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掲載日:2017年1月18日

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平成28年度「子育て支援を進める県民運動シンポジウム」開催しました

宮城県では,子どもを生み育てたいと思える社会を実現するため,県民みんなで子育てに参加し,子育て支援の輪を広げ,受け継ぐことを目的とした,「子育て支援を進める県民運動」を行っております。このシンポジウムはその一環として開催いたしました。
今回の司会進行は,お子さんが生まれてから育児系資格を7個(!)取得したほか,東京学芸大学で特別講師もお勤めの,吉本パパ芸人・タケトさん。芸人ならではの小粋な進行に,参加者はリラックスして聴講できました。
たくさんの方の御参加,誠にありがとうございました。

1.開催日

平成28年10月4日 火曜日 午後1時30分~午後4時00分 (開場 午後1時00分)

2.開催場所

日立システムズホール仙台(仙台市青年文化センター) 交流ホール

3.シンポジウム概要

1.基調講演 「ワーク・ライフ・バランスの重要性と家庭における父親の役割について」

講師:NPO法人ファザーリング・ジャパン東北 代表理事 工藤 賢司氏

今年度のシンポジウムは,男性の育児参画に焦点を当てた内容。男性の働き方や家庭生活等に関する現状と課題を認識し,父親が積極的に育児を行えるよう考え,理解を深めてもらうため,「笑っている父親を増やそう」という活動理念を掲げる,NPO法人ファザーリング・ジャパン東北の工藤理事に講演いただきました。

ポイント1 ワーク・ライフ・バランス(WLB)とは?

自分の生活を100%と考えた時に,仕事は○%,私生活は○%(男性の育児参画推進だから,仕事は50%くらい?)…というイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。
実は割合のことではなく,ワーク・ライフ・バランスは「仕事と生活の調和」と訳され,

  1. やりがいと責任を持って仕事ができ,かつその仕事で自立ができ,
  2. 健康で豊かな私生活を送れるよう充実した時間が取れ,
  3. 多様な働き方や生き方を,自由に選べるようにしよう

という概念のことです。

ワークライフバランスの図

ポイント2 ワーク・ライフ・バランスを推進するメリットって?

男性の長時間労働が問題となっている昨今,子どもと関わりたくても,勤務時間の関係で関われず,お悩みの方は多いでしょう。本当は育児に関わりたいけど,今のところは母親だけでもなんとかなってるし…。
そうお考えの方,ワーク・ライフ・バランスを推進し,男性の労働時間が短くなり,育児にもっと関わるようになれば,下記のようなメリットがあります。

  • 家事・育児の分担で,母親のストレスが減少。夫婦間満足度が増大。
  • パートナーシップが強まり,家庭内理解が高まる。
  • 自己研鑽・休養の時間が取れる。
  • 子どもを知り,幼いころから関わることで,長期的な信頼関係構築の一助に。
  • 子どもの認知発達の向上,社会適応や情緒の発達が見込める。
  • 突発的事象の連続である子育てを経験することにより,リスク管理力,人材マネジメント力,段取り力,知的創造力,コミュニケーション力等が養われ,仕事にも活かせる。

ワークとライフの調和が取れれば,成果向上の相乗効果により,上記以外にも多数のメリットが生まれます。

ポイント3 父親としてどうしよう?

家事や育児は「手伝うもの」ではありません。夫婦として,親として当然に取り組むもの。仕事でも自分の仕事と思って取り組むのと,手伝っているつもりで仕事に取り組むのでは,成果や周りからの見方も変わってきます。

工藤理事がおすすめする,父親が育児に参入しやすいタイミングは,三つ。

  1. 食事・排泄などの世話をする「快を与える」とき
  2. 繰り返し同じ事をする「安心・安定を与える」とき
  3. 遊びや新しさを与える「興味・関心をもたらす」とき

母親は父親が育児に参入しやすいよう,特に,繰り返しすることや,子どもと遊ぶことを任せて,そうしやすい環境を整えてあげることが大事です。

しかし,工藤理事が世の父親に最もして欲しいことは,母親に対する言葉掛けや気遣い。母親が本当にしてほしいのは,子どもの面倒を見ることもでもなく,家事をやってもらうことではなく,気遣いの言葉をかけてほしい,苦労話を聞いてほしいということ。勿論,これは母親から父親にも言えます。お互いに,相手に対する思いやりを土台として,家事・育児をしていきましょう。

2.特別対談 「今の子育て,これからの子育て 自分の子育て,皆の子育て」

パネリスト:NPO法人ファザーリング・ジャパン東北 代表理事 工藤 賢司氏
吉本パパ芸人 品川 裕氏
〃 庄司 智春氏
MC:吉本パパ芸人 タケト氏

第二部特別対談では,吉本パパ芸人の品川祐さんと庄司智春さんをゲストに迎え,子育ての体験談や,奥様との関係などを聞くだけでなく,会場からの意見にも回答いただきました。会場には保育や介護を学ぶ学生も多く,将来のパパ・ママからの質問に,出演者の方は熱心に答えていました。

1 普段お子さんとどの様に遊んでいますか?

