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令和2年度,広渕小学校5年生35名は,広渕ふるさと保全会と協力し農業の体験や学習を行っています。
令和2年8月6日,水稲の生育調査と水質調査,生き物調査を実施しました。
調査を実施したほ場
まず,水稲の丈を測定したところ,約80cmまで成長していることが分かりました。
続けて,分けつの本数を計測しました。
結果,一株あたり平均して30本程度の分けつが認められました。
分けつの本数を数える児童
続けて,ほ場に隣接した水路の水質を調査しました。
調査は,水質により色が変わる試験薬を用いて行うものです。
今回計測したのは,COD(化学的酸素消費量)とpHです。
CODは大まかに,水の汚れの度合いを示す指標となります。
また,pHは水が酸性・中性・アルカリ性のいずれにあたるかを示すもので,多くの生物において,生息に望ましいのは中性の水となります。
試験薬の色を確かめる児童
調査の結果,ほ場の水が水稲の生育や,多くの水生生物の生息に適したものであることが分かりました。
最後に,生き物調査を行いました。
生き物調査は,ほ場に隣接した水路で網を用いて実際に生き物を採取し,どのような生き物が生息しているのか学習するものです。
生き物を採取する児童たち
(左)児童が採取したアメリカザリガニ (右)児童が採取したドジョウ
たくさんの生き物のすがたを見ることが出来,地域のゆたかな自然を実感できる調査となりました。
一連の調査が終了した後,児童から感想の発表がありました。
「稲の成長をみることができてよかった。」
「自分は生き物を捕れなかったが,いろいろな生き物を見ることができてよかった。」
などといった感想が発表されました。
感想発表する児童
令和2年10月15日,稲刈りを行いました。
稲刈りはコンバインなどの農機具ではなく,手鎌を用いた昔ながらのやり方で実施しました。
広渕ふるさと保全会の会長挨拶ののち,保全会会員より稲の刈り方について説明しました。
児童たちは真剣な面持ちで,保全会会員の説明に耳を傾けていました。
お話を聞く児童たち
稲刈りのやり方について解説を終えた後は,早速作業を行いました。
当初は慣れない様子だった児童たちも,保全会会員や改良区職員,市職員のアドバイスを受けながら次第に慣熟し,後半は手際よく稲を刈ってゆきました。
刈り取り作業の様子
収穫できました!
刈った稲は,10株程度をひと束にして,稲杭に掛けてゆきます。
稲杭は,稲を干すためのものです。
地域により様々な呼び方・形式がありますが,今回は木の棒を十字に組んだものを用いました。
稲を束にする作業の様子
稲束の棒掛け作業の様子
中腰になって稲を刈り,重い稲束を稲杭まで運ぶ作業は身体への負担が大きいものですが,稲刈りをやりきった児童たちは皆満足そうな表情でした。
児童たちの思い出となり原体験となるような,充実した農業体験となったのではないでしょうか。
集合写真
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