最近の畜産学部
令和3年2月,3月の畜産学部
令和3年3月
3月4日に卒業生を送る会が名取教場で開催されました。1学年が2学年を送り出すために学生会が企画したもので,当日は「先生探しゲーム」や「ビンゴ大会」,昼食会では教職員からのメッセージビデオがされました。新型コロナ感染拡大防止をしつつ,2学年に楽しんでもらおうという学生会の心意気が良く表れた会だったと思います。出来ないと嘆くのではなく,アイデアと工夫で今できることを最大限行う,そのような姿勢はこれからも様々な場面で役に立つものと感じました。
卒業生を送る会

先生さがしゲーム

ビンゴ大会賞品ゲット!
3月5日には令和2年度宮城県農業大学校卒業証書授与式が行われ,水田経営学部15名,園芸学17名,畜産学部の10名,アグリビジネス学部8名が卒業しました。
こちらもコロナ禍であるため,昨年に引き続き卒業関連行事が縮小され,卒業式については学生は卒業生のみの参加,保護者の皆様は別室にて映像をご覧いただくという形となりました。
代表に守屋校長から卒業証書が授与された他,優秀な成績を収め他の模範となった学生に学生表彰が授与がされ,当学部からは2名が受賞しました。
畜産学部の卒業生10名の進路は,法人就農5名,自営就農2名,就農前研修2名,就職1名と今後,農業の担い手として各方面で活躍が期待されます。
4月からは,新しい環境で自らの目標に向かい,元気に頑張ってほしいと思います。
卒業証書授与式

卒業式

名残惜しいですね。
令和2年12月,令和3年1月の畜産学部
令和2年12月
12月10日に令和2年度畜産学部プロジェクト発表会を開催しました。当日は保護者や畜産試験場職員など多くの来場者が見守る中,盛会の内に終了することができました。畜産学部では2級認定牛削蹄師の資格の取得に関する講義・講習の合間をぬってのプロジェクト研究活動となり,発表会まで本当に間に合うのかと我々もハラハラしましたが,限られた時間で集中して取り組み,なんとか発表を行うことができました。それぞれの進路・目標に関連した様々な分野の課題についての取り組みであり,いずれも甲乙つけがたい内容でした。審査委員の先生方も大変苦労していたようですが,審査の結果,千葉尚輝くと泉龍平くんの2名が校内発表会代表に選出されました。
12月23日には宮城県農業・園芸総合研究所講堂にて令和2年度校内プロジェクト発表会が開催されました。2学年のプロジェクト発表では園芸学部から3題,他の学部からは各2題の計9題の発表で,その内容は卒業後の進路を見据え,農業経営や地域振興に役立てようとするものでした。畜産学部の代表である千葉尚輝くん,泉龍平くんも精一杯頑張り,発表はもちろんのこと質疑応答にもうまく対応していました。
意見発表会では,自分が農業を志した理由や,将来についてを中心に各学部から計6題の発表があり,その内容はストレートで熱い心のこもったものばかりでした。畜産学部の代表として出場した上野璃桜さんは『私の理想』と題し,自身の経験を踏まえ,畜産現場への女性に対する偏見をなくしたいという思いについて,佐竹青空さんは『持続可能な農業へ~担い手としての役割~』と題し,住み慣れた地域の姿が変化していくことに戸惑いながらも使命として地域を守りたいという思いを発表してくれました。
審査の結果,プロジェクト発表会では畜産学部から千葉尚輝くんが,意見発表会では畜産学部から上野璃桜さんが上位入賞を果たし,見事,本校代表として東日本農業大学校等プロジェクト発表会・意見発表会へ出場が決まりました。
昨年は畜産学部から1人も学校代表になることが出来なかったので,今年は見事にリベンジを果たすことができました。これも学生の皆さんの努力の成果ですね。上位入賞者以外も,これまでの練習の成果を十分に発揮できた良い発表であったと思います。
プロジェクト研究発表会の様子

校内プロジェクト発表会

東日本プロジェクト発表会本校代表に選ばれました。
12月になり,朝の実習作業に除雪が加わりました。中旬以降,岩出山らしく沢山の雪が降りました。
冬休みを前に,瑞穂寮生は寮の大掃除を行いました。普段はあまり行わない浴室の天井や水道のカビ取りもバッチリ。頑張ると綺麗になるものです。
実習の様子

試験牛舎(肥育牛)

種雄牛舎

朝の除雪作業

寮の掃除
令和3年1月
2学年は卒業論文の追い込みです。教員と学生のやり取りが何度も繰り返され,より完成形に近づいていきます。学生とすれば,「もう直さなくていいよ」と思っていたかもしれませんが,自分の取り組んだことを整理し,まとめ,人に伝わる文章にする力は,社会に出てからも求められます。苦労した分,自分自身の力になったのではないでしょうか。後輩たちがこの卒論を読み,理解を深めてまた新しい取り組みにつながることを期待しています。
実習では畜産ICT(情報通信技術)を活用した個体管理を行うためのセンサーの取り付けを行いました。今回取り付けたセンサーは,その個体の活動量や休息,反芻時間が毎日,携帯端末に通知され,繁殖行動や健康管理が出来るものです。このような最新機器も扱う能力も是非身に着け,経営に活かして欲しいと思います。
2学年は1月20日に最後の飼養管理実習を行いました。この日,この一年お世話になった畜産試験場職員に挨拶を済ませ,各畜舎へと向かい,それぞれの思いを胸に丁寧に作業をこなしてきました。1年間を通しての実習が卒業後も役に立つことを期待しています。
実習の様子

