「“みやぎの現場”訪問事業」(仙台広域圏)の概要・平成22年度
(1)9時20分~10時10分 東洋刃物株式会社多賀城工場(多賀城市宮内2-4-1)
東洋刃物株式会社は,大正14年,金属学の世界的権威であった本多光太郎博士の提唱により創設した産学協同の先駆的な工業用機械刃物の総合メーカー。常に最新の研究成果と技術を導入し数々の特許を取得。一貫した品質保証体制を確立し,多様化・高度化する顧客ニーズに対応する商品づくりを行っている。
庄子公侑代表取締役社長に御説明いただきました。
(主な意見)
- 価格競争では海外にかなわないので,品質,付加価値重視の製品づくりをしている。
- 会社の生い立ちから地元に恩返ししたいという気持ちがあり,宮城で頑張っている。
(知事のコメント)
- 刃物というと小さなイメージがありますが,今日見せていただいて大きさに圧倒されました。
- 大正14年以来,常に最先端の技術を研鑽しながら宮城県でものづくりを続けていただき感謝します。
(2)10時25分~11時5分 特別養護老人ホーム 「第二清楽苑」(七ヶ浜町花渕浜字高山25-3)
社会福祉法人千賀の浦福祉会が経営する特別養護老人ホーム。利用者,地域住民,ボランティアなど施設に関わる方々が“共に生きる”ホームを理想とし,地域に溶け込んだ,明るく楽しい施設づくりを目指している。
瀧口家弘理事長,菅原美子施設長に御説明いただきました。
(主な意見)
- 特別養護老人ホームにおける国の個室化推進に,村井知事が反対されているが全く同感である。在宅と施設,個室と多床室を実態に合わせて組み合わせた介護が必要である。
- 介護度4,5の利用者も多く,医療的介護も増えている。
(知事のコメント)
- 特別養護老人ホームについては,現在,需要と供給のバランスが崩れており,たくさんの待機者がいます。個室にこだわらず,地域の実情に応じた制度が必要であり,今後も国に働きかけていきます。
(3)12時50分~13時45分 有限会社ヤマコ武田商店(塩竈市新浜町3-16-4)
日本でも数少ない生マグロ専門の加工販売会社。生マグロの利用拡大に取り組み,「三陸塩竈ひがしもの」のブランド化にも努めている。また,産地の生マグロを産地で味わってもらうため,塩竈市のシャッターオープン事業第1号の適用を受け,本塩釜駅前に「塩竈まぐろ直売・食堂」をオープンした。
武田武夫代表取締役会長,武田健司代表取締役に御説明いただきました。
(主な意見)
- 品質のいいものは高い。顧客のニーズに合ったものを適正な価格で選ぶことが「目利き」と考える。
- 今年は水温が高く水揚げが少なかった。今後の課題は,若手の育成と資源の確保である。
(知事のコメント)
- 100kgのマグロの解体を体験させていただいて,その重さを実感しました。
- 知恵を出し合って雇用をつくることは,私の考える富県のモデルです。宮城の水産業を盛り上げていくために,頑張っていらっしゃる企業を応援したいと思います。
(4)14時40分~15時30分 株式会社エムジー(利府町しらかし台6-1-8)
日本,中国,アメリカに拠点を置き,精密な金型と成形技術を利用した自動車用コネクターやヒーターコントロールユニット、さらには、プラスチックマグネット成形・着磁技術を利用したセンサーユニットの成形メーカーとしてあらゆる分野で実績を上げている。
渡邊昌司代表取締役に御説明いただきました。
(主な意見)
- 企業として安定して成長するためには,グローバルな人材育成,技術力の向上が必要である。長期的な課題として取り組んでいる。
- 事案にぶつかった際にどう対応すればよいか,フローチャートで判断できる「いい仕事マニュアル」を作成している。
(知事のコメント)
- 人口減少が見込まれる中,サービス業中心からものづくり中心の産業構造に変えようと「富県宮城」に取り組んできました。
- 自動車産業において,やっと形が見えてきましたので,誘致企業との間で新たな受注機会が増えるよう頑張っていただきたい。
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