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掲載日:2021年7月5日

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意見書(令和3年6月定例会)

宮城県議会Top条例・意見書等

学校教育におけるデジタル化の適切な推進を求める意見書

 現在、教育の現場では、「誰一人取り残すことのない公正に個別最適化され、創造性を育む学び」の実現を目指す「GIGAスクール構想」の一環で、児童生徒への1人1台の情報端末の貸与及び校内の高速通信ネットワークの整備が進められている。
 「GIGAスクール構想」に対しては、ICTを活用したオンラインでの授業や宿題の配布、さらにデジタル教科書・教材の活用など、各人の状況に合わせた学習を推進することにより、多様な学びの実現と教職員の負担軽減などへの期待が高まっている。
 一方で、すべての教員が情報端末を活用した一定レベルの授業を行うことができるように、個人情報の取扱い及び管理も含めた教職員の資質の向上が求められる。また、デジタル教科書・教材は、学校から貸与された端末を使い、学校のシステムに接続する必要があることから、例えば、転校先でも復習や学びが継続できる環境を整備しておくことも重要である。さらに、デジタル教科書・教材のみを使用した場合には、学習の基本能力である「読解力」の低下が危惧されることから、これを防ぐような学習の進め方の検討が必要である。
 よって、国においては、各自治体が学校教育にICTを浸透させ、更なる教育の充実を図るため、次の措置を講ずるよう強く要望する。

1 情報端末の利活用や個人情報の取扱いなど、教育現場のデジタル化に対応する教職員研修の在り方について検討を進めること。

2 基幹となるシステムや個々のソフトウェアの整備、情報端末や通信設備の修繕や定期更新など、教育現場や家庭学習に必要なICT環境を整備するための学校教育予算の充実・確保とその在り方について検討を進めること。

3 様々な規格や出版元の情報端末及びデジタル教科書・教材の互換性を確保するための統一規格について検討を進めること。

4 よく聞き、よく読み、よく書くなどの生涯学び続けるための基本的な「学ぶスキル」を身に付ける上で、紙面の活用や、オンラインでの学習と対面学習の併用を検討すること。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 令和3年7月5日

宮城県議会議長 石川 光次郎

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣 あて

地方財政の充実・強化を求める意見書

 地方自治体は、地方財政が厳しい状況にある中、医療、介護などの社会保障、子育て支援策の充実、児童虐待防止、生活困窮者自立支援、貧困対策、環境対策、地域交通の維持・確保、空き家対策など、その果たすべき役割が拡大し、より多様化、複雑化した行政需要への対応を求められている。また、公的サービスを担う人材が不足している中でも、人口減少対策に加え、地域経済の活性化、地域社会の維持・再生、近年多発している災害への対応、防災・減災事業、被災地の復興、さらに新型コロナウイルス感染症対策などの重要課題に取り組んでいかなければならない状況にある。
 地方自治体が必要な行政サービスを安定的かつ効果的に提供していくためには、国が増大する地方の財政需要を的確に把握し、これに見合う地方一般財源総額の確保を図ることをはじめとした、持続可能な地方税財政基盤の構築が不可欠であることは言うまでもない。
 また、地方の財源不足を解消するためには、臨時財政対策債等の特例措置に頼るのではなく、地方財政の基盤となる地方交付税の法定率の引上げを含めた抜本的な見直し等を行うべきである。
 よって、国においては、地方自治体が地域の実情に応じた自主的かつ主体的な取組を長期間にわたって実施していくことができるよう、地方交付税の総額を安定的に確保・充実するとともに、地方交付税の財源保障機能と財源調整機能を維持・拡充するなどして、地方財政の一層の充実・強化を図ることを強く要望する。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 令和3年7月5日

宮城県議会議長 石川 光次郎

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
内閣府特命担当大臣(地方創生) あて

子供政策の充実を求める意見書

 少子高齢化が深刻な我が国において、子供たちの健やかな成長・発達を力強くサポートしていくことの重要性がかつてなく高まっており、国、都道府県、市町村が強力に連携して取り組むべき課題である。
 地方行政の現場では、子供・子育てに関する様々な相談や、家庭教育支援の充実などの多様な要望が住民から日々寄せられている。妊娠、出産、保育、教育、医療、福祉、児童虐待、非行、貧困、いじめ、事故など多岐にわたる相談や要望に適切に対応すべく、現場の職員は国と連携しつつ尽力しているが、国の一元的な窓口が存在しないため、十分な連携が取れず、迅速かつ適切な対応ができないケースもある。また、必要な施策を進める上で、財政的な制約も深刻である。
 よって、国においては、子供政策の充実を図るため、次の措置を講ずるよう強く要望する。

1 専任の大臣のもとで強い権限を持って子供・子育てに関する施策を一元的に所管する省庁を設置すること。

2 地方自治体間での格差が生じないよう、国が主導して国・都道府県・市町村の連携体制を構築すること。

3 地方自治体の子供政策を充実させるため、財政支援を強化すること。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 令和3年7月5日

宮城県議会議長 石川 光次郎

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
文部科学大臣
厚生労働大臣
内閣府特命担当大臣(少子化対策) あて

性的指向・性自認に関する差別の解消を求める意見書

 多様な性の在り方や、それぞれの違いを当然のこととして受け入れ、多様な生き方を認め合う社会を実現することは、「個人の尊厳」が尊重される社会の形成に欠かせない。
 近年、性的少数者に対する認知が大きく進む一方、日常生活や、就職活動を含む職場や学校などの社会生活においては、性的指向・性自認を理由とする差別的な取扱いを受けることが少なくないため、多くの当事者が本来の自分を隠して生きている現状がある。
 性的少数者は、性的指向・性自認をカミングアウトした場合や、意図せずに知られた場合、差別や偏見、ハラスメントにさらされるという困難に直面する。また、本人の性の在り方が同意なく第三者に暴露されるアウティングも大きな問題となっている。こうしたことから、性的指向・性自認を理由とする差別の解消は喫緊の課題である。
 海外では、国や地方公共団体、企業等において役職を有する者が性的少数者であることを表明したとしても、差別的な取扱いを受けることなく、その者が持つ能力を十分に発揮することが歓迎される社会を既に形成している国も数多くある。
 よって、国においては、社会全体が性の在り方の多様性を受け入れていくことを目指し、性的指向・性自認に関する広く正しい理解の増進や差別の解消を目的とした環境整備を行うよう強く要望する。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 令和3年7月5日

宮城県議会議長 石川 光次郎

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
法務大臣
文部科学大臣
厚生労働大臣 あて

お問い合わせ先

議会事務局 政務調査課政策法令班

仙台市青葉区本町三丁目8番1号

電話番号:022-211-3593

ファックス番号:022-211-3598

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