牛温恵やファームノートカラーの説明

ファームノートカラーの取り付け

卒業論文の指導を受けています。

農大生活 最後の実習
1学年は,1月15日に専攻実習の一環として,みやぎ総合家畜市場,ハートフルランドジャージー牧場(株)を視察しました。みやぎ総合家畜市場では同日開催中の子牛市場を見学したのち,桜井市場長から市場の施設や業務,家畜の取引状況等について説明を受けました。学生は市場職員の他,市場に参加している繁殖農家や肥育農家に直接,質問をするなどして理解を深めていたようです。ジャージー牧場では佐藤代表から6次産業化に至った経緯や将来に向けての話など具体的に伺うことができ,あわせてジャージー種の牛乳を使用した飲むヨーグルトを試飲させていただきました。
1月27日には,宮城県食肉衛生検査所の出前講座を登米合同庁舎にて受講しました。例年であれば実際のと畜場や,検査作業の見学が出来たところですが,コロナ禍であることと,隣県で豚熱が発生していることによる制限がありました。このため,今回は講義形式となりましたが,実際のと畜検査流れや食肉の安全確保の取り組みについて,写真で分かりやすく説明をしていただき,学生は興味深々で話に聞き入っていました。システム化された食肉処理の作業の中で,多くの人によってしっかりと安心安全が確保されている状況について,理解が深まったものと思います。
その後,昼食も兼ね「伊達の純粋赤豚」を中心とした畜産物の販売や直売所運営などを行う(有)伊豆沼農産の視察を行いました。取締役の佐藤さんから,設立の経緯や理念,今後の展望についてお話頂き,特に佐藤さん自身が東日本大震災をきっかけに伊豆沼を訪れ,伊豆沼農産の「農村全体を良くしていこう」という考え方に共感し入社したことなど,学生にとって職業意識を高める内容であったと思います。
実習の様子

みやぎ総合家畜市場の説明

ハートフルランドジャージー牧場にて
乳製品加工の話を伺いました。

食肉衛生検査所出前講座

伊豆沼農産にて。昼食おいしかった。
令和2年10,11月の畜産学部
10月
1学年は10月26日から30日の間,岩出山教場での専攻実習が行われました。乳牛審査,和牛登録の見学,繋留用ロープの作成,課題研究など様々な学習を行いました。実習中心の講義で楽しくできていたと思います。少しでも自分の技術として身に付くように頑張って欲しいと思います。
1学年 実習の様子

乳牛の洗浄

家畜審査の講義
2学年は10月7日から2級認定牛削蹄師認定試験に向けた「削蹄」の講義及び実習が始まりました。蹄は牛の重い体を支えている大切な部分で,蹄が病気になると生産性が低下してしまいます。それを予防する削蹄は重要な飼養管理技術の一つです。講義,実習では外部講師を招き,道具の手入れや肢蹄の構造,歩様検査や実際の削蹄方法などについて幅広く学習しています。
削蹄は,まず肢(アシ)を接地させたまま,伸びた外周部分を槌と専用のナタで切り落とすことから始まります。その後,肢を挙げて,専用の鎌で蹄の裏側を削切します。牛の体重がかかるのはもっぱら蹄の外周部分であり,蹄底の中央部はヒトの土踏まずと同様にややへこませて削切する必要があります。最後に外周にヤスリを掛けて完成です。肢を挙げると言いますが,大きな牛になると体重は1,000キロを超えます。牛が自分で肢をあげているように持てば0キロの重さですが,嫌がって人に寄りかかってくれば,100~200キロの重さを人が支えて蹄を切らなくてはいけません。まずは「肢挙げ」がうまくできなければ,削蹄も容易ではないのです。
牛を保定するのも初めての学生が多く,はじめは保定するだけで精一杯でした。実習を繰り返すうちに保定,肢挙げ,そして蹄の削切など,着実に技術を身につけ成長する姿が見て取れます。
削蹄の講義及び実習は11月中旬まで続き,最終的には2級認定牛削蹄師の認定を目指します。
2学年 削蹄講義の様子

削蹄道具の手入れ

NOSAI宮城獣医師の講義

脚挙げの練習

枠場保定による削蹄の講義
11月
2学年は10月7日から始まった削蹄の講義及び実習が11月中旬まで続きました。削蹄が終わるとガス溶接の資格取得もありました。プロジェクト課題研究も大詰めの段階に入り,実習・講義の合間に実験やデータのとりまとめなどに毎日取り組んでいたようです。11月20日にはプロジェクト研究の中間検討会を行いました。まだまだ終わりの見えない状況ですが頑張っています。
2学年 講義や実習の様子

削蹄 単独保定

講師の模範削蹄を見学
11月7日,名取教場において,例年の農大祭の規模を縮小した形で,農大市が開催されました。新型コロナ対策のため,ステージイベントは行わず,また,来場者の皆様には受付時の記名や検温,密をさける工夫など,多くのご協力をいただきました。畜産学部では例年実施しているバター作り体験はできませんでしたが,一般の方が農業を学ぶために本校で開校しているニューファーマーズカレッジ(NFC)で生産した物の収穫,販売支援を行いました。
当日は多くの方々にお越しいただき,大変好評であったと思います。何かと制限された状況ではありましたが,工夫をすることで,期待以上の成果が得られたことは,学生にとっていい経験になったものと思います。
農大市の様子

