含まれており,お米が腐ってしまう可能性があるため,乾燥させる必要があります。
今回は束にした稲を「稲杭」と呼ばれる木の棒に積み上げる「棒掛け」という方法によって,日光や風で稲を乾燥させます。
児童たちが刈った稲を保全会が稲束にし,それを稲杭に積み上げました。
そして,棒掛けのあと,児童たちはほ場に落ちてしまった穂を協力して拾いました。一生懸命作業を行う様子がみられ,保全会からも「今までで一番きれいに落穂を拾うことができた」との言葉をいただきました。
(左:棒掛けの様子,右:落穂を拾う児童たちの様子)
児童たちからは以下のとおり感想が発表されました。
この日は,校長先生も参加をしてくださり,「食べ物を育てるのは大変で,私たちの口に入るまでたくさんの時間がかかっている。この恵みや農業の町に生まれたありがたさを実感して欲しい」と児童たちへお話ししてくださいました。
最後に保全会の高橋副会長から「1年間,いろいろな過程を経て米づくりをしている。一粒一粒を大事に食べて欲しい」とあいさつをいただき,閉会しました。
(左:閉会のあいさつの様子,右:稲刈り後のほ場の様子)
5月の田植えから始まり,稲作や田の周辺の環境について理解を深めることができ,農業・農村を深く知ることができる1年間となりました。
(集合写真)
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