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須江ふるさと保全会は、多面的機能支払交付金を活用して、石巻市須江地区の農村環境保全活動に取り組んでおり、活動の一環として地域の小学校と連携した啓発活動を展開しています。
須江ふるさと保全会と須江小学校5年生44名は、農業水利施設見学会を実施しました。これは、小学生が、農業生産基盤を支える農業水利施設の働きや農業・農村が持つ多面的機能について学ぶことを目的としています。また、保全会構成員や土地改良区職員との交流を通じて農業への興味を深める機会も果たしています。
須江ふるさと保全会の太田重敏会長のあいさつの後、講座が始まりました。
河南矢本土地改良区は、農業水利施設が持つ役割、須江地区の水田は旧北上川から水を引いていること、揚水機や排水機のしくみを説明しました。
その後、東部地方振興事務所担当者からは、農業・農村が有する多面的機能についてわかりやすく解説しました。
中山揚水機場は、旧北上川から汲んだ水を石巻市須江地区に運んでいます。川の水を利用するには水利権が必要であり、取水できる期間及び時期ごとの取水量が定められています。
また、中山揚水機場には縦型のポンプが4台設置されており、これらを稼働するのに電気代が年間約2,700万円の電気代がかかります。
この機場では田んぼの水量を機械が感知し、自動で配管内の圧力を調節して必要な水量を供給しています。
また、農業者の減少・高齢化が進む中、ほ場整備事業を活用して田んぼを大区画化し労働生産性の向上をはかっているという話をすると、児童から「なるほど」「知らなかった」と声が上がりました。
この機場には横軸のポンプが2台設置されています。1台は電動ですが、もう1台は重油で稼働するため、停電時であっても排水機能を維持することができます。
現場では排水機を稼働する様子やスクリーンに溜まったゴミの除去作業を見ることができました。
閉会式の中で,児童たちから「揚水機・排水機や用水路・排水路のしくみが分かった。」と感想発表がありました。
肌寒い中での見学会でしたが,児童たちは集中した様子で説明を聞き,一生懸命メモを取っていました。
普段立ち入ることのできない施設を見学し,保全会構成員や土地改良区職員との会話を重ねることで,農業や農業水利施設の重要性やその役割について理解が深まったように見受けられました。
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