ねぎの収穫調製中

販売中
令和2年8,9月の畜産学部
8月
2学年は夏季休業中の8月上旬,就業体験研修の講義を履修している学生はその一環として,農業法人でインターンシップに取り組みました。例年,民間企業で行う生徒もいるのですが,今年は実施したすべての学生が自身の進路希望に近い農業法人のインターンとなりました。普段の講義や実習では学習できない経験をたくさん積んできたようで,学生からは作業効率を考えて仕事をすることやコミュニケーションの大切さを学んだ,将来に向けて良い経験になったという声が聞かれました。
飼料生産3の授業では,内部講師の他,外部講師として県畜産課職員や古川農業試験場研究員の講義を受講したり,視察研修を行っています。8月は飼料用米の現状や栽培等について勉強したり,古川農業試験場の場内で飼料用米の専用品種を含み様々な稲の品種を見学し研修させていただきました。飼料用米の専用品種で収量性を高めるためには,品種選定や,多肥栽培が必要だというお話を伺ったのち,すぐに実際に試験栽培されている稲を見ることで,食用品種との違いや多肥栽培の効果を改めて実感できたのではないかと思います。
2学年 実習の様子

種雄牛牛舎の洗浄

古川農業試験場での講義
8月1日,4日,5日には農業大学校の施設や講義内容を体験するオープンキャンパスを岩出山教場(畜産学部),名取教場(園芸学部,アグリビジネス学部),古川教場(水田経営学部)の3会場で開催しました。就農意欲を持つ県内や隣県の高校生等に当校への理解を深めてもらい,将来の担い手確保を図るため毎年開催しています。
今年は高校3年生とその保護者に対象を限定し,日程も通例の土日の他,平日を含んだ変則的なものでしたが,岩出山教場には3日間で,生徒12名,保護者8名の計20名の方々に参加いただきました。
参加者には,農業大学校及び畜産学部の概要を説明した後,実習先となる畜産試験場の施設の説明を行いました。初めて聞く内容も多かったようで,皆興味津々で,楽しんで頂いたかと思います。中には卒業後の進路について,すでに具体的に考えている生徒さんもおりました。その意欲に応えることができるよう,教員も頑張らないといけないと思います。
来年度も希望に満ちた多くの新入生が入学してくることを期待しています。
オープンキャンパス

オープンキャンパス(学部紹介)

オープンキャンパス(畜産試験場紹介)
9月
9月9日には環境保全型畜産の講義の一環として,宮城県農政部畜産課の職員から宮城県内の畜産環境問題についての説明を受けました。卒業後はほとんどの学生が畜産関係の道に進むということもあり,真剣に聞いていました。
9月18日には飼料安全法について宮城県農政部畜産課の職員から説明を受けました。飼料の流通過程でどのような安全管理がされているか,普段なかなか耳にする機会が無い内容ですので,参考になったかと思います。
家畜生産特論の講義では家畜人工授精に必要な関係法規や技術を学びました。直腸検査による卵巣や子宮の触診の他,超音波診断による卵巣確認,過剰排卵処理後の卵子回収や卵胞穿刺による未受精卵採卵,卵子の操作,そのほか人工授精用精液の採精から凍結,保管,精子検査法など専門的な内容について,その概要を学ぶことが出来たと思います。
また通常の人工授精講習会では行わない,顕微鏡下の卵子操作なども体験してもらいました。牛の卵子の直径は0.15ミリメートル程度。これを同程度の太さのガラス管で移動したり洗浄したりする作業を顕微鏡を見ながら行います。不思議な感触とその難しさに頭を悩ませていましたが,良い経験になったのではないでしょうか。
2学年 家畜生産特論の一コマ

人工授精の見学

卵子操作の体験
卒業プロジェクト課題研究も本格的になってきています。それぞれの研究テーマにあったデータの取得や調査を行っています。慣れない器具の操作であったり,専門的な分析を行ったりしながら,教員から専門用語盛りだくさんの説明をされ,頭の中がパニックになっているかもしれません。その時に理解できなくても,自分自身で調べたり,わからないことは質問したりするなどして,最後まであきらめずに取り組んで欲しいと思います。
2学年 講義や実習の様子

栄養剤の経口投与

子牛市場にてアンケート調査

牧草の分析中

種雄牛候補牛の体尺測定中
9月30日には飼料生産3の講義の一環として,栗原市高清水にある農事組合法人高清水養豚組合エコフィードFactory高清水及び株式会社サイボク飼料の視察を行いました。エコフィードとは食品製造副産物や食品加工くず,余剰食品等の食品残渣を原材料とした飼料のことであり,エコフィードFactory高清水ではこれらの原材料を乾燥し飼料原料への加工を行っています。また,株式会社サイボク飼料ではエコフィードFactory高清水で生産された飼料原料に,飼料用米等を混合した配合飼料の生産を行っています。最終的には人が食べる豚肉を作るための飼料であることから,生産されるエコフィード飼料や配合飼料自体もそのまま人が食べても安全な品質であるとのことで,学生たちは感心して説明に聞き入っていました。
エコフィード飼料工場の視察

