東日本大震災宮城の震災対応記録

(職員インタビューによる震災の記憶・経験の伝承)

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行政庁舎の復旧

 県災害対策本部が設置された行政庁舎は、発災直後、地震により電気・ガスの途絶、スプリンクラーからの漏水、エレベーター全12基の停止等、様々な被害が発生したが、建物には大きな損傷がなかったため、災害対応拠点としての機能を維持することができた。
 電気については、発災当日深夜に東北電力から通電されるまで、非常用自家発電設備により電源を確保した。通信は主回線が不通となり、他社の回線を使用し通信手段を確保、庁舎機能を最低限確保して業務を遂行した。
 また、発災直後から行政庁舎に避難してきた1000人以上の帰宅困難者に対しては、避難場所や防寒具、食料の提供等を行うとともに、観光課が
中心となって交通機関の情報を集め、1階ロビーに掲示した。
 県内8か所の合同庁舎のうち沿岸部の気仙沼、石巻、南三陸の合同庁舎は、津波により通信用設備や非常用発電機が水没する等の被害を受け、初動期の災害対応拠点機能が大幅に低下することとなった。

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