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北村小学校にて出前講座,生きもの調査を行いました。北村ふるさと保全会,河南矢本土地改良区,石巻市河南総合支所,東部地方振興事務所の共同で開催しました。
出前講座は,田んぼや農作業の昔と今の違い,水稲を育てるために必要なたくさんの水がどこからどうように流れてくるのか,農業水利施設を適正に管理するためにはどのような人が関わっているのか等について,授業を通じて学習し,農業生産基盤を支える土地改良施設の重要性を認識して頂くとともに,地域農業への関心を深めてもらうためのものです。
また,生きもの調査では,北村小学校周辺の田んぼで作られているお米がどのような水質のもとで作られているのか,そして,どのような生きものが住んでいるのか児童自身で調査することで,地元の農村環境についての理解を深めてもらいます。
最初に,北村ふるさと保全会の菅原会長から「今日の授業や生きもの調査を大いに楽しみ,北村の自然と触れ合ってほしい。」とのあいさつをいただきました。
出前講座では,最初に北村ふるさと保全会の池田さんより田んぼの「昔」と「今」についてお話をしていただきました。
昔は,牛や馬を使ったりまた手作業で農作業を行っていたが,今は田植え機やコンバインなど機械を使って農作業をしていることを学びました。
冗談を交えながら,楽しい授業をして頂きました。
田んぼの「昔」と「今」の後は,東部地方振興事務所農業農村整備部から,農業水利施設が持つ役割について授業を行いました。
田んぼと水の関係,田んぼの水はどこからどのように来るのか,農業水利施設の役割,どのような人が施設の維持管理に携わっているのか等について説明しました。
児童のみなさんは真剣に授業を聴いていました。
生きもの調査は北村小学校近くの田んぼ脇の水路で行いました。最初に,河南矢本土地改良区による水質調査を行い,その後,生きもの調査を行いました。
検査項目はCOD,pHの二つです。
CODは,水中に含まれる汚れを大まかに数値化したもので,CODの数値が高いほど水中に酸素を消費する物質が多くなります。つまり,CODの数値が高いと水中の酸素が少なくなり魚が住めなくなります。
phは,酸性~アルカリ性の程度を表すものです。phの値が7程度で中性,7より値が高くなるとアルカリ性,7
より低くなると酸性の性質が強くなります。
水質調査は,用水路の水で行いました。調査の結果,CODは概ね4~6でやや汚れている,pHは7程度で中性という結果になりました。CODの評価はやや汚れているとなりましたが,稲を育てるには十分な水質であるとのことでした。
水質調査の後は生きもの調査を行いました。
初めに,生きもの図鑑(下敷き)を配布し,生きものの採取の仕方について説明しました。説明終了後,生きもの調査を開始しました。児童のみなさんは,生きもの調査に大興奮で泥だらけになっても気にせず,走り回りながら生きもの調査を行っていました。
生きもの採取後,観察と同定を行いました。採取した生きものは次のとおりです。
種類 | 生きものの名前 |
---|---|
魚類 | コイ、ニゴイ、ギンブナ、タイリクバラタナゴ、クチボソ、タモロコ、ナマズ、ドジョウ、シマドジョウ |
水生昆虫 | クロゲンゴロウ |
カエル | ニホンアマガエル、トノサマガエル |
その他 | アメリカザリガニ、ヌマエビ |
水路の水が少ない中での調査でしたが,たくさんの種類の生きものが確認できました。特に,30~40cmのコイが4匹,30cmのナマズが確認できたときは児童はみな驚いていました。また,色合いのきれいなタイリクバラタナゴも興味深く観察していました。終始元気に動き回りながら生きものを採捕していた様子から,非常に楽しんで生きもの調査を行っていたようでした。
最後に調査した水路周辺で記念撮影をし終了しました。
児童からは、
などの感想がきかれました。
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