原料の説明を受けています。

飼料用米を見せて頂いています。
令和2年6,7月の畜産学部
6月
1学年は,6月8日から12日までの5日間(2回目),6月29日から7月3日までの5日間(3回目)岩出山教場において専攻実習を行いました。「専攻実習」の講義の一環として,畜産物を利用した加工品を作りました。液体窒素を用いたアイスクリーム製造では凍結方法の違いによる舌ざわりの違いを,鶏ハムの製造では加熱温度の違いによる肉の柔らかさの違いを体験しました。また,チームに分かれ「半熟卵」「温泉卵」「固ゆで卵」の作り分けをしてもらいました。どのように加熱をすれば作り分けができるかをチーム内で相談してもらい,試行錯誤をしながら取り組みました。畜産物の加工特性を学習し,実際に作り食べてみることで楽しみながら理解を深めることが出来たようです。
ロープワークの実習では,ロープを使って牛をつなぐ練習を行いました。状況に応じて様々なつなぎ方がありますが,まずは牛がいない状態で柱にロープをつなぐ練習です。ただつなぐだけでなく,作業の安全性から簡単に片手で外すことができる結び方が必要となります。すぐにできる学生,なかなかできない学生,両方いましたが,実習が終わるころには皆出来ていたようです。農大での実習を重ねるにつれ少しずつ成長を感じるこの頃です。
1学年 実習の様子

哺乳作業

給与する稲わらの準備

アイスクリーム製造

ロープワーク実習
2学年は外部講師を招いた講義が多い月でもありました。キャリア形成プログラムの一環としてGAP(農業生産工程管理)やHACCP(危害要因分析,必須管理点の考え方を取り入れた衛生管理),飼養衛生管理基準や家畜防疫など,現在畜産で重要視されている分野を重点的に学びました。
また,『飼料生産』の講義では,飼料作物の生育調査や収量調査なども行いました。草種や品種,施肥量の違いによる生育量の差を感じていたようです。肉牛専攻の実習では,除角(角を切る)作業を行いました。牛をしっかり保定し,手早く除角を行うことで,出血が少なく牛に与える苦痛も少なくなります。自宅で経験のある学生も,そうでない学生もいましたが,双方とても上手にできていました。
2学年 実習の様子

農場HACCPについて学んでいます

家畜防疫実習
消毒液の種類と作り方について学んでいます。

飼料用とうもろこしの生育調査

除角作業
7月
1学年は種雄牛の精液製造や採精を見学しました。種雄牛の乗駕行動から採精,性状検査,凍結前処理など,普段なかなか見ることのできない所まで見学し,楽しく学んでいたようです。
和牛審査実習では全農みやぎの職員を講師としてお招きし,審査の基本について学びました。審査に関する座学の後,実際に材料牛2頭を用いて体の各部位を比較し,まずは自分でどちらが良いと思うかを考えました。その後講師からそれぞれの牛の良い点(美点),と欠点等の見方を教えて頂きました。なぜそうなのか?という解説を聞いて理解を深めていたようです。
1学年 実習の様子

種雄牛の採精を見学しています

和牛の審査
7月は涼しく過ごしやすい中,2学年は飼養管理実習に取り組みました。また,家畜繁殖の講義では生殖器の解剖を行いました。解剖となると例年苦手な学生がいるものですが,今年はそのような学生はおらず,苦にせず行っていたようです。
7月27日と28日には,蔵王町の一般財団法人蔵王酪農センターにおいて畜産物加工実習を行いました。
蔵王酪農センターでは,センター職員の指導を受けながら,初日は乳製品加工としてマスカルポーネチーズとバター作り,2日目は食肉加工としてソーセージ作りに挑戦しました。畜産物の加工が初めての学生も多く真剣に取り組む姿が見られました。また,畜産クラスター事業を活用し施設内に建設された搾乳牛舎の見学もさせていただきました。県内では珍しいコンポストバーン(牛の休息エリアに水分調整材のおが粉を足しながら毎日ロータリーで攪拌することで,牛舎内でふん尿を堆肥化させつつ,敷料として利用する方式),自動搾乳ロボットや飼槽掃き寄せロボットなどの最新機器を使った取り組みなど,学生たちは興味深く見学していました。
2学年 実習の様子

ふれあい牧場の見学

バター作り実習

ソーセージ作り実習

搾乳牛舎の見学
卒業プロジェクト研究は,具体的な取り組みが始まっています。今月は,牛の体のサイズを計測したり,獣害対策を考えるため暗視カメラを設置したり,農家さんへのアンケート調査を行ったり,様々な活動を行っています。
各学生はそれぞれ自分の興味のあることをテーマに計画の立案をしていますので,研究対象は家畜だけでなく,堆肥の製造方法,鳥獣害対策,経営,畜産物加工など様々です。通常,研究というと学術的に新規性の高い取り組みを行う場合が多いですが,そうでなくともこのプロジェクト研究を進めることで,将来学生自身が課題に直面した際,論理的に解決するための練習であったり,解決方法について他者にアドバイスするための練習になると考えています。背景(何が問題となっているか?),目的(今回の研究で何を行うか),方法(どのような方法で解決するか)をしっかり整理し,実行することで,課題を一つずつ解決する力を身に着けて欲しいと思っています。
2学年 実習の様子

鳥獣害調査のため暗視カメラを設置

家畜市場でアンケート調査
令和2年4,5月の畜産学部
4月
令和2年度入校式が4月7日に開催されました。今年度は50名が入学し,畜産学部には13名が入学しました新たな学校生活がスタートしました。
当学部は,1学年時の大半は本部名取教場(名取市)で学び,2学年時は約50km離れた岩出山教場(大崎市)で学びます。畜産学部の学生が学ぶ岩出山教場は宮城県畜産試験場に隣接しています。酪農,肉牛,養豚の専攻を置き,試験場の研究に携わりながら,飼養管理技術,経営管理についての専門的な知識・技術を習得することを目指しています。1学年は年7週間来場し,実習を通じて畜産の基礎について学んでいます。
通常,朝8時から10時まで5つのグループ(乳牛舎,種雄牛舎,試験牛舎,バイテク牛舎,養豚舎)に分かれて,飼料給与やボロ出しなど実習を行い,その後は草地飼料や専攻別の実習,講義等を受けています。また,2学年は,キャリア形成プログラムとして卒業プロジェクト研究に多くの時間を費やしています。プロジェクト課題研究では畜産試験場の先生方や学部職員から調査内容や調査手法などについてアドバイスを受けながら個々の課題に取り組んでいきます。課題によっては自宅の経営の材料を利用し試験・調査したり,生産や販売に関するデータなどを活用するものもあります。
2年生実習風景

