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鬼首菜は鬼首地区において農家が代々種を取りつないできたカブ菜の一種です。正確なことは不明ですが「鬼首菜」と認識されて生産され始めたのは戦後,食糧難の時代からとされています。地元では「地の菜」がなまり「ずなっこ」と呼ばれ,主に漬け物として親しまれてきました。味はほんのり辛みがあり、香りが強いのが特徴です。葉や茎が緑色のものと紫色のものの2種類があります。
8月上旬に播種し,寒さが増してくる11月頃に収穫することで辛みが生まれます。
生産農家は数十年前までは30~40戸ほどありましたが,今では4戸ほどに減っています。現在は,一般にあまり流通していない幻の野菜です。
以前,ホテルなどでの加工品の販売を試みましたが傷みが早く,添加物を使わず自然のままの味を楽しんでもらいたいという生産者の思いから販売を続けることを断念しました。
生産者の髙橋さんは,今後は,観光素材の一つとして「あそこに行けば鬼首菜が食べられる」と周囲に知られ,地元の旅館などで使ってもらえたら良いと話していました。そのためにも知名度の向上が必要です。令和3年度からは大崎地域世界農業遺産推進協議会が進める「豊饒の大地「大崎耕土」世界農業遺産ブランド認証制度」の認証品となり,「道の駅おおさき」で販売会が行われたほか,現在,地域の漬け物店で加工品の試作に取り組んでいるそうです。
また,令和3年は宮城県南郷高等学校が「大崎耕土世界農業遺産支援プロジェクト」として鬼首地区を訪れ,鬼首菜の採種作業や収穫作業の支援を行いました。
このように,各方面が関わりながら,伝統野菜鬼首菜の再興に向け進んでいます。
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