庄司氏(以下,庄):4歳の男の子と1歳の女の子がいるけれど,年齢的にお兄ちゃんとよく遊びます。弟みたいな感じで,子どもだけでなく,自分も楽しめるように工夫して。戦隊もののショーの時は,事前に予習したり,自分の服を買いに行く時は,子どもに付き合ってもらったり。

品川氏(以下,品):俺は,自分の好きな映画の曲を流したりとかして,子どもが覚えたり,気に入ったりしたら,一緒に映画を観に行ったりします。見終わったら,パンフレットを見ながら,どこが面白いと思ったのか,話し合って。あとは,娘なんで,少女向けのコンテンツを事前に勉強します。ただ一緒に行くだけだと,興味持てなくなっちゃうけど,どこが面白いと感じてるんだろうとか,一生懸命分析するとこっちも勉強になるから。

工藤理事(以下,工):お父さんが楽しいと感じているところを見せると,社会性が出てくるので,非常に良いですね。お父さんとお母さんで違う遊びをするのもオススメです。育児家事仕事に追われて,中々遊べないというお母さんもいらっしゃいますから,お父さんは子どもと遊ぶ時は,ぜひ楽しんでほしいです。

2 子どもを怒る時

タケト氏(以下,タ):なんとなく,日常だとお母さんが怒って,お父さんが遊びに連れて行く,みたいになりがちと聞きますが。

品:「お母さんに怒られるよ」は絶対禁句。皆言いがちだけどね。それ言っちゃうと,じゃあ父親は怒らないの?無責任じゃない?ってなっちゃう。

工:うちは,叱ると怒るを使い分けています。叱るは,何について叱っているのか,どうしたらよかったのか落としどころを見つけて話をする。怒るは、感情的に話をする。でも,感情で訴えなければいけないこともあるし,どちらも必要なことです。その時々で,夫婦で叱る・怒る役とフォロー役とで分かれながら,注意しています。そこはお互い様なので。

タ:なるほど。子どもの前の言い合いなどはどうでしょう?あまり良くないと聞きますが。

品:俺はしない。喧嘩して,俺がいない間,嫁が俺の悪口を子どもに言うと,俺が孤立無援になっちゃうけど,実際は嫁が俺を立ててくれるし。

庄:俺は,喧嘩しそうになったら,家出しちゃう。少しお互い冷静になった方が良いと思って。

工:うちは子どもの前でも,たまに言い合う事があります。コミュニケーションを取ることは大事なので,対話の窓口は閉ざさないように。

タ:あまりにも深刻なものは問題ですけれど,家族の形によって様々,正解はないということですね。

3 子どもと触れ合える時間

タ:子どもが小学校二年生まで,生まれてから毎日遊んだとすると,2,200日位。自分が80迄生きるとしたら,29,200日。だから,子どもと一緒に居れる期間って3万日近い中の2,200日しか居れないという調べです。ちょっと少ないかなとも思いますね。

工:しかも,統計からすると,お父さんが子どもと関わるのは1日1時間しかないらしいので,時間の割合で言うと,もっと少なくなります。

庄:俺は子どもと奥さんに,毎日幸せだな,とか楽しいな,とか,可愛いな,とか伝えています。

品:今は少ないと感じない。仕事で連れて行ける時は一緒に連れてくし,幼稚園が夏で卒園のところだから,小学校入学まではずっと一緒にいられる。でも,小学校入ったら,だっことかもさせてくれなくなるだろうし,寂しいかも。お笑い芸人は,働いているところを見せられる分,一般の人より有りがたい職業だと思う。

タ:自分も,この間初めて娘が劇場に見に来ました。娘が来てるから張り切ったんだけど,嬉しい反面,今が旬の芸人の後だったんで,少し大変でした。

工:さっきも言いましたが,社会性はやっぱり父親から学ぶものだと思うので,お三方のようにどんどんどんどん背中を見せていくって言うのも大事だと思います。子どもにも良い影響が与えられている仕事なんだなぁと思って羨ましいです。でも,最近だと会社見学とかを受け入れる企業が出てきたりだとかしていますので,そういう良い機会があれば,ぜひ活用していただきたいです。

4 過去の子育てはどうでしたか?

会場参加型質問で,来場者の方にオレンジと緑の紙を挙げていただきました。父親が子育てに参画していたと言う方が約7割,あまり参画できていなかったと言う方が約3割程度でした。

あまり参画できていなかったという来場者の方から伺うと,時代の流れや,仕事が忙しい時期だったよう。小さい頃,父と遊んで欲しかった事,未来の夫には一緒に育児をしてほしいと思っているなどの意見がありました。

逆に参画できていた方から伺うと,共働き家庭のため分担できていたり,PTAを引き受けたり,はたまたイクメンPRでいらっしゃったりと,積極的に取り組まれていた御様子。また,会場にはなんと7人のお子さんのお父さんが!7人いらっしゃると,もう積極的に子育てをやらざるを得ないとの事。お金だけは大変だけれど,それ以外は大変だと感じず,子育ては楽しいとのお話でした。

5 これからの子育てはどうでしょうか?