搾乳作業中

乳牛の体重測定中
2学年は朝の家畜管理実習から1日が始まります。畜舎の清掃や家畜の健康観察から給餌,手入れ等の一般的な飼養管理について学んでいます。
生殖器解剖では、生きている状態では見ることが出来ない部分をじっくりと観察することで家畜人工授精師取得に必要な知識を得ます。
草地実習では、実際に牧草等に触れ、飼料作物の種類や栽培方法や収穫方法などを学んでいます。
本来であれば4月7日の始業式後には実習だけで無く講義も開始できるはずでしたが,今年は新型コロナウイルスの影響で登校が中断される状況が続きました。このような中,学習機会を確保できなくなることを想定し,インターネットを活用したウエブ講義のシステム構築に取り組みました。2学年の学生に協力を依頼し,岩出山教場と学生自宅をオンラインで接続するテストを行い,無事双方向での音声でのやり取りや,こちらが提示する資料の共有などができることが分かり,ウエブ講義の実施に目途が立ちました。
学生は主にスマートフォンを利用した接続でしたが,職員よりも学生の方が使い方を良く理解しており,システムへの順応もスムーズで,今後の運用へ期待が高まりました。
ウエブ講義のテスト

ウエブ講義のテスト中
5月
5月18日から22日までの5日間,1学年は初めて岩出山教場で実習・講義を行いました。実習では初めての体験で緊張した表情でしたが,一緒に作業する畜産試験場職員に作業手順を教えてもらいながら元気に取り組んでいました。実習が終わると2校時からは,飼養管理や家畜生理解剖,飼料生産などの専門的な講義を受講しました。
今年の1学年は6割が農業高校出身であり,それ以外でも自宅や親類が畜産農家であったりするなど,比較的畜産に接する機会があった学生が多いのですが,講義では慣れない専門用語が沢山出てきますので,わからない事もあったかもしれません。週の最後に行った,専攻実習の内容発表会では,各グループとも自分たちの作業について良くまとめ上げて,わかりやすく発表していました。今後の成長が楽しみです。
1年生朝実習

牛床の掃除

飼料の調製

ブラッシング

系統豚の管理

種雄牛専用サプリメントの調製

実習内容の発表
1学年は5月に初めて岩出山教場での実習を行いました。
毎朝,乳牛,肉用牛,豚の飼養管理作業を行いました。
飼料生産
飼料作物実習。牧草収量調査や追肥作業を行いました。
5月22日には,宮城県岩出山牧場にて初めての外部実習がありました。当日は朝から岩出山牧場を訪問し,牧場での一日の作業を経験させてもらいました。普段はなかなか入ることの出来ない施設とあって,皆,興味を持って取り組んでいたようです。
牧場の管理獣医師による去勢作業の見学では,去勢を見ることが初めてという学生や,過去に見たことはあるが苦手で直視できないなど,様々な学生がおりました。これまでの経験の違いから,学生間には畜産についての理解度の差もありますが,わからない点は教員に質問したり,学生同士で教えあうなど,よい形で協力しながら学習が進められています。
専攻実習1

繁殖牛への飼料用稲給与

去勢作業の見学
岩出山牧場での実習。放牧を含めた大規模牧場で普段は経験することが出来ない子牛育成や管理方法等について学びました。
令和2年2、3月の畜産学部
2月
例年1、2月のお昼休みに週2回、試験場と農業大学校合同で行う畜産試験場卓球大会に総務・農大チームとして1、2学年が参加しました。ダブルスということで、学生同士だけでなく試験場職員ともペアを組み、普段しない動きに戸惑い、予想できない展開ではありましたが、参加者も観戦者も懇親を深め、楽しんでいたようです。結果は残念ながら4チーム中、最下位でしたが、1学年はまた来年頑張りましょう。
卓球大会

1学年 真剣ですね。

2学年 力入りすぎ。
また、1月28日~2月4日には、海外農業研修が行われました。畜産学部生の履修は少数精鋭で1名のみでしたが、オーストラリアの畜産農家(参加した学生いわくいろいろな種類の動物がいたとのことですが・・・。)での研修や,動物園の視察など,遠く離れた土地の空気を思う存分体感してきたようです。短い研修期間ではありましたが、学生たちが将来を考える上で良い経験となったようでした。
海外農業研修

