【集落情報発信支援員コラム#2】令和6年度農泊セミナー&交流会
主催者も参加者も刺激いっぱい!農泊セミナー&交流会開催レポート

令和6年度の、農泊地域の広域連携促進による活性化支援業務として、1月24日(金曜日)・31日(金曜日)の2回、宮城県主催の農泊セミナーが開催されました。運営は(一社)くりはらツーリズムネットワークが、みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会、栗原市農泊推進協議会の協力のもと、1回目を丸森町、2回目を大崎市鳴子で実施し、合計40名近くの参加者が集いました。どちらも素敵な時間となった農泊セミナーレポートを支援員目線でお伝えします!
1月24日(金曜日)「地域を巻き込み活動する宿」in丸森町
1月24日(金曜日)は、丸森町にある「たね家ビレッジプロジェクト〜宮城県丸森町のシェアハウス」をベースに開催され、16名の参加者が集いました。「地域を巻き込み活動する宿」をテーマに、一般社団法人たね家ビレッジの代表理事早川真理さんが講師となり、貴重なお話や里山散策体験、地域の方々との餅きり体験など盛り沢山の研修内容でした。早川さんが今農泊に携わっている背景や考える丸森の魅力、実践内容の紹介、台風19号が発生した際の困難、地域おこし協力隊の経験や今後チャレンジしていきたいことなど、さまざまにご紹介いただきました。
「たね家」で講話する早川真理さん
会場からもたくさんの頷きや早川さんに聞いてみたい質問が交わされ、特に現在の地域おこし協力隊として活躍されている参加者の方々からの質問・相談が多くあがりました。まち歩きでも、早川さんと歩くと、そこにはいない「人」が浮かび上がってくるような地域ストーリーが満載。早川さんの気さくで自然体な話し方が、皆さんの関心や共感を引き寄せているように見えました。お天気にも恵まれ、歩いているうちにお腹も程よくペコペコに。
早川さんと共にまち歩きで地域を散策
お昼は地域のお母さんたちと一緒に餅きり体験で交流。あんこ・ずんだ・きなこ・えごまと味付けも手作りで盛り沢山!加えて用意していただいていた手作りお弁当とお雑煮などもいただきました。ボリューム満点のおもてなしに皆さんお腹も心もいっぱいになりました。早川さんを中心に集う仲間たちや地域の皆さんの空気感が印象的で、そのあたたかさが、地域の人たちが主体的に関わって良い関係性が構築されていることに繋がるのだろうと実感しました。
地域のお母さんたちと餅きり体験
1月31日(金曜日)「持続可能な新しいツーリズム」in大崎市
1月31日(金曜日)は大崎市鳴子温泉にある「エコラの家」をベースに開催され、21名の参加者が集いました。「持続可能な新しいツーリズム」をテーマに、鳴子温泉もりたびの会・理事兼SomeSpice合同会社・代表社員の齋藤理さんが講師となり、鳴子温泉という地が持つ歴史文化、森林をはじめとする自然環境の魅力、時代の変化や国内外のニーズに応える多様なツーリズムへの取り組みを紹介いただきました。地域を探究する姿勢やその実践力に、皆さん感心しながら聴いていているようでした。
「エコラの家」で講話する齋藤さん
齋藤さんの、落ち着きがありながらも聴く人の関心を引き寄せるプレゼンがまた魅力的で、所々に「数字で見る鳴子温泉」など、見せ方も工夫されていました。地域の魅力を伝える“伝え方”についても学び多い講話だったと思います。講話のあとは、その余韻で感想を交わしながら、お米をはじめ地域の食材を使ったお弁当をいただいて、すでに大交流会スタート。その後のまち歩き前に撮った集合写真では、皆さんとっても良い笑顔でした!
昼食後すでに交流が深まって皆さんいい笑顔
鳴子温泉は細かく5つのエリアに分かれており、その中の「エコラの家」がある川渡温泉エリアをまち歩きしました。地域の歴史やお祭りなどでの賑わいのお話を聴いていると、まるでその情景が浮かんでくるようでした。随所に施された鳴子の伝統工芸品である“こけし”がチャーミングで、地域愛やアイデンティティを感じることができる散策タイム。雪の舞う風の冷たい日ではありましたが、終始笑顔の絶えないほっこりした時間で、参加者の皆さんも鳴子という地域の魅力を今まで以上に知ることができたと思います。
齋藤さんとまち歩きで地域を散策
ワールドカフェで大交流会!
どちらの回も、後半は(一社)くりはらツーリズムネットワーク主導のもと、参加者だけでなく講師受け入れをしてくださった地域の皆さんも一緒になって、ワールドカフェ形式の交流会を実施しました。講話やまち歩きの時間を通じて感じたことや感想を共有し、各々のフィールドで「やってみたい!」と思ったことや「まだできていない」と悩んでいることなどを伝える場面もあり、この日集った皆さんが良き相談相手のようになって話し合っていました。
ワールドカフェの様子in丸森町
皆さん積極的に意見を出し合い、学びや気付きがあったと大満足だった農泊セミナーとなりました。実践を重ねてきた皆さんも、これからチャレンジしていきたいという皆さんも、こうした学びと交流の場があることでお互い切磋琢磨していけるという声もあったので、宮城県農山漁村集落情報発信支援員としても、こうした機会に繋げていけるようチャレンジをしていきたいと思います。準備や当日の受け入れにご尽力いただいた(一社)くりはらツーリズムネットワークの皆さんや早川真理さん・齋藤理さんはじめ関係者の皆さん、ありがとうございました!
ワールドカフェの様子in大崎市鳴子
今回両方の運営を担ってくださった(一社)くりはらツーリズムネットワークのFacebookイベントページにお写真をたくさん掲載してくださっていたので、こちらもシェアします。
イベントページ(丸森町)(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
イベントページ(鳴子)(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
執筆者:宮城県農山漁村集落情報発信支援員-大場黎亜