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掲載日:2018年11月1日

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県政ニュース/「みやぎ環境税」 未来のために 今できること ~平成29年度実施事業とその成果~(みやぎ県政だより平成30年11月・12月号)

県は、宮城の豊かな環境を守り、次の世代へ引き継いでいくために、平成23年度から「みやぎ環境税」を導入し、さまざまな事業に取り組んでいます。

どのような事業を実施しましたか?

4つの視点((1)低炭素社会の構築に向けた取り組み、(2)森林保全の取り組み、(3)生物多様性などの自然環境を守り育てる取り組み、(4)こうした取り組みを支える人材の育成など)から「新みやぎグリーン戦略プラン」として施策を取りまとめ、これを踏まえて51の事業に取り組みました(下記)。
そのほかに、市町村向け事業として、みやぎ環境交付金事業を実施しました。

実績・成果を教えてください

二酸化炭素を削減しました

家庭用の太陽光発電システムやエネファーム(燃料電池)の導入、既存住宅の断熱改修、事業者用の自然エネルギー設備(太陽光発電・風力発電・バイオマス発電(※1)など)の導入などを支援することにより、約8万7787トン(平均的な家庭 約1万9400世帯分の年間排出量とほぼ同じ量)の二酸化炭素排出を抑制しました。

※1 木屑や燃えるゴミなどを燃焼する際の熱を利用して電気を起こす発電方式

森林を整備し、森の働きを高めました

二酸化炭素吸収機能を高めたり、降雨などによる山崩れや土壌の流出を防止したりするため、596ヘクタールの間伐や54ヘクタールの造林などの森林整備を推進しました。

基金の残高はどのくらいですか?

「みやぎ環境税」は、課税目的に沿った事業にのみ使用し、その使い道を明らかにするため、「環境創造基金」(以下「基金」)に積み立てて管理しています。
平成29年度は、税収と資金運用などで約17億1999万円の収入がありました。一方で、事業の実施に約17億7840万円を支出しました。
この結果、平成29年度末の基金残高は、前年度末の7億7106万円から5841万円減少し、7億1265万円となりました。基金の残高は、平成30年度以降の事業に引き続き活用していきます。

視点1 低炭素社会の推進 14事業/6億6323万円

環境配慮と経済発展が両立する地域社会を構築するため、事業者や家庭における積極的な二酸化炭素の削減に向けた取り組みを推進しました。

主な事業

  • スマートエネルギー住宅普及促進事業/2億9211万円
    家庭用の太陽光発電システム、蓄電池、エネファーム、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(※2)の導入及び既存住宅の断熱改修に対する補助
  • 省エネルギー・コスト削減実践支援事業/1億4857万円
    省エネルギー設備(高効率の空調機、ボイラー、LED照明など)を導入する事業者に対する補助

※2 高断熱化と高効率設備により省エネ化し、太陽光発電等でエネルギーを創ることにより、年間エネルギー消費量の収支がゼロ以下となる住宅

視点2 森林の保全・機能強化 12事業/7億586万円

二酸化炭素の吸収機能など多面的機能を持つ森林や里山の管理・保全および森林資源活用に向けた取り組みを推進しました。

主な事業

  • 温暖化防止間伐推進事業/1億5831万円
    手入れ不足により生育が滞り、二酸化炭素吸収機能や土壌保全機能の低下が懸念される人工林の間伐や森林作業道の整備に対する補助
  • 県産材・木のビルプロジェクト推進事業/9271万円
    新たな木材需要の創出が期待されるCLT(直交集成板)などを用いたモデル施設の建設への補助

CLTで構成された建築物の骨組みの写真
CLTで構成された建築物の骨組み

視点3 生物多様性・自然環境の保全 15事業/4970万円

生物多様性を育む豊かな自然環境の保全・再生のための取り組みを推進しました。

主な事業

  • 野生鳥獣適正管理事業/1200万円
    鳥獣被害対策専門指導員による有害鳥獣の捕獲に係る支援や個体数調整
  • 伊豆沼・内沼よみがえれ在来生物プロジェクト事業/1234万円
    ゼニタナゴ・カラスガイなどの在来生物の生息確保対策、オオクチバスなどの外来生物の駆除

視点4 環境共生型社会構築のための人材の充実 10事業/5596万円

持続可能な地域社会の構築に貢献する人材の育成や環境教育の一層の充実を図る取り組みを推進しました。

主な事業

  • こもれびの森「森林科学館」改修事業/2377万円
    森林環境教育や人材育成の拠点である森林科学館の展示施設の改修
  • パリ協定温暖化対策強化事業/494万円
    プロスポーツ団体との連携や県主催による地球温暖化防止普及啓発イベントの実施

プロスポーツ団体との連携イベントの写真
プロスポーツ団体との連携イベント

実績ピックアップ 里山林健全化事業

Q1 どのような事業ですか?

里山林(さとやまりん)は、人間の居住地域の近くに広がる森林です。近年、コナラやミズナラなどのナラ類が集団で枯れる「ナラ枯れ」が増加しており、森林を健全な状態に保つため、被害木の伐採・害虫駆除などを支援しています。

Q2 ナラ類がまとまって枯れる理由は?

体長5ミリメートル程度のカシノナガキクイムシが、7月から9月にかけてナラ類の木に集団で穴をあけて侵入し、産卵します。その際に、体内に持っているナラ菌が木に感染し、木が弱って根から水を吸い上げられなくなることで急速に枯れてしまいます。

Q3 里山のナラ類が枯れると?

二酸化炭素の吸収、山崩れの防止などの森林が持つさまざまな機能が低下するほか、景観の悪化や枯れた木が倒れて人や建物に被害を及ぼす恐れがあります。また、木材資源の減少により、薪や炭などの燃料、キノコ栽培の原木、家具や建具の原料確保などにも影響を与えます。

Q4 ナラ枯れの防除にはどのような方法がありますか?

主に薬で害虫を駆除し、枯木を伐採します。伐採した枯木はチップや燃料として利用する場合もあります。

Q5 県内の被害量と防除方針は

平成25年度以降、被害が急増しており、昨年度の被害量は前年度比345%増の4730立方メートルと過去最大になりました。そのため、予防、駆除、森林の若返り(被害を受けやすい高齢木・大径木の利用)の視点を持って防除対策に取り組んでいます。

Q6 昨年度の成果を教えてください

942立方メートルのナラ枯れ被害木の処理を支援しました。

写真/被害木を伐採後、集積、くん蒸
被害木を伐採後、集積、くん蒸

大和町宮床の里山林の写真

みやぎ環境税に関すること
お問い合わせ

県環境政策課
TEL 022(211)2661
http://www.pref.miyagi.jp/soshiki/kankyo-s/(環境政策課)

みやぎ環境税の仕組みに関すること
お問い合わせ

県税務課
TEL 022(211)2323
https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/zeimu/(税務課)

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広報課広報班

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