牛もいましたね。

コアラもいます。
3月
令和元年度宮城県農業大学校卒業式が3月6日に行われ、畜産学部は11名が卒業しました。
新型コロナウイルスが猛威を振るう中とあって、感染拡大防止のために卒業関連行事が大幅に縮小されました。卒業式も各学部ごとに卒業証書の授与が行われ、ご家庭には後日、卒業式の様子の映像データを配布するという異例の形となりました。
畜産学部では学部代表に中井校長から卒業証書が授与されました。その後、優秀な成績を収めた学生に学生表彰が授与がされ、当学部からは4名が受賞しました。
また、2月以降、2学年全体の当校日が無かったため、各学生から就職に向けた現在の近況を報告してもらいました。
畜産学部の卒業生11名の進路は、法人就農7名、自営就農3名、就職1名と今後、農業の担い手や、動物に関わるものとして各方面で活躍が期待されます。
4月からは、新しい環境で自らの目標に向かい、元気に頑張ってほしいと思います。
2年前に農業大学校に入学し、あっという間に卒業ですが、学生たちにとっては非常に濃密で思い出に残る学生生活だったのではないかと思います。今年の畜産学部の学生は個性豊か、いつもどこかで笑い声が聞こえるような元気いっぱいな学年でした。それでいて真面目で、2学年になってからは人工授精講習会や削蹄の実習、そして就職活動と多忙なスケジュールの中、苦しい中でもお互い励まし合いながら一生懸命勉学に励んでいました。人生で大きな節目となる卒業証書授与式が、新型コロナウイルスの蔓延という予期せぬ出来事のため縮小となり、水を差された格好となりましたが、自分たちがこれまで培ったことは、ウイルスに追いやられるようなものでは無いということは、彼等自身が良くわかっていると思います。(もちろん、家畜防疫演習の講義で学んだ手洗いの方法をしっかり実践することも重要です。学生の皆さん、覚えていますよね!!)
2年間という短い学びの時間ではありましたが、農大で学んだ知識、そして交流関係を活かして、自覚を持って自らの進むべき道を突き進んで行ってほしいと思います。
卒業式の様子

成績優秀者には校長より学生表彰が行われました。

近況報告をしてもらいました。
令和元年12月、令和2年1月の畜産学部
12月
12月12日に畜産試験場において、令和元年度宮城県農業大学校畜産学部プロジェクト発表会を開催しました。当日は保護者や畜産試験場職員など多くの来場者が見守る中、プロジェクト研究内容の発表が行われ、盛会の内に終了することができました。
畜産学部では家畜(牛)人工授精師や2級認定牛削蹄師の資格の取得に関する講義・講習の合間をぬってのプロジェクト研究活動となり、発表会まで本当に間に合うのかと我々もハラハラしましたが、限られた時間で集中して取り組み、無事に発表を行うことができました。それぞれの進路・目標に向けた様々な分野の課題についての取り組みであり、いずれも甲乙つけがたい内容でした。
畜産学部の上位2名は12月20日、宮城県農業・園芸総合研究所講堂にて行われた令和元年度宮城県農業大学校プロジェクト発表会に出場し、発表はもちろんのこと質疑応答も精一杯頑張ってくれました。
審査の結果、残念ながら畜産学部代表の上位入賞はなりませんでしたが、学部プロジェクト発表後に行ってきた練習の成果を存分に発揮できたようです。
来年はぜひ、畜産学部が上位入賞し、リベンジを果たしたいと思います。
学習の様子

学部プロジェクト発表会(上位入賞者)

校内プロジェクト発表会の様子
1月
2学年は卒論をまとめあげる作業が進んでいます。文章を論理的にまとめるために、研究の背景や方法,得られた結果からの考察などを順を追って整理する必要がありますが、わかりやすくまとめることは難しく,慣れない作業に大分苦労していていたようです。
残りわずかな農大生活の中ではありますが、そのような状況の中でも毎日、朝の飼養管理実習を頑張ってくれました。
1月21日には最後の飼養管理実習を行いました。この日、この一年お世話になった畜産試験場職員に挨拶を済ませ、各畜舎へと向かい、それぞれの思いを胸に丁寧に作業をこなしてきました。1年間を通しての実習が卒業後も役に立つことを期待しています。
今年度卒業する第42期生は11名。今後は4月からの就職等に向けた準備を進めていくことになります。
1学年は、1月15日に宮城県食肉衛生検査所にて視察を行い、と畜場内の見学及び検査業務について説明を受けました。と畜された枝肉を見ることは初めての学生が多く、衝撃を受けた学生もいたようですが、しっかりと検査されており、安心安全につながるといった感想もありました。
1月が今年度の最後の岩出山教場での学習となります。スムーズに2学年の学習に移行できるよう、学びを深めていたようです。
学習の様子

卒論作業中

朝実習 冬も半そで

最後の朝実習(2学年)

