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平成26年9月1日,須江ふるさと保全会は須江小学校にて,5年生を対象に出前講座,施設見学会を実施しました。
出前講座は,「農業水利施設の役割について」として,農業水利施設とは何か,その管理にはどのような人が関わっているのか等について授業を行い,普段何気なく目にしている田んぼについて知識を深め,地域農業への関心を深めてもらうためのものです。
また,施設見学会では,須江小学校周辺の田んぼへと供給される水がどこから来るのか,どのような施設が必要なのか,施設の維持管理を行う人たちについてなど,施設を見学することで,地元の農村環境についての理解を深めてもらいます。
最初に,須江ふるさと保全会の会長よりあいさつを頂きました。
東部地方振興事務所農業農村整備部から,農業水利施設が持つ役割について説明を行いました。田んぼと水の関係や,水は機械の力で旧北上川から運んでいること,機械のある場所を農業水利施設と呼ぶこと,土地改良区の方が施設の維持管理に携わっていること等について説明しました。
児童のみなさんは質問に対し積極的に発言するなど,真剣に授業を聴いていました。
出前講座で学習した,田んぼに水を供給するのに必要な農業水利施設の見学を行いました。見学したのは,旧北上川の水をくみ上げている中山揚水機場,水田の排水を旧北上川へと送る曽波神(そばのかみ)排水機場です。見学中は河南矢本土地改良区の職員から説明を頂きました。
最初に,中山揚水機場の見学を行いました。
中山揚水機場では,まず旧北上川から水を取り入れるための取水口を見学しました。取水口にはスクリーンというゴミを取り除く仕組みがあること,取水口から取り入れられた水は「マス」と呼ばれる場所へ送られることなどの説明がありました。
機場の内部では,ポンプが稼働中でした。ポンプの仕組みとして,モーターが羽根を回転させることで水を動かす原理であることや,揚水のためのポンプは水を高い位置に動かすために縦型であることなどの説明がありました。
次に,曽波神排水機場を見学しました。機場の内部を見学した際にはポンプは停止していましたが,大雨が降った時など,水路の水量が増えた時に運転すること,農業用の排水だけでなく住宅地の雨水も排水していること,ポンプの操作は人の手で行うため,大雨などの場合は夜中でも人が運転していることなどの説明がありました。
また,排水用のポンプは高さよりも水量を重視することが多いため,横型となっていること,停電時でも大丈夫な様にエンジンで動くポンプも用意されていることなどの説明もありました。
最後に,機場の外へ出て,旧北上川へ排水するための水路を見学し,集合写真を撮りました。
農業水利施設見学の終了後,感想発表をして頂きました。「田んぼの水は川の水をそのまま使っているとおもっていたので,機械で持ってきているとは知らなかった。」「農業水利施設について学び,機械や水路について分かった。」などの感想があり,田んぼと水,農業水利施設について理解を深めることが出来たようです。
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