同じく,会場参加型質問で,来場者の方にオレンジと緑の紙を挙げていただきました。父親に子育てに参画してほしいと言う方が約9割,母親に任せたい(任せてほしい)と言う方が約1割程度でした。

ほとんどの方が,一緒に育児をしていきたいと考えていらっしゃるとの事でしたが,母親に任せてほしいという来場者の方に意見を聞いてみたところ,専業主婦のため,仕事をしている旦那さんに家事・育児までやってほしいとは言えないとのことです。とは言え,旦那さんはお願いしなくても,積極的に参画してくれるとの事でした。

勿論,夫婦でお互いが納得できて,専業主婦・主夫と決まっているのであれば,それもまたワーク・ライフ・バランスの一つの形です。

6 奥さんの好きなところは?(会場質問)

工:仕草です。中学生の頃出会い,社会人になってから再会しましたが,中学生の時と変わらず,可愛い仕草だと感じました。

庄:妻はアイドルだったため,勿論顔も好みですが,家族を大事にするところが好きです。自分の家族も大事にするし,それと同じくらい俺の家族も大切にしてくれます。

品:天然で,面白いところが。何故家で着るものが必ず一つなの?っていうところとか,未だに楽しいことがいっぱいあります。

タ:皆照れながらも,パッと出てくるのが良いですよね。俺は,8ヵ月検診の時に,子どもの心音を聞いて父親になるっていうプレッシャーで気絶してしまったんだけれど,こんな情けないお父さんでも一緒にいてくれるっていうのが凄くありがたいです。

7 反抗期について,どう思いますか?(会場質問)

工:実は,どういう風に反抗されるのかな,とか,その時どういう風に対応しようとか,楽しみにしています(笑)大人になる上で必要な過程というのは分かっているため,今からどうしてあげられるかな,って。親として,覚悟できていられれば良いのだと思います。

品:俺は自分の反抗期が凄く荒れていたから,度合いにもよるかな。糞ジジイとか言われるのが嫌だから,中学校入るまでに一番遊んであげると,反抗期が来た時にその記憶があるから,あまり荒れないんじゃないかと思ってる。反抗期を少しでも,緩められるように。

庄:息子がいるので,とりあえず体を鍛えています。こんなに筋肉がある人じゃ敵わない,っていうくらい鍛えて,どっしり構えていようかと。

8 プロポーズの言葉は何ですか?(会場質問)

工:妻からの逆プロポーズです。おかげで,未だにちゃんとしたプロポーズをして貰っていないと言われてしまいます。

庄:元々プロポーズしようと思っていた日があったんですが,中々言えなくて,帰り際にどさくさで言ったら,やり直してと言われてしまいました(笑)で,妻が好きなテーマパークで,サプライズでプロポーズし直しました。

品:俺は,自分が養っていけるって思ったときに。元々一緒に住んでたから,布団の中で目が合った時に,結婚しようかと言いました。

9 お子さんが結婚相手を連れてきたら?(会場質問)

工:全然想像してなかったけど,緊張して閉じこもってしまうかも。

庄:めちゃくちゃ喜ぶと思います。自然なことだし,自分の子が選んだ人は,信用したいと思う。自分の親は,付き合ってる人に対して,何か言ったりはしなかったから,自分もそうありたいと思っています。

品:人によるなぁ。チンピラとか,ちょっと認められないなって人だったら性根をたたき直すかも。父親って,子どもの人生の最初の関門だと思ってるから,そこを悠々と超えられなかったら,他のどんな人も説得できないぞ,って。でも,ちゃんとした人なら,16歳とかで結婚して貰っても良いくらい。孫も見たいしね。

夫婦でお互いに支え合って子育てをしている様子に,参加者は興味津々。子育ては夫婦でしていくもの。これから夫婦となるであろう方には先輩夫婦として,子育てをしている方には子育ての同士として,照れながらも,しっかりと答えてくれた出演者の皆様,ありがとうございました。

4.みやぎっこ応援の店PR~抽選会~

「みやぎっこ応援の店」は御存知でしょうか?
みやぎっこ応援の店について,会場の皆様に事業説明をしました。
入りにくそうと思っていたあのお店が,実は子育てを応援しているのかも?
みやぎっこ応援の店は,子育てを応援しています!ぜひ,子育て支援をしている「みやぎっこ応援の店」にお出かけください。

参加者全員へのお土産のほか,事業説明の後,会場で抽選も実施。抽選のたび段々ヒートアップしていく庄司さんにつられ,品川さんもヒートアップ。ドキドキの抽選会となりました。

なお,協賛店の皆様には,本シンポジウムのために,記念品提供の御協力をいただきました。
誠にありがとうございました。

配布チラシ(PDF:930KB)

5.シンポジウムの様子

シンポジウムの様子

会場の様子
シンポジウム会場の様子
第一部の様子
シンポジウム第一部

第二部の様子
シンポジウム第二部

第二部の様子
シンポジウム第二部
第二部の様子
シンポジウム第二部
第三部の様子
シンポジウム第三部

お問い合わせ先

子育て社会推進課企画推進班

宮城県仙台市青葉区本町3丁目8番1号 7階

電話番号:022-211-2528

ファックス番号:022-211-2591

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