宮城県食肉衛生検査所視察(1学年)
令和元年10、11月の畜産学部
10月
本県の肉用牛振興の原動力として長年活躍してきたスーパー種雄牛「茂洋」号が、9月26日に死去し、10月10日に地元の神主さんを招き慰霊祭が行われました。「茂洋」号は平成19年3月から凍結精液の譲渡を開始し、累計118,643本を配布。子牛生産頭数(子牛登記数)は52,554頭を数え、繁殖雌牛(登録牛)としては延べ6,629頭の産子が活躍するなど、まさに偉大な種雄牛でありました。数えきれないほど数多くの畜産農家の経営を支えてきましたが、その後継牛は、脂肪交雑能力日本一である「茂福久」号をはじめ、これからもなお本県の畜産を支えていくことと思います。現在の学生たちが実習を始めたころ、「茂洋」号はすでに晩年ではありましたが、穏やかなその姿と、最後まで献身的に支えた農場職員の姿勢はいつまでも心に残っていくことと思います。
2学年は10月1日に、栗原市高清水にある農事組合法人高清水養豚組合エコフィードFactory高清水及び株式会社サイボク飼料の視察を行いました。エコフィードとは食品製造副産物や食品加工くず、余剰食品等の食品残渣等を原材料とした飼料のことであり、視察先のうち、エコフィードFactory高清水ではこれらの原材料を乾燥し飼料原料への加工を行っています。また、株式会社サイボク飼料ではエコフィードFactory高清水にて生産された飼料原料に、飼料用米等を混合した配合飼料の生産を行っています。最終的には人が食べる豚肉を作るための飼料であることから、生産されるエコフィード飼料や配合飼料自体もそのまま人が食べても安全な品質であるとのことであり、学生たちは感心して説明に聞き入っていました。
10月9日からは2級認定牛削蹄師認定試験に向けた講義及び実習が始まりました。蹄は牛の重い体を支えている大切な部分で、蹄が病気になると生産性が低下してしまいます。それを予防する削蹄は重要な飼養管理技術の一つです。講義・実習では指導級削蹄師の先生方のもと、道具の手入れや肢蹄の構造、歩様検査や実際の削蹄方法などについて幅広く学習しました。実習を繰り返すうちに保定、あし挙げ、そして蹄の削切など、着実に技術を身につけ成長する姿が見て取れました。講義及び実習は11月中旬まで続き、その後希望者は、2級認定牛削蹄師の認定講習会を受講することになります。
10月19日、20日には県庁や勾当台公園、仙台市民広場等を会場に開催された「みやぎまるごとフェスティバル2019」に参加しました。畜産学部の学生は仙台牛PRキャラクター「牛政宗くん」とともに、仙台牛のPR活動を行い畜産振興の一端を担う働きをした他、アグリビジネス学部の生産した加工品販売等の支援を行いました。
学習の様子

「茂洋」慰霊祭

エコフィード視察

削蹄
(道具の手入れ方法の学習)

みやぎまるごとフェスティバル
11月
11月9日には名取教場において一般の方を招いた「農大祭」が開催されました。当日は多くの来場者で賑わい、畜産学部ではバター作り体験を行ったところ、約60名の体験参加者がありました。当初想定した数を上回る体験者数で、大変好評でした。また、仙台牛PRキャラクター「牛政宗くん」とともに会場内を歩きながら仙台牛のPR活動を行いました。
11月12日には収穫祭が行われ、カラオケ大会、学部学年別に分かれたバレーボール大会が行われました。カラオケ大会は畜産学部代表が第1位、バレーボール大会も畜産学部1年生が第1位、2年生が第2位と上位を占め、畜産学部の持つポテンシャルの高さを見せつけたイベントとなりました。終了後、バーベキューを通じ、学生同士の交流を深めました。
11月20日、21日には福島県二本松市の福島県農業共済組合安達支所及びエム牧場岳支場を会場に2級認定牛削蹄師認定講習会・認定試験(主催:公益社団法人 日本装削蹄協会)があり、2学年9人が受験しました。初日は学科講習と学科試験、2日目は実技講習と実技試験が行われました。実技試験では単独保定により実際に牛を使って削蹄実技が行われました。試験には400kg~500kg程度の繁殖牛が用いられ、牛によっては削蹄を嫌がり学生が苦労する場面もありましたが、皆、制限時間の40分以内に終了することができました。1ヶ月に及ぶ授業で練習してきた成果が十分以上に発揮できた学生もおり、良い結果が期待されます。
1学年は、11月28日に石巻市にあるJA全農北日本くみあい飼料株式会社石巻工場の視察を行いました。同工場は石巻港にある石巻飼料団地内にあり、5万トン級の穀物運搬船から荷揚げされた飼料原料が石巻ふ頭サイロを経由して搬入され、年間50万トン以上の飼料を南東北を中心に供給しています。当日は、工場長、製造部長より工場の概要や安全安心への取り組みについて丁寧にご紹介をいただきました。実際の飼料原料や配合飼料を見ながら説明を頂戴し、学生は飼料の流通や工場の取り組みについて熱心に質問していました。
学習の様子

バター作り体験

バレーボール大会

2級認定牛削蹄師認定講習会

飼料工場視察
令和元年8,9月の畜産学部
8月
2学年は人工授精講習会試験、夏休み中は就業体験研修(インターンシップ)など行いました。
夏休み後は猛暑も和らぎ、過ごしやすくなりました。卒業プロジェクト研究も本格的に調査が始まっており、忙しい日々を過ごしています。
8月7日には「和牛担い手育成研修会」がみやぎ総合家畜市場で開催されました。和牛の見方についての講習など有意義な時間を過ごせました。研修会後は若い農家の担い手組織の方々や関係機関の方々が交流会としてバーベキューを振舞ってくださり、高校生とともに参加させていただきました。仙台牛をごちそうになり、その美味しさにすっかり満足した様子でした。また、研修会参加者に大学校を紹介する時間をいただき、参加した本校2年生から学校生活を紹介しました。
8月27日には飼料用とうもろこしのサイレージ調製を行いました。以前より定期的に生育調査を行っていましたが、無事収穫にこぎつけました。
8月28日には外部講師として県畜産課職員や古川農業試験場研究員を招き飼料用米の現状や栽培等について勉強しました。また、古川農業試験場の場内では飼料用米の専用品種を含み様々な稲の品種を見学し研修させていただきました。
学習の様子

