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震災復興計画「発展期」初年度となる本年度の予算は、震災復興の総仕上げに向け、これまでの取り組みの加速化とともに、子どもの心のケアなどの課題にきめ細かく対応しています。また、沿岸部の観光復興など、遅れがみられる分野への支援を拡充しています。
企業などの人手不足対策、教育・医療・福祉の充実などに新たな事業を盛り込み、発展期におけるわが県のさらなる飛躍を目指します(主な事業は平成30年度の主な事業に記載)。
予算規模は、前年度から1044億円減の1兆1206億円となっています。特に、震災分が920億円減と大きく減少している点に、ハード整備を中心とした復興事業の進展ぶりが表れています(グラフ1、2)。
仙台市への税源移譲などにより県税が減少するほか、地方交付税などの歳入も減となるため、最終的に退職手当債24億円や財源不足に備えた積み立てである財政調整基金の取り崩し147億円で財源を確保しました。
厳しい財政状況が続きますが、戦略的な財政運営により、県政の課題解決に積極的に取り組んでいきます。
用語の解説
【歳入】
県税………県民税、事業税など県に納めていただく税金です
国庫支出金………国が使用目的を特定して交付するお金です
地方交付税………所得税などの国税収入の一部が国から交付されるお金で、使用目的は特定されません
県債………公共施設の整備や財源不足を補うための借入金です
【歳出】
人件費………公立学校の教員や警察官などを含む職員の給料などに使うお金です
公債費………県の借金に当たる県債の返済などに使うお金です
扶助費………児童手当や生活保護などの給付に使うお金です
普通建設事業費………道路や学校の建設などに使うお金です
補助費等………高齢者の医療費や介護保険の給付など、市町村などが実施する事業に交付するお金です
持続可能な財政運営と今後の県勢発展に向けた施策などへの重点的な財源配分に取り組むため、「新・みやぎ財政運営戦略」(平成30年度から32年度)を策定しました。
財政健全化に向け、歳入歳出の両面での財源確保対策により296億円を捻出します。それでも本年度予算を基にした中期的な財政見通しでは、社会保障関係経費の増加などに対応するため、消費増税を見込んでも3年間で財政調整関係基金を351億円取り崩さなければならず、平成32年度末の残高は44億円と枯渇が目前に迫ることになります(表)。
H30年度 | H31年度 | H32年度 | |
---|---|---|---|
歳入(A) | 11059 | 10066 | 9874 |
うち県税 | 2916 | 2996 | 3226 |
歳出(B) | 11206 | 10227 | 9915 |
うち社会保障関係経費 | 1297 | 1357 | 1371 |
財源不足額(AーB) | ▲147 | ▲162 | ▲42 |
(参考)「新・みやぎ財政運営戦略」の取り組み効果 | 105 | 89 | 102 |
財政調整関係基金の取崩 | 147 | 162 | 42 |
(参考)財政調整関係基金年度末残高 | 247 | 85 | 44 |
こうした厳しい財政状況の中でも、復興事業の完遂に向けて全力を注ぐとともに、復興後を見据えた基盤づくりを推進するため、本戦略に掲げた対策を着実に実施し、健全な財政運営に努めてまいります。
県は、分かりやすい財務情報の公開やコストを意識した行財政運営の推進のため、平成19年度決算から新地方公会計制度に即した財務諸表を公表してきました。
平成28年度決算からは、全国の自治体が統一的に用いる基準での財務書類の作成を進め、3月に公表しました。詳しくは、ホームページをご覧ください。
政策推進の基本方向の4つの柱立て(特集 震災復興計画「発展期」スタート参照)に沿って、震災からの復旧・復興や発展期におけるさらなる飛躍に向けた取り組みを推進します。
被災地のコミュニティ再生などを支援します
水素エネルギーの普及啓発を図ります
石巻圏域に子ども・若者育成支援の拠点となる総合相談センターを設置します
被災者の心の問題への対応を支援します
企業グループなどの復旧を支援します
国内外から観光客を誘致します
水産加工業や漁業の就業者確保を支援します
ワインとのマッチングによる6次産業化など食産業の新商品開発や販路開拓を支援します
高速幹線道路の建設を推進します
松島海岸駅のバリアフリー化を支援します
心の問題を抱える児童生徒を支援します
大規模災害時に円滑な支援活動を行うための拠点を整備します
移動販売など新たな販売手法に取り組む商店街などを支援します
企業の人手不足解消を支援します
新ブランド米「だて正夢」の生産体制整備やブランド力向上を図ります
保育士の業務負担軽減などを支援します
放課後児童クラブの運営など地域の子ども・子育てを支援します
県立学校にタブレットなどを整備します
国際バカロレアの認定取得に向けた取組を推進します
仙台医療圏の救急搬送の効率化を推進します
精神科救急医療の24時間受入体制を整備します
がん患者の医療用ウィッグ購入を支援します
骨髄提供者への助成制度を創設します
介護職員の労働環境改善を支援します
県が国民健康保険の財政運営の主体として加わります
新たな警察署を整備します
県や市町村が実施するニホンジカやイノシシなどの鳥獣害防止対策を強化します
災害に備え、河川改修を推進します
お問い合わせ
県財政課
TEL 022(211)2315
FAX 022(211)2395
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