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我が国と台湾は、自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった基本的価値を共有し、様々な分野において交流があり、強い絆で結ばれている。本県も台湾と厚い信頼と友情で結ばれており、東日本大震災の際に台湾から多くの支援と応援のメッセージが届き、復興への大きな力となったことは、県民の心に今なお深く刻まれている。
本県においては、仙台市と台南市、栗原市と南投市において交流が深められているほか、南三陸町においては、東日本大震災で被災した町内唯一の公立病院である南三陸病院が、台湾赤十字(紅十字會)を経由した台湾からの寄付金約22億2,000万円をもとに、平成27年に再建を果たすなど、本県と台湾との絆は震災を経て更に強いものとなった。
令和2年における日台間の貿易総額は約7兆5,000億円を超え、我が国にとって台湾は第4位の輸出入先となっている。また、本年2月21日に東京電力福島第一原子力発電所の事故発生後に導入された日本産食品への輸入規制措置の緩和を決定しており、我が国と台湾の貿易パートナーとしての相互の重要性は今後ますます高まるものと予測される。
そのような中、台湾は、昨年9月にCPTPPへの加入を正式に申請した。台湾は、APEC(アジア太平洋経済協力)に参加し、WTO(世界貿易機関)にも加盟しているが、CPTPPへの台湾の加入が実現すれば、我が国を含む環太平洋地域の経済貿易に活力を与え、域内経済に好循環を生み出すことはもとより、我が国としても、経済のみならず、様々な分野における日台間の協力関係の強化が期待されるところである。
よって、国においては、台湾のCPTPPへの加入に向け、各締約国に対して積極的に働きかけを行うよう強く要望する。
右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和4年3月18日
宮城県議会議長 菊地 恵一
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
外務大臣
農林水産大臣
経済産業大臣
内閣府特命担当大臣(経済財政政策) あて
先の大戦における沖縄戦では一般住民を巻き込んだ悲惨な地上戦が行われ、多くの尊い命が失われた。糸満市摩文仁の平和祈念公園内にある「平和の礎」には、国籍や軍人、民間人の区別なく、沖縄戦などで亡くなられた宮城県出身者637人を含む24万1,632人の氏名が刻銘されている。
糸満市摩文仁を中心に広がる沖縄本島南部地域は、昭和47年の本土復帰に伴い、戦争の悲惨さや命の尊さを認識し、戦没者の霊を慰めるために、自然公園法に基づき、戦跡としては我が国唯一の国定公園(沖縄戦跡国定公園)に指定されている。同地域では、沖縄戦で犠牲を強いられた民間人や命を落とした兵士の遺骨が残され、戦後76年が経過した現在も戦没者の遺骨収集が行われていることから、沖縄戦戦没者の遺骨等を含むとされる沖縄本島南部地域の土砂を各種の事業で利用することは人道上許されないとの声が高まっている。
また、平成28年3月には超党派の議員立法で「戦没者の遺骨収集の推進に関する法律」が制定され、戦没者の遺骨収集の推進に関する施策を総合的に策定し、及び確実に実施することが国の責務とされたところである。
よって、国においては、日本で唯一、住民を巻き込んだ苛烈な地上戦が行われた沖縄の事情に鑑み、沖縄戦で命を落とされた多くの方々の尊厳を守るためにも、「戦没者の遺骨収集の推進に関する法律」を遵守し、主体的に戦没者の遺骨収集を実施することを強く要望する。
右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和4年3月18日
宮城県議会議長 菊地 恵一
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
厚生労働大臣
国土交通大臣
環境大臣
防衛大臣
沖縄基地負担軽減担当大臣
内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策) あて
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