担い手研修会

サイレージ調製
9月
9月9日に1学年の先進農業体験学習が開始されました。先進農業体験学習とは、県内の先進的な農業経営を営む農業者のもとで、33日間の研修を通じ、高度な生産技術、経営管理の実際と考え方を学ぶ科目です。各普及センターごとに開始式が行われ、今年度の畜産学部からは大河原管内2名、仙台管内1名、登米管内3名、石巻管内1名、北部管内1名、美里管内2名が研修をしています。
令和元年度宮城県総合畜産共進会肉牛の部が9月14日に、乳用牛の部が9月25日にそれぞれみやぎ総合家畜市場にて開催されました。農大では視察の他、学校PRブースを設け、学生たちがPR活動を行いました。乳用牛の部では先輩がリードマンをしており、その雄姿を目に焼き付けたことと思います。
9月10日には子実用とうもろこしの収穫作業を見学しました。通常、家畜に給与するとうもろこしは茎の部分も実の部分も全て裁断してサイレージ化しますが、今回の取り組みでは実の粒の部分のみを飼料として使うという贅沢なものです。刈り取られると実の粒が自動で選別されて出てくる様子に学生たちは驚いていました。
その他、専攻ごとの実習や、プロジェクト課題研究に取り組みました。
学習の様子

農大PR

先輩の雄姿(乳用牛の部リードマン)

子実用コーン収穫実演会

プロジェクト課題研究 実験中
令和元年6,7月の畜産学部
6月
1学年は、10日から14日までの5日間、岩出山教場で学習しました。
朝は乳牛、肉牛、豚の飼養管理を行いました。また、講義では『専攻実習1』の一環として、畜産物を利用した加工品を作りました。実際に作り食べることで楽しみながら理解を深めることが出来たようです。
また、13日にはみやぎ総合家畜市場、みやぎの酪農農業協同組合仙北集乳所、ハートフルランドジャージー牧場(株)といった畜産関連施設への視察を行いました。
1学年の様子

ブラッシング

飼槽掃除

電気牧柵の扱い方について講義中

試験圃場の雑草除去作業

畜産物加工

アイスクリーム作りに挑戦しています。

畜産関連施設視察
(みやぎの酪農仙北集乳所)

畜産関連施設視察
(ハートフルランドジャージー牧場)
2学年は、『飼料生産2』の講義にて、飼料作物の生育調査や収量調査を行いました。
飼料生産2

収量調査 重量を測定しています

牧草の追肥作業
7月
1学年は1日から5日までの5日間、岩出山教場で専攻実習を行いました。
今回は牛を扱う上で必須となるロープワークについて畜産試験場の職員に習いました。
1学年の様子

ロープワークの実習

実際に牛を使った保定
2学年は人工授精師の資格取得に向け、人工授精講習会を受講しました。なかでも必須の技術である直腸検査の実習では初めての感覚に戸惑い、その難しさに頭を悩ませていました。
人工授精講習会

不思議な感覚に戸惑います

頭を悩ませています・・・・
平成31年4,5月の畜産学部
4月
新たに1学年11名が入校し,平成31年度の学校生活がスタートしました。当学部は,1学年時の大半は本部名取教場(名取市)で学び,2学年時は約50km離れた岩出山教場(大崎市)で学びます。4月11日のオリエンテーションでは1学年が講義・実習等の内容とともに,岩出山教場で実習する畜産試験場内施設について説明を受けました。
2学年は,4月8日から岩出山教場での家畜の飼養管理実習が本格的に始まり,専攻ごとに飼料給与や畜舎管理など基本的な日常管理について学んでいます。講義では草地管理実習や牛生殖器の解剖などを行い知識を深めました。また,プロジェクト課題研究では各自,計画を立てて調査に臨んでいます。
学部オリエンテーション

1学年はオリエンテーションで教場と畜産試験場内の説明を受けました。特に,実習を行う畜産試験場内の見学ではその施設規模の大きさに感心しました。
2年生実習風景
2学年は朝の家畜管理実習から1日が始まります。畜舎の清掃や家畜の健康観察から給餌,手入れ等の一般的な飼養管理について学んでいます。
生殖器解剖では、生きている状態では見ることが出来ない部分をじっくりと観察することで家畜人工授精師取得に必要な知識を得ます。
草地実習では、実際に牧草等に触れ、飼料作物の種類や栽培方法や収穫方法などを学んでいます。
5月
2学年は家畜の飼養管理実習の他に飼料用トウモロコシの播種作業等を行いました。また,10日から蔵王町で畜産物加工研修を2日間にわたり実施しました。初日はチーズ・バターの乳製品加工,2日目はソーセージ加工を行い、あわせて一昨年完成したコンポストバーンを採用した牛舎の見学を行いました。
1学年は5月13日から17日までの5日間,岩出山教場で講義・実習を行いました。朝8時に各畜舎に分かれて,飼料給与や除糞などの作業を10時まで行います。実習が終わると2校時からは,家畜の遺伝的な改良方法,家畜の飼料の種類や給与方法などの専門的な講義の時間です。今回は,近くの大規模放牧場(宮城県岩出山牧場)での家畜管理実習も行いました。このような岩出山教場での専攻学習は,年間7週実施します。
2学年加工実習

チーズ作り

ソーセージ作り

観光牧場見学

搾乳牛舎の見学
畜産物加工実習ではマスカルポーネチーズとバター,ソーセージを作りました。
1年生朝実習

種雄牛のブラッシング

乳牛の給餌

飼料の調製
1学年は5月に初めて岩出山教場での実習を行いました。
毎朝,乳牛,肉用牛,豚の飼養管理作業を行いました。
飼料生産
飼料作物実習。飼料用トウモロコシの生育調査を行いました。
専攻実習1
岩出山牧場での実習。放牧を含めた大規模牧場で普段は経験することが出来ない子牛育成や放牧管理等について学びました。
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