東日本大震災宮城の震災対応記録

(職員インタビューによる震災の記憶・経験の伝承)

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観光の振興

 東日本大震災により、沿岸部を中心に県内の観光施設、観光資源、観光ルートは甚大な被害を受けた。また、発災直後から、県内への旅行、宿泊予約の大半がキャンセルとなった。旅行をはじめとする娯楽・レジャーに対する自粛ムードが日本全体を覆う中、発災から1か月後の4月11日、知事は「被災地が元気になるためには過度に自粛することなく、経済活動やイベントの開催等を積極的に行い、日本全体を盛り上げてほしい」とのメッセージを全国に向けて発信した。これ以降、県の観光を再生させるための施策を県内外において推進することとなった。
 5月9日、宮城県において平成20年度以来の2回目となる「仙台・宮城デスティネーションキャンペーン(以下「DC」)」の開催(平成25年4月~6月)が発表され、県はDCプレキャンペーンとして「仙台・宮城【伊達な旅】復興キャンペーン」を7月から平成24年3月まで実施。さらに、11月には、県の農林水産業関係者、観光関係者、首長ら645人が一堂に会し、仙台・宮城「食と観光」首都圏大キャラバンを実施し、仙台・宮城の魅力をPRした。そして、平成25年に開催されたDCでは、震災直後から準備してきた各地域の取組が高く評価され、本県の復興を全国に発信するイベントとなった。
 被災者が体験を語り聞かせる、「語り部ガイドツアー」は、平成23年5月に南三陸町で最初に実施された。語り部の取組が、震災の教訓を後世に正しく伝える上で有効であることから、県は平成24年3月に「語り部ガイド等育成研修会」を実施した。この研修会をきっかけに亘理町で語り部の活動が始まる等、各地に伝承活動が広がっていった。

後輩たちへのメッセージ

関連項目

東日本大震災ー宮城県の発災後1年間の災害対応の記録とその検証ー

(宮城県総務部危機対策課・平成27年3月)

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