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長期保存が可能で、二酸化炭素(CO2)を排出しないクリーンなエネルギーとして注目を集める水素。
県は、東日本大震災以降、水素エネルギーの利活用推進に取り組んでいます。これまでに、東北初となる商用水素ステーションが開設し、水素で走る燃料電池自動車(FCV)の普及も徐々に進んできています。今年3月には、災害対応能力の強化に向けて楽天生命パーク宮城内に水素エネルギー発電設備を導入しました。
今年3月、県と楽天野球団は、太陽光と水素エネルギーを活用した自立型の発電設備を、宮城野原公園総合運動場(仙台市宮城野区)にある楽天生命パーク宮城に導入しました。
この設備は、再生可能エネルギー(注1)である太陽光から得られた電気で、水を電気分解して水素を取り出し、水素を吸着する金属(水素吸蔵合金)に蓄えます。貯蔵した水素は燃料電池(注2)を使って発電に利用します。水素の製造から利用までCO2を排出しません。
発電した電気は、球場内にあるコミュニティーFM局で使用します(図1)。
《注1》再生可能エネルギー
一度利用しても比較的短期間に再生が可能であり、資源が枯渇しないエネルギー。太陽光、風力、水力、地熱など。
《注2》燃料電池
水素と空気中の酸素を化学反応させて電気と熱を発生させるシステム。反応物として水しか排出しないためクリーンであり、化学反応から直接エネルギーを取り出すためエネルギー効率が高い。
※水素エネルギー発電設備H2EMS™(水素エネルギーマネジメントシステム)
災害時には、設備内にためた水素により発電し、コミュニティーFM局やデジタルサイネージ(電子掲示板)に継続して電力を供給できるため、災害情報を提供することができます。また、避難者の携帯電話などに充電できるよう備え付けた電源を開放するほか、発電時の排熱を有効活用した温水の提供も可能です。
今年度、この設備を活用し、水素エネルギーの普及啓発のためのイベントなどを開催する予定です。ぜひご参加ください。
詳しくは、ホームページで順次ご案内していきます。
3月26日に行われた完成記念式典
楽天野球団が運営するコミュニティーFM局
「Rakuten.FM TOHOKU」
デジタルサイネージと非常時に開放される電源
発電設備は東芝エネルギーシステムズ製「H2One™」。球場入り口南側、交番の脇に設置。発電能力は一般家庭の30日分
水素は、水を電気分解して製造できます。また、水素と空気中の酸素との化学反応で電気に戻すこともできます。
発電した電気を水素として蓄えることで、電気そのものでは難しい長期保存が可能となり、災害時など必要なタイミングで電気を活用することができるという特徴を持っています。
これまでは主に、マーガリンや口紅など油脂を固める用途のほか、ロケットや産業用などの特殊な燃料として使われてきましたが、最近では家庭用燃料電池(エネファーム)や燃料電池自動車(FCV)など、より身近なところでも活用が広がっています。
お問い合わせ
県再生可能エネルギー室
TEL 022(211)2683
http://www.pref.miyagi.jp/soshiki/saisei/(再生可能エネルギー室)
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