「“みやぎの現場”訪問事業」(仙南広域圏)の概要・平成22年度
(1)9時30分~10時30分 ホーチキ株式会社宮城事業所(角田市江尻字前原141-1)
大正7年,火災報知器メーカーとして創業。創業当初から消火システムにも力を入れ,東京ドームのような大空間でのスポット消火を可能にした「放水銃消火システム」などを開発してきた。現在は,培ったノウハウを生かし,セキュリティシステムや緊急地震速報などの伝達手段となる情報通信システムの分野でも高い評価を受けている。
佐藤義弘工場長に御説明いただきました。
(JPG:13KB)(主な意見)
- 「人々に安全を 社会に価値を 企業を取り巻く人々に幸福を」を経営理念としている。
- 年間生産量400万個のうち住宅用火災感知器が190万個を占める。
- 総合防災実験場は,世界でも最大規模の室内実験場である。
(知事のコメント)
- 放水銃によるデモを見せていただいたが,100メートル近い距離をピンポイントで,しかも全自動で消火できる技術は非常にすばらしい。
- 県はものづくり産業に力を入れて取り組んでいます。県内企業と新たに誘致した企業が,相互に連携を取り,発展することが県の発展,東北の発展にも繋がっていくと考えています。
(2)10時40分~11時20分 認知症グループホーム花水木(角田市角田字中島上170-21)
平成18年4月に認知症グループホームとして開設。利用者が生活感を取り戻し精神的に安定した生活を送れるよう,細やかなケアを心がけてサポートしている。
また,県の認知症対策モデル事業において,同施設職員を「認知症地域ケアコーディネーター」に委嘱し,事業への協力をいただいている。
(有)カナガミケアリンク毛利良子代表取締役に御説明いただきました。
(主な意見)
- これまでの生活の延長のイメージをもてるような雰囲気づくりに努めている。
- 利用者は,家族と一緒にいるときが一番落ち着くので,家族にも参加してもらえるようなプログラムを組んでいる。
(知事のコメント)
- アットホームな雰囲気で,利用者の方々がいきいきと生活されている様子がよく分かりました。
- 待機者解消を目指して,数だけでなく,質にもこだわった施設の整備を進めていきます。
(3)13時00分~13時40分 いきいき交流センター大内(丸森町大内字町西7)
農林水産省所管国庫補助中山間総合整備事業で整備された「大内活性化センター」と大内活性化施設管理組合が整備した「鹿狼山いちば」,「農村レストラン味の里」と合わせて,平成18年4月にオープンした。管理組合では,このほかにも町の特産品である「えごま」や自然薯の加工,体験ツアーなども行っており,大内地区の活性化の中心的な役割を担っている。
大内活性化施設管理組合塩沼邦夫組合長ほか組合の皆さんに御説明いただきました。
(主な意見)
- 組合員約200名が参加し,農産物等の直売,えごまなどの加工,レストラン経営に取り組んでいる。
- 同一敷地内に地元商店が出店する直売施設が出店し,お互いの特性を生かして共生している。
(知事のコメント)
- 地元の皆さんが,特産品の加工やレストランなどに元気でいきいきと参加されている様子がよく分かりました。
- 生産者による直売部門と地元商店が行う直売施設が競合するのではなく,共存しながらやっているのはすばらしい。
(4)13時50分~14時50分 メルコジャパン株式会社丸森事業所(丸森町金山字袋3-5)
ステンレス素材を主とした,アルミ,チタンなどの特殊鋼素材の加工・販売を行っており,液晶パネルや太陽電池パネルの製造工程に使用される真空チャンバーが主力である。また,大型素材の加工にも力を入れており,同社が保有する大型ステンレス加工設備は全国でも数少ない。
栗田益行社長に御説明いただきました。
(主な意見)
- 液晶パネル用,太陽光パネル用,有機EL用の真空装置を製作しており,今後需要の増加が見込まれる。
- 最近,たくさんの企業が誘致されているが,グループ内で完結している。地元企業育成にも力を入れてほしい。
- 人材育成,情報提供,技術面での支援をお願いする。
(知事のコメント)
- 支店経済による第三次産業中心の産業構造からものづくり産業による第二次産業中心の産業構造への変革が必要と考えています。
- 「富県宮城」実現のため,企業にいい人材を送れるよう,人材育成に取り組んでいきます。
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